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もっと早く教えてくれよって思った内容を書いていきたいと思います。

デザインの敗北?

本質を見ていないデザイン

前回、ヤスリのいらない爪切りの記事で諏訪田製作所では本質を考えると形は自然と決まってくるという考え方で爪切りを作っているということを書いたが、これとは全く、逆の考えでデザインされたものがデザインの敗北と言われるようなものになる。

具体的には公共施設の案内表示などで、デザイン性を重視した結果、本来伝えなくてはならない情報が利用者に伝わりづらくなり、意図しない利用を招いてしまったりする失敗例のことを指す。

下図はジェンダーレストイレの表示の下に、男性用トイレと女性用トイレの場所を示す表示がされているもの。

しかし、これが何を意味するのかがわからず、更に下に、ご案内の貼紙を追加したもの。

デザインした方にすれば不本意だとは思うが、表示は見て情報が伝わらなければ、どんなに美しいデザインであっても意味をなさない。

このため、本来の目的が実現できていない以下のものは「残念なデザイン」だと言える。

書店のセルフレ

先日、使用した書店のセルフレジは使い方が、さっぱり、わからなかった。

ルフレジの前面にはラミネート加工した操作手順が貼り付けてある。

読んでみようと思っていると店員さんが走ってきて使い方を説明してくれた。

貼り紙を追加し、更に店員さんが説明に走ってくる。

これでセルフレジの意味があるのだろうか?

そんなことを考えながら、店員さんの説明を聞いた。

まず、本をスキャナー部分と思われる場所に本を置いてくださいというので、本の背表紙に印刷されているバーコードを下向きにして置くと、本のバーコードは下向きではなく上に向けて置いてくださいとのこと。

読み取り部分が上にあるというので、見てみると確かにその通りだった。

しかし、前に貼られている手順にはスキャンしてくださいとしか書かれていなかった・・・

店員さんは、本の置き方だけを説明しているようで、スキャンの説明が終わると持ち場に戻ってしまった。

このことから、自分のようにスキャンで表と裏を間違えてしまう人が多いということなのだろう。

さて、支払いは、どうするのか?と画面を見ても現金の表示しか見当たらない。

このことは、説明してくれなかったので、店員さんをもう一度、呼んで現金以外の支払い方法を確認した。

回答は意外なものだった。

現金のみで、電子マネー等を利用する場合は有人レジだと言われてしまった。

今は電子マネーのみという場合の方が多くなっているのに、現金のみというのは明らかに間違っている。

ルフレジを使おうという人は現金は持たずにスマホ等で決済する人が多いはず。

逆に現金で払おうと思う人は友人レジに行くはず。

全く、利用者の心理が考えられていない。

ついでに、ポイントカードについても確認したが、こちらも利用したい場合は有人レジでお願いしますとのこと。

完全にデザインが敗北している。

いや、ノーヒットノーラン、1人も塁に出ることなく終わったパーフェクト試合での完敗だ。

このセルフレジで何がしたかったのだろうか?

店側は、設置してから暫くして、レジの前面に操作手順を掲示した。

それでもダメで店員さんが説明しないといけなくなった。

支払いも現金だけで、ポイントも付与できず利用者にはデメリットしかない。

時間と共に慣れてくれれば利用者は増えるはずたとでも思ったのだろうか?

今では、このことが周知されて、確かに店員さんが説明してる光景は見られなくなった。

しかし、セルフレジを使用してる光景も見かけなくなった。

当然の結果だ。

これまでなら、キャッシュレスで支払えばポイントがついて、更にそれとは別に書店のポイントが付与された。

しかし、セルフレジになれば、それら全てが付与されなくなる。

これで、誰がセルフレジを使うというのだろうか?

どんな利用者を想定して導入したのだろうか?

本質を見ないで、単に店員を減らしたいということしか考えてないから、こんな使えないものを作ってしまうのだ。

これを導入すると言われて誰も止める人がいなかったのだろうか?

薬局のコーヒーマシン

もう一つ、たまに利用する薬局にコーヒーマシンが置いてある。

受付を済ませて待っている間に、ご自由にお飲みくださいというもの。

この薬局、5分も待たずに呼ばれるので、自分としてはコーヒーをゆっくり飲んでる余裕がないので残念ながら利用したことがない。

しかし、わずかな時間であっても飲もうとする人もいる。

薬を受け取って、すぐに帰らずに飲みかけのものを飲んで帰るという人もいるし、飲みかけのものを持ち帰る人もいる。

そして、薬局のコーヒーマシンも見ている限り残念なデザインの感じがした。

導入されて随分経つが、使用方法がわからなくてコーヒーマシンの前であーでもない、こーでもないと格闘している人を見かける。

何と格闘しているのか?といえば、ほぼ全員が、1番最初のコーヒーマシンにカプセルを入れるところで悩んでいる。

コーヒーマシンを見ても、カプセルを入れるような場所が見当たらない。

シンプルなデザインを心がけた結果だと思うが、それが利用者には障害になってしまう。

バリアフリーだと言われている時代に、障害を作るというのは、いかがなものだろうか?