男女の高校生
夕方の帰宅途中に車で信号待ちをしていると歩道を2人の学生が歩いていた。
1人は女子、もう1人は女子より背の高い男子。
高校生くらいに見えた。
昨日から雪が降って一気に外は寒くなったので、暖房の自動車でヌクヌクと座っているのが申し訳なく感じた。
しかし、2人からは寒そうな感じでは一切、感じず、むしろ自分よりも暖かそうな感じさえした。
気になる異性と一緒に歩いて帰るのは確かに楽しいだろうから、相手のことが気になって寒さなんて感じないのかもしれない。
うしろから・・・
そんなことを考えていると、2人の10m程度うしろから、真面目そうな感じがする高校生くらいの少年が自転車をヨタヨタさせながら走っているのが見えた。
自分も自転車に乗って通勤していた時に、徒歩通勤の同じ会社の人と話しながらの時は歩く人にスピードに合わせようとすると、全く同じような感じになっていたので、前を歩いている2人の歩くスピードに合わせて一定の距離を保っているのだと思った。
最初、2人が歩道を並んで歩いているので、自転車の少年が通れなくて困っているのかと思ったが歩道は2人が並んで歩いていてもまだ余裕がある幅だったので避けて通ろうと思えば通れるので、何の問題もなく追い抜けるはず。
そう思った瞬間、ヨタヨタしている姿が痛々しいというよりも彼の気持ちが姿に表れているようで微笑ましく思えてきた。
こんな風に話せば、誰もが1つの答えに到達するのではないだろうか?
きっと、自転車の少年は前を歩いている少女が気になる存在なのだろう。
今の時代なので、いや少女の方でなく少年の方が気になっているのかもしれない。
しかし話がややこしくなるので少女一択で話を進めさせて欲しい。
気になっている人には話しかけられないもの。
話しかけたいが、話しかけられない・・・・
だったら、さっさと追い抜いて過ぎ去れば良い・・・
それは誰に言われなくても、本人が一番、わかっている。
理屈じゃないんだ。
気になっている人が他の男子と話していると、何を話しているのか?二人はどんな関係なんだ?と気になってしまう。
追い抜いてしまうと、確認することができなくなるじゃないか!
そんなことを勝手に考えながら、信号待ちの車の中ら、3人を何となく見ていた。
学生時代
青春・・・そんな言葉が頭に浮かんできた。
今、考えると学生時代というのは、かけがえないの時だったと、つくづく思う。
それこそ、毎日が休みのような時間だったように感じられる。
しかし、そんなことを学生時代の自分に対して言えば、何、言ってるんだよ!こっちだって一生懸命生きていたんだ!勝手なことを言うなと怒ることだろう。
学生時代は、親と学校に拘束されていた気がしていた。
校則は「拘束するための規則だ」などと言ってた。
学校と家で拘束されている自分を、サファリパークの動物のように思えた時期もあった。
しかし、それは大きな間違いで、人生で一番自由な時間を過ごしていたことを社会に出てから気が付いた。
社会に出ると・・・
学生時代、拘束はあったかもしれないが、今のように時間単位でスケジュールが決められていたわけではない。
毎日、期限や納期に縛られて、常に時間を気にしないといけない。
夏休みのように1か月以上も休める時なんて当然ない。
学生時代のように体調が悪いから学校を休むなんてこともできないときだってある。
それだけじゃない、好き嫌いで人間関係が成立しない。
嫌な人にも頭を下げたり、年下に叱られることだってある。
学生の頃は、大人になれば自由になれる、そう思っていたが、大間違いだった。
学生時代が一番自由だった、今は、つくづくそう感じる。
学生時代の自分にアドバイスするとすれば、学生時代の時間を無駄にしてはいけないということだろうか。