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「きっぷ」の基本ルール

新幹線のきっぷを買う時って運賃と特急料金が必要になるんですね。更には、運賃のきっぷと、特急料金のきっぷが別々に発行され2枚になります。

運賃と特急料金の両方が必要なら特急料金を含めた状態で運賃にすればよいのでは?とは思いませんか?

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運賃と特急料金の切符に分かれているのは意味がある。

実は、これには意味があるんですね。

文章でいきなり、書いても理解しにくいと思いますので、JR山手線とJR中央線の切符を買う時を例にして、切符の基本ルールを説明したいと思います。
これを理解することで、色んなことが理解できるようになるはずです。

下図は、JR山手線と中央線の路線図と品川から御茶ノ水までの運賃について記載したものです(間違っていたらすみません)

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以下、上図の説明です。

品川から御茶ノ水に行く場合、色々方法はあると思いますが、今回は、山手線と中央線を利用することにして説明したいと思います。
あと、ICカードではなく、従来の切符を買うという方法になります。

品川から御茶ノ水までの切符を買う時どうしますか?

以下のような感じになるかと思います。

  1. 品川駅の券売機の前に行く。
  2. 券売機の上に掲示されている運賃表で目的地である御茶ノ水の場所を探す。
  3. 御茶ノ水の運賃を確認する。(170円)
  4. 切符(170円)を買う。

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以下のように切符を買うことはないですよね。

  1. 山手線で東京駅まで行くので東京駅までの切符を買う。
  2. 山手線で東京駅に着いたら改札を出る。
  3. 東京駅で御茶ノ水までの切符を買う。
  4. 東京駅から中央線に乗り換えて御茶ノ水に向かう。

ここでの切符ですが、実は、新幹線や特急に乗る時に購入する、乗車券と呼ばれるものと同じなのです。(普通運賃と記載していることもあります)

そしてこの運賃は、乗車距離で料金が変わるように設定されています。
これが「普通運賃表」というものに全て記載されています。

「品川」から「御茶ノ水」までの切符を購入すると170円でした。

山手線と中央線、それぞれで切符を買ったら?

では、山手線で1枚、中央線で1枚切符を買うとすると、いくらになるのでしょうか?行き先は同じで距離も変わらないので同じだと思うかもしれませんが、実は全く違ってきます。

  • 「品川」から「東京」:170円
  • 「東京」から「御茶ノ水」:140円

合計すると310円になります。
更に確認すると、「品川」から「東京」までと、「品川」から「御茶ノ水」までの料金が同じです。

切符の運賃は距離で決まる

これは切符の運賃が距離で決まってしまうからなんですね。

では、距離を確認してみます。

  • 「品川」から「東京」:6.8Km
  • 「東京」から「御茶ノ水」:2.6Km
  • 「品川」から「御茶ノ水」:9.4Km

距離は、「品川」-「東京」6.8Kmと「東京」-「御茶ノ水」2.6Kmを合わせると、9.4Kmなので距離に違いはないです。

上図、路線図の下に記載してある「※普通運賃表」を見ると、以下のように書かれてあります。
営業キロ」というのはJRで定めた駅から駅までの距離のことです。

  • 1から3Km 140円
  • 4から6Km 160円
  • 7から10Km 170円

「品川」から「御茶ノ水」までの距離(営業キロ)は、9.4Kmです。小数点は切り上げになりますので、10Kmということになります。

そうすると、上図の普通運賃表より、「7から10Km」に該当するので、170円となります。同様に、「品川」ー「東京」は6.8Kmです。小数点は切り上げなので7Kmとなり、普通運賃表で確認すると170円です。そして、「東京」ー「御茶ノ水」は、2.6Kmなので、小数点切り上げで3Kmから140円ということになります。つまり距離が長くなるほど、1Km当たりの運賃は安くなるように設定されているのです。そして小数点以下が切り上げというルールなので、切符を細かく分けて買えば買うほど高くなる仕組みなんです。

乗車券は最終目的地まで買う

このため、乗車券は最終目的地まで買うのが得ということです。

普段、利用している乗車券のみで乗れる電車については自然とこのルールを会得しているんですね。しかし、新幹線や特急電車になると、電車毎に運賃を支払わなければいけないという思い込みで、電車毎に乗車券を買ってしまいがちなんです。

ここで注意して頂きたいのは、最終目的地まで乗車券を買うということは、途中の駅では乗り換え用の改札以外には出られないということです。出てしまうとその時点で、乗車券が回収されてしまいます。これも普段利用している電車だと自然と理解できていますよね。

この部分を理解して頂けると、最初に述べた、運賃と特急料金の切符がなぜ、2枚になるのか?という理由が理解できたのではないでしょうか?

特急料金というのは乗る電車毎に発生するものです。そして運賃は最終目的地までの料金で乗る電車に関わらず共通にすることができるのです。

上図では混乱しないように特急料金などが発生しない都内の路線で説明しましたが、新幹線や特急の場合でも考え方は同じです。

では、実際に、「東京」→「金沢」→「大阪」の例で確認します。

下図は「東京」から「金沢」までは北陸新幹線(かがやき)、「金沢」から「大阪」までは特急サンダーバーで移動した例です。

Aパターンは、「東京」ー「金沢」、「金沢」ー「大阪」の電車毎に、乗車券と特急券を購入しています。Bパターンは、「東京」から「大阪」までの乗車券を一括で購入しています。

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運賃は距離で決まりますので、山手線・中央線の時と同様に「普通運賃表」で定められたものから算出しています。

ここで気づきましたか?Bパターンの特急料金がAパターンの半額になっています。

これは、新幹線や特急に乗り継ぐ場合(今回は新幹線からサンダーバード)は乗り継ぎ割引が適用されて、乗り継ぎ電車の特急料金が半額になるのです。Bパターンでは、乗車券を最終目的地までで購入していることから、特急券についても乗り継ぎ割引が適用されました。Aパターンでは、乗車券も特急券も個別で購入したので、乗り継ぎ割引が 適用されていません。

 

切符を購入する時には、「乗り継ぎ」と「往復」も意識する

このため切符を購入する場合には、「乗り継ぎ」という言葉も意識する必要があります。

もう一つ、意識しないといけない用語があります。

それは「往復」です。

今回は片道料金での事例としましたが、営業距離が片道、601Kmを越えた場合に乗車券には「往復割引」が適用されるのです。

「往復割引」は、乗車券の料金が10%割引になります。

今回は、トータル718.1Kmなので、往復割引が適用され片道、9,306円になります。

 

また説明をシンプルにしたかったので、「普通運賃表」が1つしかないような感じで、ここまで記載しましたが、実際には以下のような条件で異なりますので注意してください。

改札での切符の通し方

これらのことが理解できてくると、改札でどのように切符を通せば良いのかも理解できるはずです。

新幹線から在来線などへの乗り継ぐ場合など、どの改札を使って、どの特急券と乗車券を改札に通せば良いのか?ということも理解できるようになるのではないでしょうか?

以下の図は、改札から中に入る時に、通す切符と出てくる切符を示したものです。

改札の先はどのエリアなのかを、把握しておかないと、在来線エリアや新幹線エリアから駅の連絡通路に出てしまう改札に切符を通すと、切符が戻ってきません。
よくわからない時は、駅員さんに聞くなど確認してから通すようにしましょう。

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今回、以下のサイトを参照して作成しています。

www.jr-odekake.net

 

以下の本は更に詳しく書かれていますので、今回の内容が、なるほどと思えた方にはお勧めです。 

新きっぷのルール ハンドブック

新きっぷのルール ハンドブック