seegeのまとめサイト

もっと早く教えてくれよって思った内容を書いていきたいと思います。

政府と日銀が約3兆円を投じた「恐怖の秋祭り」

9月22日の円買い金額は約3兆円

2022年9月22日の夕方に突然、ドル円で、1ドル145.906から1ドル、140.347にまで急騰したのは、政府と日銀が円買い介入したことによるもの。

 

そして、財務省は2022年9月30日に、8月30~9月28日の為替介入実績は2兆8382億円だったと発表した。

24年ぶりに実施した円買い・ドル売りは、1日の介入額としては過去最大規模だそうだ。

日銀は2022年9月22日15時30分頃に、会合で短期金利をマイナス0.1%、長期金利をゼロ%程度に誘導することを柱とする現在の大規模な金融緩和策を維持することを全員一致で決めたとの発表を行った。

これを受けて、円は146円になろうかという勢いで急落した。

金利ほぼゼロの円と4%のドル

日本の国債は長期でも0.25%の金利、この時米国債の利回りは4%に届くか?という勢い。

日本は、今後もこの金利を維持すると発表したのだから、どちらで所有したいか?は一目瞭然。

円が急落するのは当然の結果。

円が急落したことで日本政府による大きな円買い介入が行われ、一気に5円の急騰。

FXは借金して外貨を売買する仕組み

FXで投資していた人たちは、ロスカット(強制損切)されたり、ロスカットまではいかなくても大損した投資家は少なくはず。

ロスカットとは、損失の拡大を防ぐ制度のこと。

FXというのは、簡単にいうと、レバレッジという仕組みで借金をして外貨の売買を行って得られた利益を自分のものにすることができるというもの。

具体的に言うと、通常、1ドル145円時に1万ドル買う場合、145万円必要になる。

レバレッジという仕組みを利用することで、25倍なら25分の1の金額を証拠金として145万円を借りることになる。

そして得られた利益を自分のものにすることができる仕組み。

言い換えれば、FXは借金して外貨を売買し得た利益を得る仕組みになる。

借金をする時には担保が必要になる。

それが、FXでは証拠金になる。

貸した側は、外貨の売買で証拠金以上の損失が発生すると損をすることになるので、これ以上は貸せないので借金を返済してくださいということになり、貸した側が強制的に決済を行って、証拠金が没収される。これがロスカットになる。

ロスカット祭り

このため、1日で1ドルが5円も変動した9月22日は、SNSでは、ロスカット祭りだと騒がれていてた・・・

5円の変動がどれだけ大きなものかを具体的にざっくりと説明すると・・・

1ドル145円のタイミングで、レバレッジ25倍で、円で1万通貨(1万ドル)買ったとする。

この時の証拠金は以下のように計算される。

<証拠金の計算例>

  • 米ドル/円:145円
  • レバレッジ:25倍
  • 通貨単位:1万通貨
  • 口座残高:10万円

1万通貨 × 145円 ÷ 25倍 = 5.8万円

口座残高として5.8万円以上残っていないとロスカットされる。

これが、9月22日の時だと、5円急騰したので、1万通貨:145万円が140万円となり、5万円の損失が発生したことになる。

すると、保証金は以下のように変わる。

5.8万円+5万円(損失) =10.8万円

保証金が、口座残高を超えてしまったので、ロスカットが実行されて、5.8万円の保証金はゼロになり、更に差額の8千円を支払わないといけなくなる。

一瞬で、10.8万円が失われたことになるので、ロスカットされた方にすれば、ロスカット祭りだと喜んではいられない悲惨な状況だ。

単に5万円の損失ではなく、約11万円が一瞬にして失われてしまったことになる。

投棄にしたのは日銀と政府

円買い介入について、鈴木財務相は「投機による過度な変動は見過ごせない」と会見していたが、日銀が円を急落させ、政府が円を急騰させておいて「投機」とは何ぞや?って感じだ。

日銀が神輿を担がせて、持ち上げて歩き始めた瞬間に政府が放り投げたようなものだ。

秋祭りというのは、農作物の収穫に感謝する目的のものであり、国民に絶望を与えるものではないはずだ。

9月22日に「投機」にさせたのは、日銀と政府による策略の結果であり、日銀も政府も国民の足を引っ張ることしかしてくれない。

あれから、1週間以上経過したが、連日、145円に届きそうな勢いで上下している。

3兆円近くも投じて、日本国民に大損をさせたことに何の意味があったのだろうか?