江頭さんと宮迫さん
江頭さんのYouTubeチャンネルは開始9日で登録者数が100万人を突破した。
今では登録者数は380万人を超え、100万再生が当たり前の人気チャンネルになっている。
これに対して、元雨上がり決死隊の宮迫さんは、「闇営業」「反社との宴席」問題により所属事務所だった吉本興業を解雇された。
その後、「宮迫博之よりご報告」と題した謝罪動画を投稿した。
世間からは大批判を浴びることになり、再生数は伸びたもののコメントを見ると批判的なものが目立ち、江頭さんとは対照的な結果となった。
宮迫さんのチャンネル登録者数は、宮迫さんが出資して渋谷にオープンさせようとした焼肉店「牛宮城」が開店直前になって、共同出資者の「Youtuberヒカルさん」が納得できるレベルではないということでダメ出しをもらった動画がバズったこともあって現在は、130万人を超えている。
しかし、宮迫さんのチャンネルは現在、再生数は今一つ伸びず、10万~50万再生の間で上下している。
江頭さん、宮迫さんがテレビに出演していた頃であれば、どちらがチャンネル登録者数が多いか?再生数が多いか?と問うた場合、誰に聞いても、宮迫さんと答えていたのではないだろうか?
それが、逆の結果になっている。
宮迫さんには、闇営業問題では、当初、金銭は貰っていないと頑なに話していた。
しかし、その後、具体的な金額が出てきてことで嘘だったことが判明し、嘘をつく人だと世間の印象はかなり悪くなった。
この問題が出る前から宮迫さんを嫌いだという人は多かった。
宮迫さんは、性格の悪さが顔に出ているのか「性格が悪い」ように見えてしまう。
テレビ番組によく出るようになって天狗になってしまったのか、言葉の端々に、自分は凄いんだというオーラのようなものが、にじみ出るようになった。
謝罪動画でも、どこか上から目線で、お詫びしているような態度には見えなかった。
そんな謝罪会見が世間に受け入れられるはずもない。
番組が面白いだけ
自分は、ドラマをよく見るが、ドラマのファンではあるが、主演の人のファンではない。
ドラマの主演に合う俳優であれば正直、誰でもよいと思う。
これと同じで、人気のある番組に宮迫さんが出演していただけで、番組に合う人であれば、宮迫さんでなくても良いことになる。
宮迫さんを見たいから番組を見ている人はそんなに多くないと思う。
宮迫さんとは逆に、現在、絶好調とも言える人気お笑い芸人の「かまいたち」もYouTubeチャンネルを開設して現在の登録者数は200万人を超える人気チャンネルになっている。
しかし、人気絶頂であるにも関わらず、登録者数で現在、再生回数は100万回を超えることはほぼない。
江頭さんのチャンネルには遠く及ばない。
テレビに、よく出演してる人がYouTubeチャンネルを開設しても、江頭さんのように成功することは少ない。
番組より人の場合もある
単純に動画が面白くないからということもあるが、ジャニーズの嵐がチャンネルを開設した時には1日で登録者数が1日で100万人を突破している。
2021年1月から嵐としての活動を休止しているので、現在は新規の動画を公開したりしていないが、公開済みの動画の再生数は、どれも100万再生近い数字になっている。
嵐の場合は、動画の内容というよりは、とにかく「嵐」が好きだからチャンネル登録し、動画も視聴していることだと思う。
じゃあ、江頭さんのチャンネルも、とにかく「江頭」さんが好きだから登録し、動画も視聴しているのか?というと、それは違うはず。
江頭さんは、テレビ時代、どちらかと言えば嫌われキャラ。
そんな逆風にも関わらずチャンネルを開設すると大人気チャンネルになってしまった。
そして、テレビの時の江頭さんとYouTubeでの江頭さんは別人のように感じた。
別に江頭さんはテレビとYouTubeで、キャラを演じ分けているわけではなくテレビでは嫌われ者キャラの面ばかりを強調されていただけで、YouTubeでは嫌われ者キャラの面だけではなく、素の江頭さんの面も見られたりする。
番組はスタッフで変わる
これは、テレビでの演出とYouTubeチャンネルでの演出の違いだと言える。
宮迫さんのチャンネルに江頭さんのチャンネルでディレクターを勤めている藤野さんが出演していた。
藤野さんは、テレビ朝日の「ぶっ」すま時代からの付き合いで、江頭さんの嫌われキャラ以外の面も知っている方。
AD時代も含めて20年の経験を持つディレクター。
江頭さん、実は礼儀正しくて腰が低い人で一緒に仕事をしたスタッフはみんな好きになるそうだ。
仕事に対しても真面目でストイックで他のタレントより1時間早く楽屋に入り準備(ストレッチ)をしている。
しかし、コンプライアンスが厳しくなり「ぶっ」すまは終了。
藤野さんは江頭さんを嫌われ者で終わらせたくないという思いから江頭さんを売り込むための企画書を持っていったか反応は芳しくなかった。
だったら、自分達でやろうと江頭さんのYouTubeチャンネルを立ち上げた。
動画の中で、宮迫チャンネルは、どうすればよいか?みたいな質問を藤野さんにされていた。
すると、宮迫さんのことをよく理解されている経験のあるディレクターが必要だと答えていた。
江頭さんのチャンネルでは、ディレクターが最高の舞台を用意して、江頭さんが、全力でプレイヤーとして動けるようにしている。
経験豊富なディレクターが、江頭さんの良いところを活かす企画や演出を考えることで江頭さんは余計なことを考えずに、自分の役割に徹することができる。
現在、宮迫チャンネルには作家さんは存在するがディレクターは、いない。
このため、会社員をやめて俳優になった堤さんが、撮影だけでなく企画を考えたり、動画編集をしたり、焼肉店の手伝いをしたりまでしている。
堤さんにはお笑いの経験もテレビでの番組作りの経験もない。
宮迫さんはテレビの第一線で活躍していた一流のお笑い芸人なので、番組作りで堤さんと衝突すれば、どこかで、堤さんより自分の方がわかっているという自負を持っているはず。
そうすると宮迫さんはプレイヤーとして集中できなくなる。
江頭さんのチャンネルと、宮迫さんのチャンネルの差はプレイヤーの差ではなく裏方のスタッフの差だということになる。
どんな場面で何に乗るのか?
お笑い芸人は、どんな番組に乗り込むのか?が重要なのだと思う。
自分を信用して活かしてくれる信頼できるスタッフと一緒に番組を作らなければ、お互いのためにならないと思う。
このため、成功するためには、どの番組に出演するべきか?を考えていく必要がある。
どんな一流のお笑い芸人でも最初から有名だったわけではない。
最初は目立たない仕事から始まり少しずつステップアップし今の地位に到達したはず。
名前を売り出すなら無名のプロデューサーより、有名プロデューサーが担当する番組に出演した方が、たくさんの人に顔と名前を覚えてもらえるかもしれない。
しかし、そういう番組だと有名出演者も多く出演するので、そんな中で、自分の存在を光らせるというのは、並大抵のことではない。
まずは、今の状況では何に乗って前に進むのか?を考えないといけない。
スーパーカーは、高速道路のような直線が多い舗装された道路では力を発揮することができるが草が生えた土のガタガタした農道ではスーパーカーより軽トラの方が力を発揮する。
高速道路でスーパーカー、農道では軽トラといった選択が必要になってくる。
宮迫さんはテレビでは、状況に応じて何に乗るのか?という選択ができていたが、Youtubeでは、「自分でやらなければ」という思いが強すぎて、徒歩で歩き始めたようなもの。
経験のないYoutubeの世界は宮迫さんにとっては農道のようなもの。
徒歩から初めて、今は軽トラに乗り換えて、前に進み始めたという感じなのだろう。
ようやくYoutubeの世界が見えてきたと思う。
やっと高速道路に上がれたことになる。
高速道路を走るためには、軽トラから、もっと早い車に乗り換える必要がある。
宮迫さんは軽トラの次の車を探さないといけないことになる。
それが藤野さんのいう、経験を積んだディレクタ―ということなのだろう。