一茂さんのコメント
回転寿司チェーン店・スシローで行った迷惑動画を発信した少年に対して、スシローが6,700万円の損害賠償を請求したことについて、2023年6月9日に放送された、テレビ朝日の「羽鳥慎一 モーニングショー」の中で長嶋一茂さんが以下のようなコメントをした。
- まだ少年。更生できる余地も残さないといけないと思う
- スシローで裏方さんの教務みたいなことをやらせるのも1つの手じゃないかな
このコメントに対して「Smart Flash」の記事で、ネットでは以下のような批判が多く飛び交ったと書かれていた。
- 悪さをしたから、その罪滅ぼしで、ボランティア、昭和的な発想
- 心が広い長嶋さんが自宅のお手伝いで雇ってあげたらどうでしょう?
- スシロー側は別に更生させたいわけじゃなくて、企業として被った損害をリカバーしたいだけ
【出典】長嶋一茂、スシロー騒動への薄いコメントに視聴者あ然「昭和的な発想」「自宅で雇ってあげたら」 | Smart FLASH/スマフラ[光文社週刊誌]
今回はまともなコメントでは?
一茂さんのコメントを確認してみると、実際には以下のように述べられていた。
現実的な落としどころはどこになるのかなというのは公判、裁判ということなので判決が出るまで、わからないんですがスシロー側がこの少年に対してどういう罰を下すのかなというところに僕は注目している。
罰は提訴っていうところだと思うんですけどもまだ少年ということもあって更生できる余地も残さないといけないと思う。実際に提訴するというのは今後の事故防止の観点から言っても致し方ないのかなと思いますけども弁護士立てて提訴したら、少年側も戦う姿勢を見せちゃうってこともあって最終的には今までの事例で言うと示談金みたいなもので和解になると思うんですけど果たしてそれでいいのかなと。更生の余地ですよね。
個人的にはスシローであれば皿洗いがあったり掃除があったりとか他に荷物の搬入があったりとかいわゆる下働きというか裏方さんの方の業務みたいなことをやらせるのも一つの手じゃないかなと。
そうするとスシロー側にも企業としての少年を教育するという観点からもイメージが上がる。
少年も自分を見つめ直して罪の重さを感じる。
一茂さんは確かに普段は、的外れなコメントをする場合が目立つが、今回は正直、こういう考えもあるよなと納得した。
それよりも、一茂さんのコメントを記事にしたライターさんの質を疑った。
- スシローで裏方さんの教務みたいなことをやらせるのも1つの手じゃないかな
上記の「裏方さんの教務」は、「裏方さんの業務」の間違いだと思われるが、初歩的な誤記がそのまま、掲載されていることが不思議に思えた。
よくよく調べると、本当のネタ元は、スマフラではなくスポニチだったようだ。
【出典】長嶋一茂 スシロー6700万円提訴に「少年に皿洗い、掃除など裏方の業務をさせるのも1つの手」― スポニチ Sponichi Annex 芸能
上記の記事に対するコメントの中には、以下のような内容も書かれてあった。
- 昔の発想だな。それでは構成しないのが今の「最強の人」達なんだよね。
- 一茂さんが6700万肩代わりして、代わりに皿洗いさせたらええんやないの?
- なんで加害者の更生を被害者が請け負わなきゃいけないんだよ
スマフラの記事は、これらを見て書いたもので、ライターの主観だと思われる。
こんな記事をオリジナルの記事のように書いているスマフラは信用に値しない。
このライターは、一茂氏のコメントを薄いとも書いているが、スマフラの記事の方薄っぺらいと言いたい。
前例か?公正か?
話を本題に戻すと、スポニチの記事に対するコメントを見ていると確かに、大半が批判的な内容だった。
しかし、中には以下のような好意的なツイートもあった。
そんなに変かな?
「更生の余地も残さないといけない」のは当たり前でしょうに。
令和はどんどん殺伐としていくのかなぁ
スシローが請求している、6,700万円という金額は実費に近いものだろう。
そして、別に、その金額を支払って欲しいから賠償請求を行ったわけでもない。
また、スシローは今は被害者になっているが、その前には、「おとり広告」で集客した実績がある企業だということは忘れてはいけないと思う。
少なくとも、自分は、「おとり広告」の件から、スシローを信用することができなくなったので、一度も行ってない。
おとり広告で客を騙そうとした企業が、少年を公正させようなんてことは一切考えるはずがない。
単に、少年の迷惑行為に対して、見せしめとなるような報復をしておきたいだけだと思う。
しかし、見せしめは一時的な効果はあっても、1年も経てば6,700万円の賠償金のことなんて忘れてしまって、同じような迷惑行為が起きる可能性は十分ある。
その間にスシローで不祥事が発生すれば、一気に立場は逆転するだろう。
昭和の時代であれば、今回のような目には目を歯には歯をみたいな選択はせずに、少年の更生を考えて・・・という選択をしていたと思う。
そう、一茂さんがコメントしていたような内容に落ち着いていた可能性も十分ある。
そういう意味では、一茂さんの発想は昭和の発想だと言えるが、昭和の発想=間違いという論理は成立しない。
少なくとも、今回、スシローが選択した賠償請求というのは、報復したという一時的な満足感を得るだけで、将来的には大きなリスク背負っただけではないだろうか?
今回の件も「カチカチ山」だと言える。