何て読むの?
「市井」の声、人という言葉を「個人的」に、よく見かけるようになった。
正しい読み方は「しせい」になる。
しかし「いちい」という人もいたりして、「一意」の意味なのだろうか?と聞き返すこともある(笑)
なぜ「しせい」と読むのか?
元は中国から来た言葉になる。
中国では井戸のある所に人が多く集まり市が立ったことから人が多く集まり住む場所のことを市井と呼んでいた。
井戸端会議というのも、市井から来たものではないだろうか?
「市が立つ」という言葉にもいくつか意味があるが市場が開かれるということを指しているのだと思う。
「市」には多くの人が集まる場所という意味もある。
中国が発祥の言葉なので音読み(中国語の発音が元になる読み)となり、「しせい」と読む。
これが日本が発祥の言葉で同じ意味だったとしても訓読み(日本の言葉に漢字をあてた読み)になっていたはずだ。
そうすると「いちい」という読み方が正しいということになる。
実際、人の名前として使われる場合、「いちい」さんと「訓読み」で読む場合が多いはず。
日本では市井は、市場というよりも、「巷(ちまた)」という意味で使われているようなので、「市井の人」というと、庶民と同意になるし、「市井の声」というと「巷の声」という意味になる。
日本語は「漢字」「ひらかな」に加えて「カタカナ」という3つの文字を覚えないといけないので、覚えるのが実に大変な言語だと思う。
識字率ほぼ100%の日本
しかし、日本の識字率は、ほぼ100%。
習得が難しいと思える日本語なのに、ほぼ全ての人間が読み書き話すことができる。
識字率ほぼ100%の日本人でも、英語となるとどうだろうか?
母国語ではないので、識字率ではデータは存在しないが、英語が話せる日本人は10%程度だと言われている。
調査は世界の約210 万人がオンライン上で受験した無料テストのデータを分析し、「英語能力指数」として国・地域別のランキングにまとめた。
英語を母語としない112カ国・地域のうち、日本人の英語力は前年の78位からさらに順位を落とし、80位となった。これは5段階中4番目となる「低い能力レベル」(61~87位)に分類される。
なぜ、こんなに差が生じるのだろうか?
国語の使用割合が10%
アジアで英語のレベルが一番高いのは、インドだと思っていたが、実際はシンガポール(2位)だった。
※インドは、52位で韓国の36位より低いという結果になっている。
シンガポールの国語はマレー語。
しかし、公用語となると、「英語・中国語・マレー語・タミル語」と4つもある。
実際に使用されている割合は以下の通り。
- 英語 48.3%
- 中国語(普通語+各方言) 38.6%
- マレー語 9.2%
- タミル語 2.5%
- その他 1.4%
シンガポールは中国系の住民が多い(約75%)ので中国語の割合が高い。
また、英語をベースにした2言語を話すバイリンガルが大半。
国語はマレー語なのに、使用割合は10%ということなので、日本で英語が話せる人と同じくらいの割合でしか国語が使われていないことになる。
シンガポールでは、学生時代には2言語での学習が求められるが、社会人になると共に英語以外の言語を使うことがなくなってきた。
その結果、英語以外の言語の習熟度も徐々に低下してきている。
日本の「英語」学習は、受験のためという意味合いが強いと思う。
学生時代に学んだとしても実際に使う場がなければ忘れて行くのは当然。
今後、英語を話せる人を増やしていくというのであれば、英語を使う場面を増やすようにしなければ意味がないことを、現在のシンガポールが教えてくれている。
習うより慣れろ
韓国語に数日いたときに、日本に帰る飛行機で、日本語で話しかけられても韓国語だと思い込んでしまっていて、一瞬、日本語か理解できない状態になった記憶がある。
韓国では日常生活が韓国語だけなので目・耳から入って来る情報が全て韓国語だったので、頭は、目・耳から入って来る情報は全てわからないというモードになっていた。
そんな状態で日本語を聞いても、一瞬、わからないものだと思い込んでしまっていたので、暫く経ってから、これ日本語?って感じだった。
この時、「習うより慣れろ」を、少しだけ、分かった気がした。