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日本の刑法犯罪は本当に激減している?

石川県は犯罪天国か?

先日、石川県の警察官って何人いるか知っている?と質問された。

ドラマのCODEで、神奈川県警が1.3万人?といったセリフがあったので、その5分の1くらいだとうと2000人ちょっとと答えた。

質問した側は不服な顔をしていた(笑)

正解が、2304人(2018年4月1日時点)だったようで、近い人数を1回で言ってしまったことが理由のようだ。

交通違反に関する事象についてWEBフォームから連絡を行ったが、何の回答もないし、何も変わっていないので、もう二度と連絡しないと誓ったようだ。

そんなことから、石川県警はたくさん人がいるのに、何をやっているんだ?

以前は、スピード違反の検挙をやたらと行っていたのが、最近は、それすら見かけなくなった。

その結果、石川県警は一体、何人いるんだ?と疑問に思ったようだ。

確かに、石川県警=交通取り締まりが目立っていた。

特に賞与の前の時期になると交通量の少ない、標識が見えにくい場所を狙って待機していた。

今は、夕方の車が混雑する時間帯にわざと、パトカーでフラフラと走っている姿を見る程度で、街中を歩いている姿は全くみない。

そうすると、今は何をやっているのだろうか?と気になる気持ちはよくわかる。

石川県は、殺人事件、強盗事件といった事件で、未解決事件が多いイメージがある。

また、随分前に、オウム真理教の容疑者が穴水の貸別荘に潜伏しているとの通報を受けたにも関わらず、逃げられてしまって全国的に大恥をかいた記憶もある。

石川県というのは全国的に、犯罪天国ではないか?という疑問を持ってしまった。

石川県警に対しては不信感に繋がるような事象しか浮かんでこない。

イメージではなく客観的に

そこで、犯罪統計資料を調べてみた。

犯罪統計資料というのは社会の治安情勢を客観的にとらえるために作成されたもの。

自分の勝手なイメージではなく、客観的に捉えようという際には最適な資料になる。

犯罪統計資料は、犯罪統計規則に基づき、全国の都道府県警察から報告された資料により作成したものです。
 犯罪統計は、犯罪を数量的に観察することによって社会の治安情勢を客観的にとらえようとするものであり、刑法犯の認知状況や検挙状況、特別法犯の検挙状況等を把握して、各種警察活動に役立てています。

【出典】犯罪統計 令和3年1~12月犯罪統計【確定値】 令和3年1~12月犯罪統計【確定値】 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口

石川県は犯罪天国ではなかった?

驚いたことに石川県は、刑法犯(全体)で検挙率が高い順で6番目。

殺人・強盗に至っては、検挙率100%。

事件の認知件数より検挙数の方が多い都道府県が100%を超えてしまっているので上位10の中には含まれていないが立派な数字だ。

お隣の富山県に至っては、2021年1月~12月の間、1件も強盗事件が発生していないことになる。

このため、検挙率としては0件になるが、事件を未然に予防しているという見解で、一番高い評価とした。

【出典】令和3年1~12月犯罪統計【確定値】

※2021年1月~12月の値

日本は重要犯罪の検挙率は高い

全国的に見て、人口の多い都道府県で発生した事件の検挙数はどうしても少なくなってしまうようだ。

しかし、殺人や強盗といった重要犯罪に関しては、どこの都道府県でも検挙率が高くなっていて、検挙率が一番低い都道府県でも60%を超えている。

刑法犯全体の検挙率では29.6%と最も低い大阪府でも、殺人で92%、強盗でも100%検挙している。

つまり、今の日本で殺人や強盗という犯罪を犯しても逃げ切れることは少ないということになる。

また、犯罪件数は年々増えているのかと思っていたが、

2017年の刑法犯の認知件数は、2017年の915,042件から2021年の568,104件と毎年減り続けている。

刑法犯全体では半分以下の検挙率

刑法犯全体の検挙率は46.6%と意外に低い。

日本は窃盗事件の検挙率が低いと言われているようなので、犯罪別の検挙率も確認してみた。

すると窃盗犯の検挙率が全国平均で41.2%と一番低い。

窃盗犯の中でも、乗り物盗という、自動車、オートバイ、自転車などの乗り物を盗む犯罪の検挙率が10.4%で、最も悪く、刑法犯罪全体でも最も悪い検挙率になる。

逆に言えば、自動車・オートバイ・自転車などを盗まれてしまう被害にあうと高い確率で戻ってこないということになる。

知能犯(詐欺・横領・偽造等)も52.2%の検挙率なので、こちらも被害に遭っても犯人が検挙されない可能が高いと言える。

通貨の偽造の検挙率が18.6%と異常に低い。

これに対して支払い用のカード偽造は、244%と異常に高くなっている。

これは時間はかかるが検挙はできているということなのだろう。

偽造通貨は、電子上の記録が残らないが、カード偽造は現金とは異なり使用するとどうしても記録が残るので検挙されやすいということだと思う。

検挙率のトリック

念のため、検挙率の数式を確認していた。

計算式は、以下の通り。

  • 検挙率(%)=検挙数÷認知件数×100

次に、検挙数と認知件数の定義を確認

  • 検挙数:
    捜査機関に犯罪の行為者が特定され、被疑者とされること
    ※特定だけで身柄を拘束される逮捕の有無は問わない。
  • 認知件数:
    被害届や事件の通報を警察が受けて犯罪の発生を認知した件数

検挙に関しては、法律用語ではないので公的な定義を見つけることはできなかった。

法律事務所などのページを見ていると、一般に、捜査機関が認知した事件について、罪を犯した人物を被疑者として特定することといわれているようだ。

【出典】検挙とは? 摘発や逮捕との違いや検挙後の流れについて解説

公開されている統計資料を見ても定義はされていなかった。

そして、被疑者は、犯罪の嫌疑を受けた者でまだ起訴されない者になるので、犯人と断定されたわけではない。

通常、こういったデータの項目については説明が記載されているが、説明が記載されていないことが逆に怪しい。

以上から意図的に検挙数に関する説明を省略していると判断した。

被疑者を特定しただけで逮捕もされていない場合も含まれた数だと考えている。

このため、検挙数にはカウントされていても、実際には未解決の事件も含まれているものと思われる。※個人の憶測

容疑者を特定した率を公表しているだけなので、騙された感が強い。

本当に認知件数は減っているのか?

検挙に関する疑惑が生ずると、認知件数についても疑ってしまう。

知人が行ったように、Webフォームやメールで石川県警に情報提供を行っている人は多いはず。

当然、その中には事件性のあるものも含まれているはず。

しかし、Webフォームやメールで問い合わせてくるような情報だけでは、犯人検挙に繋がらない可能性もある。そうすると、時間を費やすだけで検挙率は下がってしまう。

だったら、もっと検挙率に繋がるような事件だけを取り扱いたい・・・

そして、もう一つ、全国的に重要犯罪の検挙率を100%にするという目標もあるのだろう。

テレビドラマでは事件に大きいも、小さいもないと叫んでいる刑事が出てくるが、実際、全体の検挙率が50%未満なのに、重要事件の検挙率は100%近辺という値を見てしまうと事件に「大きい・小さい」はあると考えざる得なくなる。

更には検挙数のトリックのようなデータを見てしまうと、この数字がテレビ局にとっての視聴率のような大きな存在だということと伺えてしまう。

警察が考える小さい事件は証拠が揃わず検挙に繋がらない。

だったら、そんなのは認知件数に計上されないようにして終わらせてしまいたい。

つまり、被害届を出させないようにして終わらせている事件を増やしたことで、減っているのではないか?という疑問を持ってしまった。

毎日のように警察官の不祥事が報道される時代に犯罪が減っているはずがない。

それくらい、警察に不信感を持ってしまう。

小さい事件に関わらない警察

日本は窃盗事件、偽造通貨に関する検挙率が低い。

検挙数は、警察の数字をあげるために有利な定義になっているにも関わらず低いということは、逆に言えば、日本警察の弱点だとも言える。

現在は、昔と異なり、防犯カメラやドライブレコーダーなどの映像があるので目撃者以外からの情報も豊富になっているはず。

それでも、検挙率が低いということは、被疑者を特定することさえ難しいということになる。

偽造通貨も使用した店舗などに防犯カメラはあるが、それでも、誰が偽造通貨を使用したのかを特定するのが難しいということなのだろう。

これらの検挙率が低いのは、「小さい事件」だからということで、検挙率を上げる努力をしていないからだと思うが、情報を提供しても、何も反応しないというのは、傲慢な態度であり、こんな態度をする人に情報を提供しようとは思わなくなるだろう。

現在は、古き悪しき慣習が新しい悪しき慣習に変わろうとしているだけのように思う。

現在、力を持った人たちに都合の悪い悪しき慣習を、都合の良い慣習に変えているだけなので、悪しき慣習であることに変わりはない。

今後、どうなっていくのか・・・「心配」という言葉しか頭には浮かんでこない。