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もっと早く教えてくれよって思った内容を書いていきたいと思います。

ドラマ「悪女(わる)」の平成版

悪女と書いて「わる」

2022年4月から始まった「今田美桜」さんが主演のドラマで、原作は、「深見じゅん」さんの漫画になる。

ニッポンのお仕事を明るくするラブ・ジョブ・エンタテインメントらしい。

このドラマ、30年前に「石田ひかり」さんが初主演したドラマで、石田ひかりさんと言えば、このドラマで演じた「田中麻理鈴」のイメージが強い。

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石田ひかりさんが演じた田中麻理鈴は「落ち着いた感じのおちょこちょい」で、原作のイメージとは異なるが、妙な期待感を感じさせてくれる点が良かった。

石田ひかりさんの「悪女」は平成版、今田美桜さんの「悪女」は令和版として区別したい。

平成版の主題歌

主題歌が流れる、オープニングがまるで、石田ひかりさんのプロモーションビデオのような感じで作られていたのが印象的だった。

口を開けながら、目薬を一生懸命にさそうとするシーンから始まったかと思うと、次はナイフを手に持ち、じっと見つめているシーンに変わる。

ナイフで何をするのだろうと思っていると、ソフトボール位の大きさの果物(ドリアンのような気がする)とナイフを持っているので、果物を切るのに使うことがわかりホッとする。あとは、最後まで果物を食べているシーンが続く。

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RABBITが唄う主題歌「Thank You My Girl」が石田ひかりさんの魅力を引き出している。

平成版は主人公が「田中麻理鈴」ではなく「石田ひかり」が主人公の漫画の悪女がベースとなった別のドラマだと思う。

今だと放送できないような内容

ストーリーは、遠いコネで入社した主人公は「備品管理室」に配属される。

その頃の時代背景として、男女差別が激しかった。

女性は出世に無縁というだけではなく、仕事内容が男性と違っていて、女性はルーティンワーク、コピー、お茶出しが当たり前。

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このため、女性が会社で働くのは条件の良い男性を会社で見つけて寿退社するためだとか言われていた。

  • 女は怠け者
  • 女は会社の大荷物!
  • お茶くみくらい満足にできなくてどうする?他に女にする仕事があるか?
  • 大事な仕事は男のものだ!
  • おまえ自身が会社の足を引っ張る粗大ゴミだ!
  • 女は出世できない、する必要もない

ハラスメントのオンパレード。

そんな台詞がドラマの中で頻繁に登場していた。

また、「過労死」「3K」という言葉が使われるようになった時代でもあった。

3Kというのは、「きつい」「きたない」「きけん」のことを指す。

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個人的には、寿退社を目指す女性が多い時代に、出世を目指す女性を描いたドラマで、今でも、とても面白いドラマだと思う。

しかし、今だと炎上しそうな差別的なセリフが乱発されているので、再放送したくても社会的な批判を浴びるのは必至だろう。

このため、DVD販売や動画配信もできない。

しかし、仕事で女性差別がない社会にするにはどうすれば良いのか?ということを考えさせるドラマでもあるので、世に出せないというのは実に勿体ないと思う。

そんなことから、平成が始まった頃のドラマが、令和が始まった今、新たに放送できる内容で令和版としてドラマ化したのだと思う。

令和版は?

個人的には平成版で田中を演じた石田さんと、今田さんとのシーンに注目していたが1話では残念ながら実現しなかった。

田中の師匠に相当する峰岸さん役は「江口のりこ」さんが演じている。

田中と峰岸さんが並ぶと五人囃子と能面(小面)に見えてしまう(笑)

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五人囃子は少年だということなので、申し訳ないがイメージとしてはピッタリだと思う。

ホームページの相関図を見ると石田さんは平成版で秘書課のチーフだった「夏目」の役のようで令和版では、秘書課は時代的に相応しくないと判断したのか相関図には記載されていない。

人事部の課長に変わっていたので、令和版では秘書課は存在しないようだ。

そして、石田さんと今田さんの共演が、2話でようやく実現する。

久しぶりに見た石田さんは峰岸さん役にしてもいけそうな感じだった。

ネットで、峰岸さん役には、ドラマ「花咲舞が黙ってない」で主演を演じた「杏」さんの名前もあったという報道もあった。

しかし、杏さんは現在、36歳なので峰岸さん役としては若過ぎるので、あり得ないと思う。

やはり、個人的には平成版の田中麻理鈴が令和版では峰岸雪を演じる姿を見たかった。

令和版の1話を見たが、展開が早い。

1話の終わりでもう人事部に移動した(笑)

残念なのは、ドラマで使われている音楽。

印象に残らない。

機嫌を伺っていたのでは・・・

平成版は、音楽もインパクトがあり、印象に残る素晴らしい出来だったと思う。

最近のドラマは音楽が弱いように感じる。

昔はドラマのタイトルを聞けば音楽まで頭の中で流れてきた。

しかし今は、音楽を聞くとドラマのシーンが頭の中に浮かんでくるという感じだ。

これは、今は以前ほど、主題歌やテーマ曲をドラマ内で乱用しないからだと思う。

乱用することで見ている人に、うんざり感を与えてしまう可能性がある。

視聴者のご機嫌を伺うようなドラマ作りでは、期待を超えるような作品ができるはずがない。

平成版の「悪女」は、今では放送できないような内容になっているが、ドラマとしては、令和版と比較すると全ての面で上回っていたように感じる。

それは、視聴者の顔色を伺いながらドラマを作っていなかったからだと思う。