ドラマは主役以外
期待していたドラマは総崩れ・・・
夏ドラマで一番期待していたのは、日本テレビの「家庭教師のトラコ」だったが、1話の内容が子供に厳しいだけで主人公に魅力も感じられず途中で見るのを止めてしまった。
次に期待していたのが、フジテレビのドラマで「競争の番人」
期待の新川帆立さん原作の小説が2作連続で月9に採用されたということもあり、楽しみにしていた。
この内容については1話を見たあとに記事にしている。
しかし2話以降、見ていても盛り上がるシーンがなく、感動することができず単調なドラマになってしまった。
同じくフジテレビの「魔法のリノベ」も同様で、主人公の弱さばかりが強調されて、期待感を奪ってしまって盛り上がるシーンがない。
フジは主人公を上手に使わないのに・・・
フジテレビはワンパターンを嫌って、主人公の凄さを強調しないような作りにしてしまう傾向が強い。
ストーリー的には、主人公の圧倒的な凄さを感じさせるべきなのに、それでは面白くないだろうと弱さばかりを強調してしまうので、主人公への期待感が生まれないので、感動することもなく、つまらない内容になってしまう。
夏ドラマで、唯一、感動させてくれたのが、TBSの「オールドルーキー」
サッカーの元サッカー日本代表選手にまでなった男が今は37歳となったが、自分にはサッカーしかないと、「J3」のチームに所属してサッカーにしがみついていた。
しかし、その所属チームが解散。
自分は元サッカー日本代表選手なんだから移籍先は直ぐに決まると思っていたが、全く連絡がない・・・
そこでスポーツマネージメント会社に移籍の相談をしてみたが、無理だと言われる。
住宅ローンはまだ残っており、サッカーを諦めて新しい就職先を探すが見つからない・・・元日本代表選手の惨めな就活が始まった。
それは、主人公虐待ドラマ?ではないか?思えるほど惨めで途中で見るのを止めようと思ったが、何とか踏みとどまった。
2話以降は主人公も成長していき、主人公虐めも収束してきた。
TBSは主人公以外のキャラを上手に使っている
TBSのドラマは、主人公以外のキャラクターが魅力的な場合が多い。
オールドルーキーの場合だと、社長に反町隆史、同僚に芳根京子、中川大志、妻に榮倉奈々と主役にしても良いほどの俳優を起用して主役の綾野剛以上に魅力的なキャラに設定している。
主人公がダメキャラでも、他の方達が頑張ってくれるので、主人公にも期待感が生まれて、見るのが楽しみになってくる。
よく見ればワンパターンの設定ではあるが、そんなことを感じさせず実に上手にドラマを制作していると思う。
「石子と羽男―そんなコトで訴えます? ―」も同じパターンで作られていて、最初はつまらないと思っていたが、2話以降はキャラ設定が安定した感じで面白くなっていった。
最近のドラマはTBSに限らず、男女W主演というものが増えてきたが、色んな思惑が感じられる。
主演を2人にすることで責任も分担され視聴率が低い場合でも気持ち的には楽になる。
今はどんなドラマがヒットするのか見えなくなっているので、男女どちらでも見てもらえるように主演も男女にしているのだと思っている。
TBSの日曜劇場は、キャスティング、役の設定が上手考えられている。
このため、主演以外でも凄い人が起用されるので、主演が多少こけても他の凄い人達がしっかりと盛り上げてくれる。
このため、実際にはワンパターンなのに、主演俳優と他の人達をうまくコラボさせることで面白いドラマに仕上げているのだと思う。
しかし、そんなTBSでもワンパターンだと感じさせてしまったドラマも制作されている。
自分の好きな俳優さんの阿部寛が主演を務めた「DCU」で、これは酷い作りだった。
映画化が決定された「TOKYO MER~走る緊急救命室~」とあからさまに重なっていた。
このため、またか?という気持ちが強かった。
TOKYO MERは「主人公が凄い」設定だったが、DCUは、主人公の設定が弱く、TOKYO MER のように圧倒的な凄さが感じられなかった。
このため、DCUは1話だけ見て、2話以降は見れなかったので、阿部寛ファンとしては、凄く残念なドラマだった。
ちなみに、TBSはドラマで使う音楽のセンスが悪いので、そこを改善すれば鬼に金棒だと思う。
ドラマは、また見たいと思うか?どうかが大切
好きな俳優が出演しているから毎週、見ているが、見るのが苦痛な場合もある。
好きな俳優で出演していれば多少の問題点は我慢できるが、度を過ぎると我慢にも限界はある。
そうなると、見るのが苦痛になる。
家庭教師のトラコは途中で耐えられずに観るのをやめたのだから苦痛の極みと言える。
競走の番人、魔法のリノベは、盛り上がるシーンもなく、主人公に魅力も期待感もないので、見るのが苦痛になる。
このため、キッカケがあれば見るのをやめてしまうだろう。
TBSドラマの真骨頂「ユニコーンに乗って」
そんな中、つい見てしまうのがTBSの「ユニコーンにのって」
感動はしないし、主人公に魅力も感じなかった。
それでも、つい見てしまうのはなぜか?
主人公に魅力は感じないが、主人公の会社に元銀行支店長だった「小鳥智志」が就職してきた。
IT系の企業なのに、ITのことは全く知らない。
にも拘らず、なぜ、応募してきたのか?
「全ての人が平等に学べる場所を作る」という理念に共感して応募してきたということでこの点が自分と重なってしまった。
つまり、主人公への期待感ではなく、「小鳥」に対する期待感が生まれて、つい見るようになってしまった。
テレ朝だって負けてない
主人公以外への期待感という意味で同じだったのが、2022年春ドラマの木村拓哉主演の「未来への10カウント」
ボクシングのことを何も知らない、満島ひかりが演じる「折原葵」の天真爛漫なキャラクターに惹かれて、折原を見るのが楽しみで毎回、見るようになっていた。
ドラマでは彼女に木村拓哉が喰われていたと思う。
テレビ朝日には、長年続いている「相棒」という人気ドラマがあるが、これも脇役を魅力的なキャラクターにしっかり設定している。
テレビ朝日は2022年夏ドラマではこれといったものがなさそうだが、次のクールに期待したい。
ドラマは一人ではつまらない
ドラマで主役が魅力的で期待感があれば一番良いが、それだとワンパターンになる。このため、主役以外で魅力的なキャラがいれば主人公がつまらなかったとしても盛り上げてくれる。
フジテレビはワンパターンを嫌って主役の凄さではなく弱さを強調してしまう。
だったら、別のキャラで魅力的なキャラを用意してくれれば、良いのにそれをしない。
フジテレビも「踊る大捜索線」で主人公以外の魅力的なキャラを用意したドラマを作っているので、やればできるはずだが、主役クラスにばかり力を入れている。しかし力を入れた主役なのに、ワンパターンを嫌って引き立てようとしないので、つまらないキャラに仕立て上げられてしまう。
これでは、主役を務める俳優のイメージも悪くなるのでフジテレビのドラマには出演したくないというのも当然だと思う。
ワンパターンを嫌うなら脇役が魅力的になるように、主役以上にキャスティングに力を入れるべきだと思う。