競争の番人
2022年7月11日(月)にドラマ「競争の番人」の第一話が放送された。
ダブル主演で、坂口健太郎と杏。
杏が演じる、白熊楓はドラマでは刑事として犯人を追いかけていたが、得意の空手で犯人を確保するが最終的には逃げられてしまった。
その責任を取らされて、公正取引委員会審査局に異動となる。
公正取引委員会を舞台にしたドラマや映画というのは初めてではないだろうか?
ドラマの杏が演じる白熊楓は、どうしても2014年に放送された「花咲舞が黙っていない」で杏が演じた花咲舞と重なってしまい元刑事というよりも元銀行員に見えてしまう。
日光市でカルテルが行われているということで、東大出身の先輩審査官「小勝負」と白熊が現地に向かうことになった。
東武日光駅に到着して白熊がタクシーで現場に向かおうとすると、小勝負は、これから1日市内を回るのだからタクシーなんてもったいないとレンタカーへ誘導する。
ここで、気になった。
勿体無いからと、レンタカーを借りるのであれば、なぜ、東京からレンタカーで移動しなかったのだろうか?
2人ならレンタカーで移動した方が安いはず。
新幹線を使わずに電車で向かえば片道約、2000円、往復で4000円。
2名なので8,000円。
移動時間は、片道、約3時間。
レンタカーが軽自動車だと1日6,000円。合計で14,000円に加えて市内を走った分のガソリン代が費用として発生する
レンタカーをエコカーにすると1日で約1万円。
東京駅から東武日光駅まで約160Km。
高速を使わなくても約2.5時間で到着する。
燃費が約20Km/ℓだとすると、8ℓで到着する。
2021年10月の栃木県のガソリンが約165円/ℓとして1320円、東京だと少し高いことを考慮しても往復で3000円。
レンタカー代を加えると約1.3万円。
エコカーなので市内を走る場合のガソリン代も安くなるはず。
しかも移動時間が0.5時間ほど早い。
レンタカーを借りるなら電車を使う必要はないはず。
強いて言えば、小勝負がペーパードライバーで運転ができないというので白熊が1人で160Kmの往復運転をすることになる。
ちょっと大変ではあるが、自分自身、200Km以上の往復運転を1人で何度も経験しているので無理なことではないと思う。
自分も出張先で移動が多くなりそうな時はレンタカーを検討するので、どうしても気になってしまう。
本題
前置きが長くなってしまったが、今回のドラマの原作が、前回の「元彼の遺言状」と同じ新川帆立さんになる。
月9で、2作続けて原作者が同じというのは過去にあったのだろうか?
仮にあったとしても、珍しいことだと思う。
前作のドラマの視聴率が高かったというわけではないので、どういった理由なのかは、わからない。
新川帆立さんについて
2021年2月23日のセブンルールで、初めて彼女のことを知った。
アメリカで生まれ、直ぐに宮崎県に移り住んだ。
宇宙人的なポジションでいまいち集団生活に馴染めていないと思っていた。
それは田舎だからいけないのかな?と考えて宮崎を出たいと猛勉強した。
高校は、父の単身赴任先の茨城県にある進学校にいって囲碁部に所属して全国大会に出場している。
その後、東大法学部に入学し、24歳で司法試験に合格。
大学時代から麻雀を始めた。
おじさんから軽い動機で麻雀をしていると思われたくないという理由から真剣さを示すためにプロ雀士の資格を取得。
そして、弁護士として企業間の金融取引を担当してきた。
元々、小説家になりたかったという彼女にとって弁護士は経済的に食べていけないと小説家になるという夢も追えないということから弁護士の仕事をしていたようだ。
弁護士の仕事をしていて疲れたなと思っても、小説に関する仕事をしたり小説を書いたりしている内に、どんどん元気になるという。
東大、司法試験、雀士と順調に欲しいものを手に入れてきたが、小説に関してはなかなかうまくいかなかった。
渋谷道玄坂の山村正夫記念小説講座(講師 山口十八良(やまぐち とうはちろう))に2019年から2年間通っている。小説家の基礎から学んだり色々な努力を行って、ついに、「このミステリーがすごい!」で大賞を受賞することができた。
新川さんのセブンルール
そんな彼女のセブンルールは以下になる。
- 小説はベッドで横になって書く
- ストーリーは紙に付箋を貼って作る
- 家事は7割夫に任せる
- 麻雀中はひたすら耐える
- 週に5冊自己啓発本を読む
- 木曜日はかわいい服を着る
- すべてのエネルギーを小説に注ぐ
机に座るのがストレスだから、横になって小説を書く。
小説に入れたい場面を付箋に書いて紙に貼っていくと、頭の中が整理されてアイディアが涌いてくるという。
重要な情報を抜き出し、付箋でまとめる方法は、弁護士になる過程で身についたもの。
刑事裁判は人の供述とか記録とかスーツケース3つ、4つ分の資料を読むので、そこから事実とか証拠を抽出して、この人は犯人か犯人じゃないかを立証するのが刑事裁判で、小説は、こういった付箋の情報からストーリーを組み立てるので、刑事裁判とは逆のことをすればいいんだなと。
間違いがあってはならない裁判の現場での経験が彼女の作品に活かされている。
ストレスを嫌う人だと思ったら、麻雀はストレスで、仕事のストレスが重なると弱くなるといったことを話している。
新川さんは、森さんという方と事実婚で、一緒に暮らしている。
結婚すると、姓が森に変わる。
それが、名前の字面的に嫌で、自分だったら小説の主人公にこの名前はつけない。
そういう名前に変わることは、人生の主人公から降りたような気分になる。というのが理由のようだ。
現在、妻に執筆に集中して欲しいということで家事の7割は夫が担当している。
それは、作家として新しい世界を作るって普通の人ができない最たるものだから、そういうことをやれる人が「やりたい」って言うなら、是非応援したいって気持ちからだそうだ。
高校生くらいになって、純文学くらいは読んでおかないといけないかな?と思って読んだのが、夏目漱石の、「吾輩は猫である」そして、これがキッカケで作家を目指すようになった。
余談になるが、新川さんは、類語辞典シリーズがお気に入りのようで、番組のなかでも、「トラウマ類語辞典」が届いた時のシーンが登場していた。
マストで週5冊自己啓発系の「ほんとかよ?」みたいな内容の本を読むようにしている。
その理由は、以下になる。
- 自分と同じ考えを持っている人の本ばかり読んでいても居心地が良すぎて飽きちゃいますよね。違う思考パターンをトレース出来るので・・・自分の中にないものは面白いですね。
そして、毎週木曜日は「かわいいDay!」になっている。
これは、夫にちょっと多めに「かわいい」って言ってもらえる日で、月・火・水 頑張った彼女に夫からの褒めそやされると、週末まで頑張れるからというもの。
ちなみに、夫は妻から褒めそやされていないらしい。
最後のルールが、すべてを小説に注ぎこみたいというところで、賞を受賞したことをきっかけに専業になるというもの。
今の状態だと強制的にインプットしないと、圧倒的に足りないので、自分が知っている世界のことしか書けていないですけど、それをちょっとずつ広げていきたいということ。
2作目は、専業作家となった新川帆立の初めての作品になる。
彼女が転職するたび、その企業は必ず倒産する――
婚活に励むぶりっ子弁護士・美馬玉子と、高飛車な弁護士・剣持麗子がタッグを組み、謎の連続殺「法人」事件に挑む!
現在、放送されている「競争の番人」は、公正取引委員会というこれまでにはなかった職場が舞台であり、自分の知っている世界以外を描いた小説と言える。
この小説はまだ、読んでいないので、まずはドラマから楽しんでみたい。
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ウェディング業界を巣食う談合、下請けいじめ、立入検査拒否。市場の独り占めを取り締まる公正取引委員会を舞台に、凸凹バディが悪を成敗する!