マイナス金利の日本
日本銀行は2023年12月18日~19日に開催した金融政策決定会合で、いよいよ長短金利操作の撤廃、マイナス金利の解除を行うのではと言われていたが、最初から自分は円高操作のフェイクだと思っていた。
マイナス金利とは銀行が日本銀行に預けるお金の一部の金利を-0.1%で適用したこと。
これは日銀に預けておいてもマイナスになるようにして銀行に積極的に貸出をさせようという目的から。
米国も金利を下げたい
米国では日銀の会合の前に米連邦準備理事会が2023年12月12日~13日に連邦公開市場委員会が行われて、フェデラルファンド金利の誘導目標を据え置いた。
3回続けて据え置きということから、米国としては金利を下げたい意思が伝わってきている。
実際、2024年末の政策金利の予想を引き下げて来年中に3回の利下げを見込んでいるという話も出ているので米国の5%越えの金利も来年度末には5%を切るのかもしれない。
2023年10月20日に、米財務省は2023年の会計年度(2022年10月~2023年9月)の財政収支が1兆6950億ドルの赤字になったと公表している。
前年度から赤字は23%拡大した。
これは高齢者向けの公的医療保険の歳出増、米国連邦債務の利払いコストの急増などが原因だと言われているので、米国として金利を下げたいのは間違いない。
ゼロ金利の円に魅力はない
来年米国の金利が下がったとしても、0に限りなく近い日本の金利と比較すれば、まだまだ円よりドルの方に魅力を感じる。
日本が仮に金融緩和の解除を行ったとしても、米国の金利には遠く及ばない。
更に日本では自民党の政治資金パーティ問題で岸田内閣が泥船に穴が空く一歩手前の状態。
検察の捜査により致命的な問題が出てくれば、来年早々に岸田内閣が解散に追い込まれる。
政治資金の問題が出てしまうと誰も総理になんてなりたくない。
自民党ととしては追い風状態になるまでは岸田内閣の泥舟で凌ぎ、追い風が吹いてくれば衆議院解散総選挙で新しい船に乗り込もうということなのだろう。
日銀にすると、せっかく米国の利下げを示唆する追い風の状態で円高に向かいそうになっていたのが一気に円安に戻ってしまうのは困る。
マイクパフォーマンスで円高
この自体を避けなければいけないと日銀総裁が恒例のマイクパフォーマンスで円高を狙う。
それだけでは弱いと更にドル売りを進めるために、2日間もかけて既に結果は決まっているのに会合を開き思わせぶりな態度を示した。
結果は、自分の予想通りマイナス金利を含む大規模な金融緩和政策の現状維持を全員一致で決まり、金融政策の先行き指針も変更されず先行きの政策修正も何も示唆されなかった。
ストーリが見えてしまうドラマや映画なんて誰もみたいとは思わないはず。
賃金が追い付いていないは建前
現状維持について、日銀は物価だけが上がり、まだ賃金が追いついていないということを発言しているが、これは建前で、本音は金利が上がると国債の金利も上がるので国が困るからというだけ。
金利を下げれば企業が投資しやすくなるなんてことは絶対にないので、日銀もバカではないので、そんなことは十分、わかっているはず。
国債を発行しないといけないのは、政治家が国のためではなく選挙のために金を使うため。
言い換えれば、国債と投票用紙を交換しているようなものだと思う。
今、話題の政治資金パーティなんで、会社に置き換えるといかにバカなことをやっているのかが理解できるはず。
政治活動をしたいから政治資金パーティで集めているというのは、会社の営業マンが営業活動をしたいからと、会社には請求しないで独自に副業でお金を集めて営業活動費にしているので、所得税や消費税は、かからないというのと同じ。
政治活動費なら正々堂々と予算に組んで使うべきであって、それをしないというのは、実際は政治活動費ではないからだ。
見返りを求めない人は少ない
営業が毎日のように出張だと行って、出張費で高級旅館に宿泊し露天風呂でリラックスして美味しものを食べて旅費も会社負担で行っているようなもの。
政治家は選挙活動だと地方にグリーン車で行って高い宿に宿泊し美味しいものを食べて帰ってくる。
旅費は元々、政治家は無料だし、その他は政治活動費という名目にもできるだろうし、接待だと言われても問題はない。
どちらにしても自分のお金が出て行くことはない。
しかし、魚心有れば水心で、何かをしたら、見返りを求めるのが人の常。
見返りを求めずに寄付だけするような会社や人が、どれだけいるだろうか?
ふるさと納税は、寄付すると返礼品が送られてくるから行う人が多いのではないだろうか?
もし返礼品がもらえなくなれば、ふるさと納税をする人は激減するのは自然の理と言える。
同様に、投票の見返りのために無駄な国の事業を行なう場合もあるだろう。
税金が政治家個人の票のために使われるというのは、許される行為のはずがない。
しかし、これまで当たり前のように行われてきたことだ。
これらも政治家による無駄になる。
国債は選挙の票に変わっている
無駄を無くすことで全ての国債発行がなくならないまでも減っていくのは間違いない。
そうすれば物価も下がり、物が売れるようになる。
日々の生活費に余裕が出てくれば外食や旅行に当てたりもできるようになる。
消費税が10%に上がる前の頃は、賃金が上がらなくても、このサイクルが、まだうまく回っていた。
2014年に消費税が8%に上がってからは個人の消費額は減少方向にある。
このことからも、消費税が経済に影響を与えているのは明白。
政治家が選挙のためにお金を使うので、消費税なんてものが作られて、法人だけのことを考えた金融緩和だとかゼロ金利が今も続くので銀行にお金を預けておくだけで金利がつくなんてことがなくなった。
ゼロ金利で融資を受けて儲けた結果は、内部留保で給与には還元されないことは、これまでの事実で明白。
国民は、ここまで苦労させられても、こんな仕組みを作り上げた自民党を支持している。
ある意味、幸せな人達だと言える。