日本の三大和牛といえば?
松坂牛、神戸牛までは、文句なしに決まるが、3番目となると、滋賀の近江牛か?山形の米沢牛で意見が分かれるかもしれない。
このため、三つの枠では足りないということで、五大和牛に広げると先の4つに加えて岐阜の飛騨牛が入ってくる。
和牛のルーツは但馬牛になる。
但馬牛とは、兵庫県但馬地方で育成されている黒毛和種の牛のこと。
全国の黒毛和牛の9割は但馬牛の血をひいていると言われる。
もちろん、松坂牛、神戸牛、近江牛も、但馬牛の血統になるので、和牛と言えば、但馬牛一択だともいえる。
個人的には松坂牛だった
三大和牛を述べよと言われると3番目で意見が分かれてしまうが、三大血統を述べよと言われると兵庫の田尻、鳥取の気高、岡山の藤良で大体がまとまると思う。
田尻系の特徴は肉質、気高系は増体(体が大きい)、藤良系はバランス(肉質と増体)と言われている。
自分が食べた中では松坂牛だけが首一つ抜けていて1番で、あとは甲乙つけ難いというのが正直な感想。
新潟のくびき牛
先日、新潟県のステーキ肉を頂いた。
パッケージには「くびき牛」と書かれてあり、舌で切れるくらい柔らかいので焼き過ぎ厳禁、味付けも少しの塩だけで大丈夫ですと言われた。
「くびき牛」という名前を今回、初めて知った。
その日の夕食として頂こうと、肉を取り出した。
肉の柔らかさが、触っただけで伝わってくる。
こいつは、ただモノではない・・・確信した。
包丁を入れると力を入れなくても簡単に切れてしまった。
尋常ではない柔らかさだ。
焼いても柔らかさに変わりはなく簡単に切れてしまう。
こんな柔らかいステーキ肉を自分は経験したことがなかった。
そして脂があっさりしているので、肉本来の味を邪魔しない。
これまで、肉を食べて、いくらでも食べられると思ったことは一度もないが、「くびき牛」は別だった。
いくらでも食べられる・・・そう思ってしまった。
くびき牛
あまりにも、美味しかったので食べたあとで「くびき牛」とは何者なのかを調べてみた。
上越市頸城区で育った牛のことで、元々は農耕用の牛だったが、肉牛として育てられるようになっていった。
くびきとは,2頭の牛やその他の動物をつないで一対にするための横木のこと。
一対にすることで、一緒に荷を引けるようになる。
頸城区は海と山に囲まれた自然に恵まれた環境。
冬は雪が多く、夏は涼しい。1年の平均気温は13℃。
水稲栽培が盛んなことから酒造りも有名で「越乃紅梅(こしのこうばい)」が代表銘柄ではあるが、こちらもくびき牛と同じで知名度はない。
恵まれた自然環境で良質な牧草、稲わらを食べて健康に育てることで良質な肉になるということ。
松坂牛だと200gだと、8,000円程度するはず。
しかし、くびき牛だと3,000円程度。
タイミングによっては2,000円以下でも手に入るとか。
くびき牛は、柔らかさに感じては、尋常ではない。
味については、高級和牛と言われるものと比較すると決して悪くはないが旨味という意味では物足りない感じがする。
しかし、コストパフォーマンスで考えた場合は「くびき牛」は高級和牛を完全に超えている。
「くびき牛」に三大和牛に仲間入りできるだけの可能性を十分、感じた。
今後、改良を重ねていけば、くびき牛が高級肉になるので価格も高騰することになる。
そうすると、気軽に食べられるような肉ではなくなってしまうので、食べるなら今のうちだと思う。