seegeのまとめサイト

もっと早く教えてくれよって思った内容を書いていきたいと思います。

ドリンク剤は効果があるのか?

リポビタンDが値上げ

大正製薬リポビタンDが値上げするという報道がされていた。

現状146円(税抜)のものが、2023年10月2日からは164円(税抜)と18円値上げされる。

大正製薬ホールディングス傘下の大正製薬は5日、ドリンク剤「リポビタンD」など18品目を値上げすると発表した。2023年10月2日出荷分から、メーカー希望小売価格を6~13%引き上げる。原材料価格の高騰などを反映する。1962年のリポビタンD発売以降、大幅な引き上げは初めてという。

【出典】大正製薬、リポビタンDなど18品目値上げ 6〜13% - 日本経済新聞

参考までに、リポビタンDというのは「リポビタンディ」ではなく「リポピタンデー」と読むのが正しいらしい。

もう一つ、名前の由来は、リポ=脂肪分解、ビタン=ビタミン、Dというのは、Delicious(デリシャス)・Dynamic)ダイナミック)の頭文字に加えて開発段階で先行販売していた「タウローゼC」に次ぐ製品というこということで記号的な意味が込められているらしい。

「アンチドーピング認証」を取得しているのでアスリートの人が飲んでも大丈夫だとのこと。

【出典】リポビタンD製品情報

ドリンク剤は効果があるのか?

色んなドリンク剤が販売されているが、効果は本当にあるのだろうか?

栄養剤は、「疲労回復」を期待して飲むわけで、「疲労回復」が栄養剤にとっての効果になる。

たとえば、リポビタンDのホームページには以下のように書かれてある。

運動や肉体労働による身体の疲労回復には、十分な睡眠と気分的なリフレッシュに加えて栄養補給が重要というのが、基本的な考え方で、その中のドリンク剤は「栄養補給」の部分を担うことになる。

エネルギーの元となる三大栄養素は糖質・たんぱく質・脂質。

ビタミンは、これらの栄養素をエネルギーに変換する働きを補助する。

疲れた時には炭水化物(糖質)とビタミンB群が有効で、糖質は疲労回復を早める効果、ビタミンB群は代謝を促す働きがある。

リポビダンDでは、これに加えて「タウリン」が重要になる。

タウリン1000㎎配合」というフレーズは記憶に残っている。

しかし、1000mg = 1g

単位を小さくして、数字を大きくして、たくさん配合されているように見せようとする手法が何とも疑わしい。

正々堂々と1gと表記して欲しいと思うのは自分だけではないはず。

ちなみに、タウリンというのは肝臓の働きが活発になり代謝が健全に行われ、疲労感・倦怠感が軽減するという。

タウリンは生体内で遊離した状態で存在する含硫アミノ酸様化合物の一つで、イカやタコ、貝類、甲殻類及び魚類(心臓・脾臓・血合肉)に多く含まれている。

【出典】タウリンとはどのような栄養素ですか。また、体によいとのことですが、働きを教えてください。:農林水産省

ドリンク剤といえば、アリナミンVも有名。

アリナミンの考え方も、基本的には同じだか、疲れの原因の一つは細胞のエネルギー不足によるものと、強調している点。

このため、エネルギーの三大栄養素とビタミンの摂取が鍵だとホームページに書かれてある。

そして、ビタミンの中でもビタミンB1が重要だとしている。

ビタミンB1はエネルギーに変換する補助だけではなく、神経の情報伝達などのはたらきにも関与している。

神経細胞の主要なエネルギー源になるのがブドウ糖

ビタミンB1は、そのブドウ糖をエネルギーに変える反応に関与し、神経のはたらきを支える重要な物質でもある。

しかし、ビタミンB1は身体に吸収されにくいという問題がある。

水溶性のため、野菜などを洗った際に流れ出したり、熱にも弱いので加熱すると失われてしまう。

このため、ビタミンB1は欠乏しやすい栄養素の一つになる。

アリナミンの宣伝では「フルスルチアミン」というキーワードを耳にするかと思うが、これがビタミンB1の性質を改善してくれる。

フルスチアミンビタミンB1の誘導体になる。

ビタミンB1と結合させることで小腸を通過しやすくするので効率よく体内に吸収させることができる。

リポビタンDと、アリナミンVは、共に基本的には考え方は同じではある。

しかし、アプローチがそれぞれ違っている。

リポビタンDが、主成分のタウリンを中心に肝臓の働きを活発にすることで血液を健全化し代謝を良くすることで、疲労回復を早めようというアプローチ。

これに対してアリナミンVは、ビタミンB1の吸収を高めてくれるフルスチアミンで、細胞のエネルギー不足を解消し疲労回復を早めようというアプローチ。

そして、どちらも元となるのは、エネルギーの三大栄養素をエネルギーに変換すること。

ドリンク剤は、体内でのエネルギー変換を補助するのが役割なので、三大栄養素である炭水化物、タンパク質、脂質がなければエネルギーを生成することはできないので、大前提としてエネルギーの三大栄養素がしっかりと摂取されている必要がある。

三大栄養素の摂取比率は、炭水化物60%、タンパク質15%.、脂質25%だと言われている。

炭水化物ダイエットだといって炭水化物を必要以上に摂取しなければ、ダイエットできたとしてもエネルギーが生成されずに疲労が蓄積されることにもなるので注意が必要。

また、質の良い睡眠を取り、気分的なリフレッシュも必要になるので、ドリンク剤だけを飲んでも、他の要素が不十分であれば効果は期待できない。

三大栄養素が不足している状態でドリンク剤を飲んでも、エネルギーが生成できないし、エネルギーが生成できても睡眠が不十分だと修復・再生機能が働かずに疲労は回復できない。

リポビタンDがよいのか、アリナミンがよいのか?

これについては、また後日、書いてみたい。