伊藤忠がビッグモーターを買収?
ビッグモーターを伊藤忠商事が引き取るかどうかを検討しているという話が昨年報道されていた。
マスコミに、あれだけ悪事を公表されたのでは、正直、ビッグモーターを信用しようなんて人は、そんなに多くはないはず。
そんな中、2024年2月22日に、買収する方向で最終調整に入ったという報道がされた。
伊藤忠商事グループと企業再生ファンドのジェイ・ウィル・パートナーズ(JWP)が中古車販売大手ビッグモーター(東京都多摩市)を買収する方向で最終調整に入ったことが21日、わかった。ビッグモーターの会社を分割し、新会社に中古車事業の大半を引き継ぐ。
ネットの記事では「伊藤忠がビッグモーターを買収」という見出しもあったりするが、まだ、買収するという発表は正式には出されていない。
伊藤忠商事は21日(2024年2月21日)の取締役会で、自動車保険金の不正請求問題を起こしたビッグモーターの再建を支援する方針を決めた。子会社の伊藤忠エネクス、企業再生ファンドの「ジェイ・ウィル・パートナーズ(JWP)」と連携し、受け皿となる新会社を設立する方向だ。伊藤忠は新会社に最大200億円を出資することを検討する。
複数の関係者によると伊藤忠などは、ビッグモーターを二つの会社に分ける方向だ。中古車販売事業を運営する新会社を設立し、従業員などを引き継ぐが、株式を実質保有する兼重宏行氏ら創業家は関与させないようにする。ビッグモーターの持つ不動産などを引き継ぐ会社を別に設け、不正請求問題の対応にあたらせる。
「複数の関係者」って誰よ?って感じで、まだ情報元さえ正確に公表できないような内容なので完全に信用できるものではない。
なぜ、買収を検討するのか?
天下の伊藤忠が逮捕者まで出すような不祥事が発覚した企業を買い取るリスクを考えないはずがない。
伊藤忠が狙っているのは、不祥事が発覚する前の、ビッグモーターグループ合計の売上高の7000憶円と経常利益の約500億円だと思う。
このため、創業者が保有する株式を買い取ることはしないと思う。
自分は、伊藤忠は資本を買い取ることをせずに、FXのように、最低限の投資で利益だけを得ることを考えているのではないかと思っている。
これなら、やってみてダメなら撤退しても大きな損失はない。
やってみて立て直すことができれば、元手は出さずに利益だけ得ることができる。
しかし、見えないのが世間の評価。
伊藤忠が引き取ったのだから、問題はなくなるだろう。
そんな風に考えてもらえる思ってはいるが、それでも、ビッグモーターが行ってきたことが消えるわけではない。
しかし消費者なんて良いもの、良いサービスが安価に受けられると知れば、そんなことは関係なくなる。
ここだけは、蓋を開けてみなければわからない。
それなら正式発表をする前に「複数の関係者」からだと情報をマスコミに意図的にリークして世間がどのような反応を示すのかを確認したかったのではないだろうか?
ビッグモーターは非上場会社なので株価はわからないが、伊藤忠の株価の終値は、前日比2.3%高の6132円をつけている。
世間は伊藤忠によるビッグモーター買収を「有り」だと判断した結果、株を買ったと言っても良いのではないだろうか?