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もっと早く教えてくれよって思った内容を書いていきたいと思います。

カタカナの濫用

日本語は難しい

日本語には、漢字・ひらかな・カタカナの3種類の文字が存在する。

「漢字」は言葉の「意味」を表し、「ひらかな」と「カタカナ」は言葉の音を表すという役割だと思っている。

では「音」を表すのになぜ、「ひらかな」と「カタカナ」が必要なのだろうか?

「ひらかな」だけで十分な気もする。

外来語はカタカナ

そんなことを言うと、外来語を「ひらかな」で書くとわかりにくいと言われることだろう。

確かに、以下のように、テレビを見るという文を、ひらかなだけ、カタカナとひらかなに分けて書くのとでは読みやすさは随分と違う。

これに漢字を追加すると更に読みやすくなる。

  • てれびをみる
  • テレビをみる
  • テレビを見る

英語だと・・・

中国語だと・・・

  • 看电视

ハングル語だと・・・

  • 텔레비전을 보다

だんだん、何が何だか分からなくなっていく・・・

カタカナには、擬音擬態語、動植物名をカタカナで表記するという役割もある。

擬音語

  • 心臓がばくばくする
  • 心臓がバクバクする

擬態語

  • 子供がにこにこと笑っている
  • 子供がニコニコと笑っている

確かにカタカナで表すると読みやすい・・・

更に、カタカナには言葉を強調したい時にも使うという。

例えば、「ごみ」

外来語でも擬態・擬音でもないので、これまでのルールに従えば「ごみ」は「ひらかな」表記が正解ということになる。

しかし、実際に、「ひらかな」と「カタカナ」で表記して比べるとどうだろう?

  • ごみ
  • ゴミ

「ごみ」という単語だけではわかりにくいかもしれないので、もう少し文を長くしてみる。

例えば、汚れゴミは専用の袋に入れて欲しいときに、「ごみ」と「ひらかな」で表記するのと、「ゴミ」と「カタカナ」で表記するのとでは、どちらが強調されるだろうか?

  • 汚れごみ専用袋
  • 汚れゴミ専用袋

そんなことから、商品名などでは、本来「ひらかな」で表記するものでも、意図的に「ひらかな」ではなく「カタカナ」で表記するといことがあるようだ。

確かに、自分も、「すごい」と表記するような場合に、協調させたいことから「スゴイ」と表記する場合がある。

何も言い返せない・・・

これで完全に論破された・・・

カタカナの問題点

しかし「カタカナ」にも問題はある。

まず、カタカナ、ひらかな、どちらを使えばよいのか?判断が難しい時がある。

例えば、動物などの固有名詞は「カタカナ」表記にするという人もいれば、「ひらかな」表記にするという人もいる。

たぬき、きつね、ぞう、くまといった動物はひらかなでもよく見かけるが、カタカナ表記にする場合も多く見かける。

NHK放送文化研究所によれば、以下のような基準で使い分けているようだ。

動物や植物(含む野菜)を表す漢字が常用漢字表にあれば漢字。なければひらがなで書きます。学術的な場合は、カタカナで書きます。

【出典】動物や植物の名の表記。カタカナ、ひらがな、漢字、などその基準は? | ことば(放送用語) - 放送現場の疑問・視聴者の疑問 | NHK放送文化研究所

なんでもカタカナ

次に、外来語を何でも「カタカナ」で表記してしまうということ。

例えば「マイノリティ」少数、少数派という意味になるが、なぜ漢字にしないのか?という不満がある。

マイノリティだけでは、自分が感じている違和感が伝わらないかもしれないので補足すると「性的マイノリティ」という言葉に違和感を感じないだろうか?

なぜか、漢字+カタカナ表記になっている。

マイノリティを強調したいのだろうか?

いや、マイノリティは外来語なのでカタカナにしただけ。

英語表記だと、「sexual minorities」セクシャル・マイノリティではダメなのか?

日本語で統一するなら世の中では「性的少数者」という言葉も使われているのだから、それでよいのではないだろうか?

漢字とカタカナの併用は他にもある。

野球チーム、クリーニング店、ラーメン屋

しかし、チーム、クリーニング、ラーメンは既に歴史的に外来語ではなく日本語だと言える。

カタカナ表記で使い続けると、それは年月と共に当たり前になってしまって日本語の仲間入りを果たすことになる。

外来語を安易にカタカナにしていくと音に依存した意味がわからない単語ばかりが増えていくことになる。

このため、カタカナの濫用は慎むべきであり、漢字にできるものは漢字にしていくべきではないだろうか?

野球チームは球団、クリーニング店は洗濯屋、ラーメン屋は拉麺屋。

そうすると、文字数も自然と減ってくる。

コロナ禍では、カタカナが濫用された。

ソーシャル・ディスタンス、パンデミッククラスター、ロックダウン、オーバーシュート。

どれも、漢字で表記できたはず。

  • ソーシャル・ディスタンス:社会的距離
  • パンデミック:世界的流行病
  • クラスター:集団感染
  • ロックダウン:都市閉鎖
  • オーバーシュート:感染爆発

どうだろうか?

政府や自治体は何も考えずに、欧米で使われている単語をそのままカタカナに置き換えて国内で伝えていた。

これが、カタカナの濫用と言わず何と言えば良いのか?

日本人が外国語を漢字にしないから自動翻訳でも日本語で見つからなければ全てカタカナに置き換えて訳してしまう。

これでは、翻訳ではなく音訳だ。

安易に外国語をカタカナに変換ばかりしていると、翻訳にも影響が出てくることになる。

何より頭を使わなくなるので頭が悪くなる。

もう少し、丁寧に言葉を取り扱っても良いのではないだろうか?