SONYは今、何の会社なのか?
SONYっていうと、ビデオデッキ、Walkman、ヘッドフォンと映像オーディオ機器のメーカーのイメージがありました。その後、PlayStationが発売されてからはゲーム機メーカー、更にコロンビア映画を買収し映画事業にも進出。
そして、先日、米アニメ配信会社を買収しようとしているという報道がありました。
SONYはは、今、どこに向かおうとしているのでしょうか?
現在のSONYの事業ですが、 液晶テレビ、プロジェクター、カメラ(レンズ)、ウォークマン、イヤホン、VAIO(ノートパソコン)といった感じですが、どれも爆発的ヒットというイメージはありません。あとは話題になったのは、2020年11月12日に発売予定のPlayStation5に、ネットのCMで見かけるのは、ソニー銀行です。
SONYの屋台骨は?
今のソニーの屋台骨というのは何なのでしょうか?
ソニーの事業別業績(第2四半期累計4~9月)
- ゲーム&ネットワークサービス
売上高1兆1127億円(前年同期比22.0%増)
営業利益2290億円(同68.0%増)
- エレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション
売上高8365億円(同14.4%減)
営業利益449億円(同32.5%減)
- 金融
売上高8207億円(同14.9%増)
営業利益909億円(同7.1%増)
- イメージング&センシング・ソリューション
売上高5133億円(同5.2%減)
営業利益753億円(同40.2%減)
- 音楽
売上高4080億円(同3.2%減)
営業利益877億円(同15.7%増)
- 映画
売上高3674億円(同17.8%減)
営業利益565億円(同42.3%増)
今のソニーはゲーム&ネットワーク事業が屋台骨です。
その次が電気製品、3番目が金融というのは驚きです。
その結果、年間、8兆円を超える売り上げがあります。
今のSONYが、こんなにも売り上げがあるとは思っていませんでした。
Panasonicは?
SONYのライバルというと、僕の中ではPanasonicです。
今は、SONYが映像・オーディオ事業が中心ではなくなったので比較するのはおかしいかもしれませんが、どちらも日本を代表するメーカーです。
Panasonicも売り上げは、年間約8兆円です。
PanasonicはSONYとは対照的に色々なことに手を広げることなく、昔ながらの事業を継続しての8兆円なので中身が異なります。
Panasonicの2020年第一四半期は、コロナの影響で売上・利益共に思わしくなく98億円の赤字でした。
Panasonicは堅実経営というイメージが強く、今回の赤字も9年ぶりです。
任天堂は?
任天堂の売り上げは、昨年1.3兆円で、今期1.4兆円の見込みです。
昨年を上回っているのは、「Nintendo Switch」と「あつまれどうぶつの森」の販売が好調だったためです。肝心の本体が品切れ状態でしたが生産能力が上がり、現在は生産に関しては問題がないということで2020年11月5日に上方修正を行いました。
今年の年末は、SONYのPlayStation5、マイクロソフトのXboxの新型が発売されますので、年末年始商戦は3つ巴の戦いになりそうです。
任天堂の売上ですが、SONYのゲーム&ネットワーク事業の半期分と同じということになります。
今期は任天堂のゲームの方が、「あつまれどうぶつの森」のヒットもあり、売り上げは多いのではないかと思っていました。
しかし、売れ行きが停滞していると言われていたPlaystationのSONYの方が上というのは、日本でというよりも米国を始めとした海外での売れているからです。
任天堂は、ヒット商品があっても品不足で、機会損失を出してしまうので、勿体ないといつも思います。
任天堂のことについては以下の記事でも書いています。
SONYはどこへ向かうのか?
アニメの配信会社を1000億円規模で買収しようというのですから、ネットワーク事業を更に強化しようということだと思います。
残念なのは、買収という手段であり、SONYといえば技術の会社でした。
それが、お金で技術を手に入れるというのはSONYの技術力が低下していることを暗に示しているように感じます。
どうせなら画期的な配信サービスをSONYには開発して欲しかったです。
家電は頭打ちの状態が今後も続くでしょうし、ゲームも専用機からスマホやタブレットを使ったオンラインゲームに移行していくように思います。
特にスマホは5Gが普及してくれば、ゲームの内容も変わり、専用機に近いゲームを提供することも可能になるのではないかと思います。
ゲームだけではなく、映画・ドラマといったものをスマホで視聴することも更に増えるはずです。5Gを利用した映像とネットワークの事業というのは今後、間違いなく伸びるはずです。5Gの高速通信が普及すれば、車での利用が増えていくはずです。
動画配信サービスが利用できるようになれば、DVDを車に持ち込まなくても見ることができます。
ナビの地図なども現在はSDカードに収納されていますが、高速通信が実現すれば最新の情報が常に利用できるようになります。
5Gを利用してどのようなサービスを作るのか?が重要になってくるので、SONYのアニメの配信会社の買収は、戦略の一つになるのでしょう。