容疑者xの住んでいるところは?
2008年公開なので、14年前。
といっても、見た記憶はあるが、映画館で見たのか、DVDで見たのかは覚えていない。
少なくてもオンライン動画ではなかった。
映画の冒頭、容疑者xが新大橋を渡り、隅田川沿いの遊歩道に降りて、浜町公園を抜けると浜町駅の入り口が見えるシーンがある。
春や秋の気持ちの良い季節なら良いが、冬の寒い時に、このルートで歩くというのはかなり辛いように思った。
そこからなら浜町駅まで一駅だ。
それをしないということは、森下駅より新大橋側に近い場所に住居があることになる。
容疑者xはアパートを出ると小さな橋を渡っていた。
清澄庭園の近くのようなので、おそらく清澄橋だと思う。
だったら、清澄公園を抜けると右手には都営大江戸線の清澄白河駅がある。
自分なら清澄白河駅から森下駅まで行って、新宿線に乗り換えて浜町駅に向かうと思う。
時間帯にもよるが、この間10分程度で片道180円。
映画を見ながら、こんなことを考えていた(笑)
明治座
「浜町」といえば明治座。
明治座には一度だけ行ったことがある。
昔の歌舞伎座のようなイメージを勝手にもっていたが、今の歌舞伎座のような近代的なビルになっていたのに驚いた。
見たのは、2014年の春に田中麗奈が座長を務めた「きりきり舞い」
「東海道中膝栗毛」で有名な作家、「十返舎一九」の娘「舞」が、父と押しかけ弟子の浪人や葛飾北斎の娘・お栄ら居候に翻弄され、きりきり舞い!
奇人変人に囲まれた舞が懸命に生きる姿を描く、とびきり愉快な人情喜劇
明治座に入ると外の雰囲気とは異なる豪華な内装になっている。
和の高級ホテルというイメージ。
客席は3階から5階。
上演時間は幕間を含めて3時間15分
1日2回公演で11時と16時開演。
※日により12時と17時開演
- 第一幕:11時~12時20分
- 幕 間:35分
- 第二幕:12時55分~14時15分
幕の内弁当の由来
午前11時開演の回を見ることになっていたので、幕間の間(35分間)に昼食を取ることになるので昼食をどうするか?という話になった。
江戸時代、芝居の幕間に、芝居茶屋から料理を出していた。
それが弁当に変わっていった。
幕間(芝居の幕と幕の間)に弁当を食べることから、幕の内弁当と名付けられた。
その後、芝居には幕の内弁当が付きものとなった。
また、明治座によれば、明治座の幕の内弁当の王道は俵型のごはん、卵焼き、焼き魚に季節の煮物だという。
予約しておけば、明治座で用意した幕の内弁当が食べられるということだ。
という話を聞かされたら、「幕の内弁当」と言う以外の選択肢はあるだろうか?
自分は舞台よりも、こちらを期待して出かけた(笑)
実食!
予約した幕ノ内弁当は、幕間までに、4階と5階の食堂に用意され、一種類ではなく数種類から選択できるため、決まった場所に座ることになる。
幕の内弁当は、もちろん、コンビニのようにプラスチックの容器ではなく漆器の立派なものに盛られている。
お吸い物だけは別に用意されていた。
味については、あえてふれないが、これが本当の幕ノ内弁当なんだ!という気持ちが、とにかく強かったので、味よりもその場の雰囲気を楽しんでいた。
残念だったのは、食後に飲めるように用意されていた紙パックの飲み物が、その場の雰囲気を壊してしまっていたこと。
人数が多いので、食後のお茶を汲み分けるのは大変だからか、スポンサーからの提供なのかはわからないが、結果的には残念だった。
このため、窓から見える高いビルが何のビルなのか?と気になってしまって幕の内弁当の世界から引き戻されていた。
食事を済ませ、席に戻ると開演5分前だった。
最初、自分は食べるのに時間をかける方なので、35分で食べて戻れるのか?と心配していたが意外と余裕があった。
幕間の35分は計算されているんだなと感じた。
芝居は?
幕の内弁当ばかりを気にして、芝居を疎かにしていたのでは?と思われたかもしれない。
しかし、芝居あっての幕の内弁当なので、芝居も集中して観劇していた。
田中麗奈は、「舞」という役を見事に演じきっていたし、脇を固めていた俳優陣が安定した演技で主役を盛り立てていたので安心して観ることができた。
思った以上に自分の心に響いていたようだ。
それは、明治座を出てから実感することになる。
おそらく、今回、声が掛からなければ明治座に足を運ぶことはなかっただろうし、本当の幕の内弁当を知ることも食することもなかったと思う。
最初は正直、時代劇の芝居だということで憂鬱だったが、食べ物につられて行ってみると想像をはるかに超えた体験を色々とすることができた。
明治座を出ると・・・
2時30分前に劇場を出ることになった。
何とも中途半端な時間だったので、浜町を何の計画もなしにブラブラしてみようと思った。
春らしい青空の下、浜町公園に向かった。
午前中に浜町駅のA2口から出てきた時に浜町公園が見えていたのを思い出したので浜町公園に向かった。
公園の中に入ると、奥の方に桜が咲いているのが見えた。
桜を見ながら奥に進んでいくと今、見て来た芝居の出演者達が空を舞台に動き回っていた。
つい今、見ていた光景が空で再現されている・・・
そして出演者達は、隅田川の方に走っていった。
追いかけるように隅田川の方に向かうと、大きな川が目の前に現れた。
思い出の場所になった瞬間だ。