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水とCO2で作る人工石油が実用化

水とCO2で石油が作れる?

宮城県仙台市に本社がある、サステイナブルエネルギー開発株式会社が水と大気中のCO2から人工石油を生成することに成功した。

そして、大阪市で、人工石油を使用した実証実験が大阪市で行われているということでテレビ大阪で2023年1月16日に報道された。

実証実験では、生成した合成燃料により発電機を稼働させ、電気自動車へ充電します。また、発電時の硫黄酸化物等の大気汚染物質の排出状況等を確認するとともに、発電能力の安定性を検証することで、本年2月に完成予定の商用プロトタイプの開発につなげます。 

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具体的には、どのように作られるのか?

  1. 特殊な光触媒を用いて純水からラジカル水(化学反応を起こしやすい活性化水)を作 る。
  2. 次に、ラジカル水に大気中のCO2と種油(軽油重油、灯油など)を反応させることで、種油と同じ炭化水素の組成を持つ合成燃料を常温常圧の環境下で連続的に生成する。
  3. 種油は初回合成時のみ鋳型として使用するだけで、2回目の合成以降は、生成された合成燃料を鋳型として使用する。

【出典】【大阪開催】実証実験見学のご案内 - サステイナブルエネルギー開発株式会社

しかも、単に人工的に石油を作るだけではなく、燃料として使用する時にはCO2を排出しても、人工石油を生成するときにCO2を使用するので、プラス・マイナス・ゼロ、つまりカーボンニュートラルが実現できるという素晴らしい技術だ。

販売ではなく自分で作る

サステイナブルエネルギー開発株式会社はこの技術で生成した人工石油を販売しようということではなく、自分で使う量だけ自分で作ってもらう装置を普及させたいと話している。

1か月単位で装置を貸し出すサブスク(50万円/月~)で、2023年4月から開始される。

サブスクの費用、電気代等を含めて、装置をフル稼働(1か月休まず作り続ける)させると1リットル当たり、10円~14円で作れる。

サステイナブルエネルギー開発株式会社

この会社、主な事業は、都市で発生する可燃ゴミからメタンガスを回収、発電(売電)するISOP(イソップ)システム。

亜臨界水処理を使用することで、ほとんどの可燃性一般ごみを処理することが可能。

高温高圧下で有機物を低分子化してすることで、でんぷんやタンパク質をアミノ酸になるので、まるで土のようになる。

これを燃やしてもダイオキシンは発生しない。

低分子かすることで、処理時間も速くなり1回が2時間程度で分解される。

燃やす際の処理で発電させることも可能となる。

このため、処理する前の分別にあまり負担がかからないので、分別のコストも削減することができる。

【出典】テクノロジー - サステイナブルエネルギー開発株式会社

この会社のCTO 最高技術責任者である、庄司 孝一氏は、東芝で、国家プロジェクトの高速増殖炉(FBR)や高温ガス炉. (HTTR)の開発設計、原子力発電向けタービンシステムの設計を行っていた方になる。

日本は資源の乏しい国なので、石油が水とCO2で作れるというのは、海外に依存することなく燃料を自国で調達できると同時に、石油を使用してもカーボンニュートラルを実現できるので、日本の弱点を同時に解決したのだから凄いの一言。

今後、サステイナブルエネルギー開発株式会社から目が離せない。