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もっと早く教えてくれよって思った内容を書いていきたいと思います。

善いこともしてないけどな

悪いことはしてないけどな

「悪いことはしてないけどな」と支持率20%台の総理大臣がボヤいているとか。

自分を正当化する際に「どんな悪いことをした?」という人がいるが、そういう人に限って、善いこともしていないものだ。

善いことをしている自覚がある人なら、「悪いこと」ではなく「善いこと」を持ち出してくるはず。

つまり自分を正当化する際に「悪いこと」という言葉を持ち出してということは「善いこと」に関しては自覚がないと言っているようなもの。

そして、もう一つ「悪いことをしない」というのは最低条件。

つまり、当たり前のこと。

「わるいことはしてないけどな」と言っている人には「善いこともしてないけどな」と言ってあげたい。

人が期待するのは、「悪いこと」をしないことに加えて、どんな「善いこと」をしたのか?が重要になってくる。

何もしないから

「悪いこと」をしないというだけで認めてくれると思っている時点で認識が間違っていると言わざる得ない。

言い換えれば何もしないから、悪いこともしないということ。

会社員が会社で何もしなければ、「給料泥棒」と言われるのではないだろうか?

一日中何もしないで景色を見ている会社員も、毎日遅くまで残業しているが、営業成績がゼロの会社員も会社とすれば、ともに売り上げがゼロの会社員であることに変わりはない。

それで自分は何も「わるいことはしてないけどな」なんて言い返したら火に油を注ぐことになる。

「悪いことはしてないけどな」などと言っている日本の総理大臣は、問題を何一つ解決しないで問題を山積みにして前に進んでいるつもりなだけ。

悪いことをしないだけでは、結果をだすことなんてできない。

悪いことは「しない」けど善いことは「する」これが大切。

何もしないリーダーが結果を出していた

日露戦争で日本を勝利に導いた、日本陸軍元帥「大山巌」は、部下に仕事を任せ、自分は何もしなかった。

いつもニコニコしているだけで、部下の仕事に一切口を出さない。

「責任は私が取るから、好きにやりなさい」と言って、職場にもロクに顔を出さない。

しかし、優秀な人を束ねる際に同じくらい優秀な人ではなく、あれこれ口出ししない人が選ばれるということはよくある。

優秀な人はどうしても、部下のやることに口出しをしたくなる。

それが、優秀な部下達の障害となり、組織がうまく回らなくなる。

だったら、口出ししないものを上につけて優秀な部下達に自由にやらせる方が良い結果に繋がるかもしれない。

日露戦争が始まったときも、現地派遣の満州軍総司令官を、優秀な山県有朋か、ぼんやりしている大山巌かで議論された。

その時のことを明治天皇は大山に対して「実は総司令官には山県という声もあったのだが、彼は頭脳が鋭すぎて諸将が喜ばぬようだ」と話すと、大山は「私はぼんやりしているから司令官に選ばれたわけですか」と問い返すと、天皇が笑いながら「そんなところだ」と答えたという逸話も残っている。

しかし、ただぼんやりしているだけでは、議論される対象になれるはずはない。

では、なぜ、ろくに職場に顔を出さず、部下に仕事を丸投げするようなリーダーが日本の総力を統率し、ロシアを打ち破ることができたのだろうか?

大山は部下の意思決定ややり方に細かく口出しするようなタイプではなかったが、定量的に組織の状態を把握することに長けている人だったそうだ。

組織の変化や異常値は必ず差分に現れる。

昨日と今日、先週と今週、先月と今月の差。

大山が満州から持ち帰ったノートを見ると、軍事予算や弾薬の残量、日中露の鉄道軌道幅などのデータが細かい字でびっしり記されていたことからも、大山は定量的に物事を判断するタイプだったことが伺える。

そして、参謀総長児玉源太郎の存在が大きかった。

最低でも1日2回、大山への定時報告を欠かさなかったという。

これは、大山への報告が必要なことだと認識していたからであり、報告しても仕方ない存在であれば、1日に2回も報告はしていないはず。

それだけ、大山は児玉にとって大きな存在だったのだろう。

後に、児玉は「ガマ坊(大山)だったからこそ、日本は勝てた」と語っていることからも伺える。

大山は部下を信頼し、部下は大山を信頼する。

信頼するからこそ、お互いが口出しをしない。

そんな関係が築けていたからこそ、組織がうまく回っていたのだろう。

最初に、悪いことをしない人は善いこともしないと書いたが、大山は何もしていないように見せていただけであって、人知れず、データー解析・分析といったことを行っていたことになる。

これに対して、今の総理大臣は、あれこれと口出しはするし、指示も出すので大山とは全く違うということは改めて付け加えておきたい。