カスハラ?
先日、食事をしていると、突然、大きな声が聞こえてきた。
メニューに掲載されている写真と実際に出されたものが違っていると店員さんを呼んだみたいだが既に手をつけていた。
注文したものは、すき焼き鍋。
男性一人と子供が一人で、写真の方が豪華だと言っているが、自分も同じものを頼んでいたが、写真とそう違いはない。
食べ始めてからメニューを見返していたのだろうか?
普通に考えると出された時に違いに気が付くし何よりも食べる前の状態で見せなければ証拠にならないし食べ始めた時点では納得していたことになる。
それに真剣に苦情を言うつもりであれば、証拠の品ひ手をつけるなんてことは、あり得ない行動だ。
そして、百歩譲って食べてからメニューを見て気が付いたとして、文句を言っている間もずっと食べ続けているというのはどういうことか?
証拠の品がなくなれば、どう証明するつもりなのだろうか?
防犯カメラがあるから大丈夫だとでも考えているようには思えない食べっぷりだった。
考えられるのは食べる前のものがあると困ることがあるので、食べて証拠を消そうとした。
つまり、実物と写真を比較されると困ることがあるので食べながら苦情を告げていたのではないだろうか?
店員さんは食べながら文句を言われているのにずっと黙って聞いていた。
ついには周囲の客から「バカじゃないの?」という声まで聞こえてきた。
男性は苦情を言いながらも全部食べ終えてしまった(笑)
結局、料金を支払い店を出て行った。
これが「カスハラ」ってことなのだろうか?
実際に出されたものと違う
確かに、メニューの写真と注文したものが全く別物だということはある。
昔は店の前のショーケースに蝋で作られた「食品サンプル」が並んでいたが、それと比較すれば100%違うものが出てくる。
社食や学食では、日替わりランチになるので、毎回、写真を撮って入れ替えるよりも現物にラップをかけてそのまま、入口などに展示してある。
確かに、こちらの方が確実かつ効率的だという感じがする。
しかし、全部のメニューについて、そんなことをするのは無理。
クレームのあったすき焼き鍋は、写真とそう違いはなかったが言ったが、厳密にいうと違っていた。
メニューの写真は肉を焼く前の鮮やかな赤い状態のものだったが、出されてきたものは当然、焼かれたあとの状態なので肉の色は違っていた。
どうだろうか?左と右で肉の色だけを変えてみた。
左の方が豪華に見えないだろうか?
しかし常識的に考えて肉は焼けば色が変わるのが当然。
店側とすれば、どんな肉なのかを焼く前の状態で見て頂きたいという思いもあったのかもしれない。
ただ写真の中央に鮮やかな赤色の肉があると見栄えが良い。
そうすると周囲の野菜などの具材の色も引き立って見えるので豪華に見えると言えば確かに豪華に見えるだろう。
しかし実際に、左側のものが出てきたら、肉が焼けてないと本当の苦情になってしまう。
海外では訴訟に発展する
海外の飲食店やファーストフードチェーンで、メニュー写真と実際の料理が大きく異なり、消費者が不満を持って訴えを起こすことがあるようだ。
このような訴訟は、特に「誤解を招く広告」や「不正表示」に関連しており、消費者保護法や景品表示法に基づいて争われることが多い。
今はカスハラのような状態だが、そのうち日本でも米国と同じように写真と違うと裁判を起こす人が増えてくるのかもしれないので、写真で示す場合には実際のものとは遠くかけ離れないように行うべきなのかもしれない。