てんちむさんの裁判について思うこと
てんちむさんの裁判について
以下、基本的に、Youtuberのてんちむさんのチャンネル「スーパーてんかちゃん敗訴」で公開されている以下の動画からの内容になる。
- 裁判の内容の全てと情報提供のお願い
【出典】https://www.youtube.com/watch?v=eubOESqRm3c&t=504s
2020年、てんちむさんが、「モテフィット」というナイトブラをプロデュースした。
しかし、彼女は4年前に豊胸をしたにも関わらず、その事実を公表しないでバストアップ効果があるかのように動画などで説明してしまった。
ところが、暴露系Youtuberにこのことを暴露されてしまって炎上した。

てんちむさんは、謝罪すると共に責任を取って、返金を希望する購入者に対する返金金額である2億2千万円を3回~4回に分けて販売元に送金した。
※返金に関する新規問い合わせは受付が終了している。
【出典】「モテフィット」の返金に関するご報告 | モノリス法律事務所
訴訟からの反訴?
しかし、エゴサーチを行っても、返金されたということが少なかった。
自分が送金したお金をどのように使ったのかを開示するために訴訟を提起したところ、契約書は存在しないが、黙示的な契約に基づいて返金返品に使われたと認定できるとの心証が開示された。
反対に、相手側から「豊胸を隠していたので説明義務違反」として5億円支払ってくださいということで反訴されてしまった。
これが現在、行われている「てんちむ」の裁判の経緯になる。
争点は?
「豊胸を隠していたことを言ってなかった説明義務違反」ということになる。
てんちむさんは、自分が意図していた効力とは異なる効力をうたう広告については相手方にも責任があるのではないか?と思っているとのこと。
また、反訴の説明義務違反の件についても仕事のやり取りのなかで、豊胸していないとも言っていないし、豊胸していますか?と確認されていないと言っていて、この点については相手方も認めており争いはないということだった。
普通に考えれば、この時点で裁判は終了のはず。
しかし、実際は、賠償請求が出されているので、てんちむさんが話していた内容とは異なる何かがあったことになる。
てんちむさんと販売会社との契約書も存在しなかったという。

相手がYoutuberだからということで個人とみなしていたのだろうか?
それにしても契約書がないというのは普通では考えられないのでこの時点で、双方ともに何をやっているんだ?という気がする。
てんちむさんの言い分は?
商品は運動中の胸の揺れを抑えたり、ナイトブラとしての機能を持ったものを作ろうという話だったという。
そして、自分の動画でモテフィットは私の経験から作った下着で「あくまでもサポートとして使ってください」と言っている。
自分が関与していない広告でバストアップをうたったことが炎上の一因になっていませんか?というのがてんちむさん側の主張。
つまり、モテフィットは豊胸目的で作られたものではないし、そもそもモテフィットでバストアップなんてできるはずがないので自分が豊胸したことを黙っていたとしても何の問題もないということ。
売上金額は?
相手方が提出した事実や証拠を元にモテフィットの売り上げ金額を算出すると少なくとも37億円になるという。
そして、てんちむさんには1億円が入ってきたとか。
37億円の売り上げで返品は2.2憶円?
仮に1着1万円とすると37万着売ったことになるが、そんなに売れるものだろうか?
返金した金額は考慮されない
そして、てんちむさんが自主的に支払った2.2億円については義務ではなかった。
このため、返金した2.2億円に関しては司法としては考慮されない材料になる。
しかし「損害軽減の努力」として認められても良いのではないかと思う。
判決は?
そして、2024年12月16日、相手方より以下のような発表があった。
裁判結果に関するお知らせ
YUIKU株式会社(以下、当社)に対してYouTuber「てんちむ」こと橋本甜歌氏より提起された訴訟および、当社より提起した反訴において、2024年12月16日に東京地方裁判所より当社の勝訴とする判決が言い渡されましたので、お知らせいたします。 本件につきましては、今後、法的手続きに則り粛々と進めてまいります。 なお、本訴訟に関する詳細につきましては、訴訟当事者の権利保護の観点から控えさせていただきます。
【出典】YUIKU株式会社
2024年12月16日の判決では、3億8457万4504円の賠償命令が出されている。

これは、裁判所がYUIKU株式会社が提出した証拠を確認した上で、この額の「実害」が生じたと判断したことになる。
YUIKU社のホームページには上記の内容のみ公開されていてその他の情報は全くない。
これはどういうことなのか?
YUIKU社について
2020年3月19日に設立した会社。
ITベンチャー企業であるバレットグループ株式会社よりD2C事業として分割・法人化したようだ。

D2Cということなので直接、消費者に販売するビジネスモデル。
知名度がないことから、Youtuberのてんちむさんにプロデュースを依頼したのだろう。
そして会社を設立した年に問題が発生していることになる。
この両者では、今回のような問題に発展してもおかしくない。
起こるべくして起きたという感じがしてきた。
そして、どっちも、どっちという感じだ。