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もっと早く教えてくれよって思った内容を書いていきたいと思います。

他愛もない話(手間暇をかける)

他愛もない話について

  • 気楽に書きますので、気楽に読んでください。
  • あまり役に立たない内容になるかと思います。
  • 特に何かを決めて書いているわけではなく、書いている内に、横道にそれたりするかもしれないので、最後はどんな話になっているのかわかりません。
  • 僕の主観や記憶に依存する内容が多くなるので、間違っている内容もあると思います。(書いている内容について基本、裏付けを取ったりしません)

石川県の民宿がテレビに

早朝にNHKを見ていた。

「ニッポンの里山 ふるさとの絶景に出会う旅」という番組で、「石川県能都町が舞台で、「命にぎあう農家民宿の里」というタイトルだった。

石川県ということで、つい見てしまった。

オーストラリア出身のベンさんと日本人の智香子さんの夫婦が営んでいる。

無農薬の野菜を栽培して能登の郷土料理をイタリア料理風にして、もてなす宿になる。

なぜ、イタリア料理なのか?といえば、ベンさんがオーストラリアのイタリア料理店でシェフをしていたからだ。

そして、智香子さんがオーストラリアで留学していた時にホームステイをしていた家がベンさんの実家だった。

智香子さんは留学が終わると能登町に帰った。

日本一の民宿

べんさんが、そのあとを追って能登町で移住することになったのが2003年。

実は、智香子さんの実家は、日本一の民宿と言われていた能登町の「さんなみ」になる。

「さんなみ」が無農薬野菜を使った能登の郷土料理を提供した最初の民宿になる。

智香子さんのご両親の絶妙な、もてなしと、美味しい料理が評判となり、人気の民宿となった。

そしてベンさんは、智香子さんの両親に郷土料理を学び、智香子さんと共に「ふらっと」という民宿を作った。

「さんなみ」は、ご主人の体調不良から、2011年3月で廃業となり、「さんなみ」があった場所に「ふらっと」は移転した。

現在、ベンさんが作る料理の味付けには、「こんかさば」という、さばやイワシを糠と塩で漬けて発酵させた能登の保存食とイカの肝で作った魚醤の「いしり」を使う。

どちらも自家製になる。

石川県だと、魚醤には「いしり」と「いしる」がある。

「いしり」というと原材料が「イカ」であり、「いしる」は「鰯」になる。

 

いしり 150ml

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手間暇をかけた料理

無農薬野菜も自家製なので、凄く手間と時間がかかった料理を提供していることになる。

そんな手間暇をかけた料理が民宿のテーブルに出された。

それをみたゲストは、「美味しそう!」と悲鳴のような声を出して驚いている。

そして、「食べるのが勿体ない」といいつつも、ナイフとフォークを手に取り、料理をフォークで口に入れると今度は「美味しそう!」から、「美味しい!」という言葉に変わった。

作り手としては、自分の努力が報われた一瞬だと思う。

間違いなく、ゲストが食べ終わるまでの時間よりも、野菜を作り、味付け用の保存食を作って、下ごしらえをして、調理をして盛り付けるまでの時間の方が圧倒的に長い。

その時、ふと思った。

自分で作ったものが、使われなくなったり、捨てられたりすると、悲しい気持ちになる。

それが、苦労して、連日、徹夜をして死に物狂いで作ったものだと、更に悲しい気持ちは強くなる。

いくら、使ってもらっている時は、便利になった、ストレスが減った!と喜んでくれていたとしても、終わりを迎える時は悲しいものだ。

それが、使ってくれている時間の方が、自分が作るのに費やした時間を超えていたとしてもだ。

どういう気持ちなのだろうか?

料理を作って提供している人というのは、どういう気持ちで作っているのだろうか?

いくら、綺麗に盛り付けても、食べてしまうと一瞬で、その美しさは崩されてしまう。

自分でも、料理はするし、誰かのために作ることもある。

しかし、今日まで、そんなことは考えたこともなかった。

それは、自分が料理を作る時というのは、自分自身が美味しいものを食べたい、そして作ってあげる人に食べてもらいたい、「美味しい!」と言って喜んでくれる顔が見たいという気持ちからだ。

逆に、食べるのがもったいないと、食べてもらえない方が悲しくなる。

それでも、一生懸命に作った料理が、「おいしい」の一言だけで食べられてしまうというのは、自分としては寂しい気がする。