日本には食べ放題が溢れている
焼肉食べ放題、しゃぶしゃぶ食べ放題。
日本には食べ放題が溢れている。
反面、ダイエットや体型維持のために、ウォーキングやランニング、自転車で運動を行っている人もいる。
食べ放題といえば?
やはり焼肉だと思う。
牛肉や豚肉などの赤い肉、特にこれらを使ったハムやソーセージは、科学的に体に悪いものだという。
脂身が多い肉に含まれている飽和脂肪酸は、悪玉コレステロールを滞らせる働きがあるので動脈硬化の原因とされている。飽和脂肪酸はエネルギーを生成する働きもあるので、全く摂取しないわけにもいかない。
つまり、肉は食べすぎると健康を害するリスクを高めることになる。
そんなことは言われなくても、わかっているという人の中にも焼肉食べ放題で肉を過剰摂取している人はいるだろう。
そして、食べた分は運動して消費しているなどの反論をされるのかもしれない。
なぜ、焼肉食べ放題を利用するのだろう?
お得感がある。
料金を気にせず好きなだけ食べられる。
こんなところではないだろうか?
逆に、食べ放題を食べるような生活を繰り返してしまうことで、服が着れなくなり買い替えれば、食べ放題のお得感なんて吹っ飛ぶはず。
更には食事をする都度、罪悪感を感じて精神的ストレスになったり、血糖値が上がったり、血中コレステロールが多くなり、好きなものが食べられなくなったりすることにもなる。
そう考えたら、食べ放題というか、好きなものを好きなだけ食べる生活というのは自分の首を少しずつ絞めているようなものだ。
ゆっくり、噛んで、味わう
そうならないように、普段からもう、食べられないというまで食べるなんてことはしないで、もう少し食べたいなぁと感じる程度で止める生活にする必要があると思う。
ゆっくり、よく噛んで、味わって、食べるということが大切だと思う。
よく噛んで食べるというのは、よく言われる。
早食いは血圧上昇、脂質異常症、血糖値上昇と関連することはわかっているとか。
また、よく噛むことで、体重減少の効果があることや認知症予防につながるとも言われている。
なぜ、よく噛むこと(ゆっくり食べること)は体重減少に効果があるのだろうか?
人は満腹と感じるまでに、食事を始めてから20分以上かかるので、早食いで食べてしまうと、自然と、たくさん食べてしまう。
肥満体型の男性約6割、女性約5割は早食いだというデータもある。
30回も噛めない
実際、よく噛んで食べようと思うと、これがなかなか難しい。
一口30回噛むなんてことを言われているが、何も考えないでただ、30回噛めと言われても噛めるものではないし、忙しい人だと、早食いが染みついてしまっているので、20分も時間をかけて食べるなんてことはできないかもしれない。
ではどうすれば良いのか?
食べるもの、調理方法を工夫する必要がある。
食材は硬いものや弾力のある素材だと噛む回数が自然と増える。
調理方法は、食材を大きめに切り、焼き物や生野菜で食べることで噛む回数が増える。
雑穀米のプチプチした食感も噛む回数が増える。
食べる時も、一口を少なくすることで噛む回数が増える。
食べ放題の食材は質より量
食べ放題のものは、原価の安いものに決まっている。
高いものを食べ放題で提供してしまうと経営が成り立たなくなる。
このため、単にたくさん食べたいのであれば、スーパーで安い肉を買ってきて食べた方が美味しく食べられて、満腹感も得られるはず。
また、食べ放題といっても普通の人が一回の食事で食べられる量は決まっているので、価格設定も、普通の人が満腹感を感じるような量に設定されているはずだ。
当然、想定した量を超えて食べる人もいると思うが、多くの人は、想定されているレベルまで食べられない人が多いので、店としては成立するのだろう。
想定を誤ったり、普通の人以上に食べてしまう人達ばかりが来店してきたりすると経営は成立しないので店をたたむことになる。
食べ放題は店側のメリットだけ
こうやって考えてみると客側には「食べ放題」にメリットが感じられない。
しかし、店側は同じ食材を仕入れておけばよいので、売れないものを準備する必要がない。
焼肉だと仕込みも簡単で手間もかからない。
想定した量を食べられない客が多ければ店側にはメリットしかない。
食べ放題は、客のためというよりも、店側が安全に楽して店を続けられるようにというところから出てきたアイディアだったのだろう。
客側にはメリットがないのだから、このことに客が気が付けば、自然消滅するのが「食べ放題」ということになる。