リニア中央新幹線
「リニア新幹線」東京ー大阪間が開通すると、最速67分になるそうです。
正式名称はリニア中央新幹線です。
現在の新幹線で東京ー大阪間が約2時間30分、飛行機(羽田ー伊丹空港)でも70分なので、飛行機より早く着くってことです。
そして、リニア新幹線も新幹線と同じで大阪の駅は新大阪駅になりそうです。
そんな、リニア新幹線ですが、品川ー名古屋間については、国土交通大臣より工事実施計画の認可済みで、2027年開業の予定です。(大阪間の開通予定は2037年)
開業すれば、品川ー名古屋が40分。品川駅から東京の町田まで新幹線を使っても36分なので、名古屋が通勤圏になってしまいます。
運行ルートは以下の通りです(予定)
リニアモーターカーは、時速500kmでの浮上走行です。
なぜ、浮上走行なのでしょう?
通常「鉄道」は、車輪とレールの摩擦を使って走ります。
しかし、速度がとても速くなると車輪が空転するため速度向上には限界があります。
そこで考えられたのが磁石の力を使って浮かせて走るという方法です。
リニアモーターカーは、東海道新幹線が50年以上にわたり築き上げてきた確固たる
安全性も受け継いでいます。
リニア中央新幹線は8割以上が地下またはトンネル区間であり、地上に出た時でも車体の高さが新幹線より低く、また車体の下側半分がガイドウェイ側壁、つまり線路の両側にあるコンクリートの壁に隠れていることで風の影響を受けにくいようです。
時速500Kmの高速走行ですからシートベルトが気になりますが、こちらは必要がないということです。理由は、高加速・高減速をすることがないからとのこと。
では、停電になった場合はどうなるのでしょう?走行中、車輪を格納して浮上しているリニア新幹線です停電になると落ちないのでしょうか?
これも、車両が高速で走行している間は、浮上力が常に生じているため、車両は急に地面に落下することなく、安全に停止するそうです。
手荷物検査の実施については、まだ実施可否も含めて検討中です。
リニア新幹線は、地上には2割程度しか出てこないということで、大深度地下を通るそうです。
- 大深度地下とは、「大深度地下の公共的使用に関する特別措置法」に定められた、通常利用されない深さの地下空間を言います。具体的には「地下40mより深い範囲」または「支持地盤の上面から10mより深い範囲」のうち、いずれか深い方の深さの範囲と定義されており、公共の用に使用することができるとされております。
地下40mなので、駅も地下にあります。
地下40mの工事になるので時間もお金もかかりそうです。
東京都・大阪市間の工事費は9兆300億円でJR東海が自己資金で行うそうです。理由は、国の財政事情が厳しい中で公的な資金によるのでは建設の展望がいつまでも開けないからです。このため、資金面で大阪までの工事負担ができないので、まずは名古屋まで開通させ、経営体力を回復させたのち、大阪まで開通させるという二段階になったようです。
このような事情があると運賃は、高くなりそうです。
まだ決定していませんが、品川ー名古屋間の新幹線が約1万円なので、1万円を超えることは間違いないですし、2万円を超える可能性もないとは言えません。
【出典】リニア中央新幹線
お金のかかるリニア新幹線で、地下の工事、地下に建設物を構築するという高度な建築・土木技術が必要になる事業です。行える業者は限られることでしょう。
そして1社では全て請け負えるはずもないでしょうから、大手ゼネコンに依頼することになるのでしょう。
大手ゼネコン4社は以下の通りです。
2年前、上記ゼネコンによる入札談合がありました。
この手の話は、仕事で直接、関りがなくても、色々と情報が入ってきます。
県の公共事業の電気工事は、あそこの会社が元締めのようになっているので、コンペには新参者は簡単に参入できない。
北陸新幹線の時も実際、同じようなことが起きていて、疑惑の会社に立ち入り検査が入っています。
最近は、発注側である公共事業主の方が、談合には敏感になっています。このため予算取りの為の見積もりが多くなったり、3社以上の比較見積もりが必要という制限が増えています。今回の大手ゼネコン4社による談合は、JR東海の自己資金で行うため、費用を極力抑えたいということで、JR東海からの値下げ交渉が酷かったようです。
あまりにも酷い値引きに我慢できずに、大手ゼネコンは4社で談合を行ったのでしょう。
持ちつ持たれつということで、発注元が、今回は、xxxに依頼したいので、見積もりはこの金額で出して欲しいとか、価格も決まっていないのに注文書も出さずに電話だけで、納期指定だけして依頼してくるとか、この業界だけはまだ昭和の時代が終わっていないような気がします。
最先端の技術が、古き悪しき時代の慣習で作られているというのは、何とも皮肉な感じです。