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もっと早く教えてくれよって思った内容を書いていきたいと思います。

インターネットに接続しているのにライセンス認証ができない「Adobe 製品」

Adobe製品のライセンス認証で、インターネット接続なしになって認証できない事象が出たが、インターネットなどに対応策が公開されていなかったので、今回、公開しておきたいと思う。

パソコンのハードウェア障害でマザーボード等が交換となって、OSの再インストールを行うことになった。

Adobe 製品も再インストールして起動すると、ログイン画面が表示された。

ログインボタンをクリックすると、通常はログインするとライセンス認証のためのAdobeアカウントの入力を求められるが、今回は、「インターネットに接続できません」という表示が出てきた。

ところが、インターネットには接続できている。

セキュリティソフトもWindows Defender も無効にしているので、ブロックされる要素はない。

ネットワーク状態インジケーター

ネットワーク状態インジケーターの表示は「インターネット接続なし」になっている。

※下図の赤丸部分

ネットワーク状態インジケータというのは、インターネットへのアクセス可否などを判定する OS の機能になる。

英語だと、「Network Connectivity Status Indicator」となり略して「NCSI」と呼ぶ場合もある。

NCSIは、UTM(Unified Threat Managementの略)と呼ばれる「統合脅威管理」の機器が設置されていたりするとインターネットに接続できているのに「接続なし」となってしまうこともあったりする。

では、NCSIは、どのようにインターネットへのアクセス可否を判断しているのかというと、「アクティブ プローブ」 と 「パッシブ プローブ」 と呼ばれる 2 種類の動作で、ネットワークへの接続時などにインターネットへのアクセス可否を判定している。

アクティブ プローブの動作

アクティブ プローブには、「HTTP プローブ」「DNS プローブ」の2種類のテストがある。

  • HTTP プローブの判定内容
    HTTP でテキストファイルをダウンロードして期待する文字列を得られるかどうかチェックして、インターネット アクセス可否を判定します。

Windows 10 Version 1607 以降 :
以下の URL のテキストファイルをダウンロードして、”Microsoft Connect Test” という文字列が得られるかチェックします。

IPv4 の場合 : http://www.msftconnecttest.com/connecttest.txt
IPv6 の場合 : http://ipv6.msftconnecttest.com/connecttest.txt
Windows 10 Version 1511 以前 :
以下の URL のテキストファイルをダウンロードして、”Microsoft NCSI” という文字列が得られるかチェックします。

IPv4 の場合 : http://www.msftncsi.com/ncsi.txt
IPv6 の場合 : http://ipv6.msftncsi.com/ncsi.txt

【出典】ネットワーク接続状態インジケーター (NCSI) の概要とトラブルシュート | Microsoft Japan Windows Technology Support Blog

  • DNS プローブの判定内容
    DNS プローブ” では、”dns.msftncsi.com” の DNS 名前解決を行い、以下の解決結果を得られるかどうかによって、インターネット アクセス可否を判定します。

IPv4 の場合 : 131.107.255.255
IPv6 の場合 : fd3e:4f5a:5b81::1

【出典】ネットワーク接続状態インジケーター (NCSI) の概要とトラブルシュート | Microsoft Japan Windows Technology Support Blog

パッシブ プローブの動作

パッシブ プローブは既定で 15 秒間隔で動作し、ネットワークの通信状況をモニタリングしてインターネットアクセス可否を判定する。

サポートに問い合わせると・・・

3か月前にも同じパソコンが壊れてOSの再インストールとなって、同様な作業を行ったがその時には、このようなことはなかった。

どうせ、Adobe社がまた、ライセンス認証方法を変えたのだろうと思っていた。

サポートに問い合わせてくださいと表示されているので、チャットで問い合わせてみた。

色々とやり取りをしたが、原因がわからないので、技術サポートに電話をしてリモートサポートを受けて欲しいというので電話をした。

すると以下のURLの内容に従い、リモートセッションを開始して欲しいとのこと。

【出典】画面共有でリモートサポート

リモートサポートでは、以下の作業を行っていた。

【出典】以前のバージョンを含むすべての Adobe アプリケーションを削除し Creative Cloud アプリケーションを再インストールする(Windows)

それでもダメなので、ネットワーク状態インジケーターが「接続なし」になっていることに気がついたようだ。

インターネットに接続できていることはリモートサポートが受けられたことでも証明されている。

しかし、原因がわからないので、Adobe製品以外の何かに原因があると考えたのだろう。

ネットワーク状態インジケーターが「接続なし」になっているのがおかしいので、こちらをまず改善して欲しいという。

他に回線がないか?というので、有線LANケーブルを外して、代わりに、スマホテザリング接続してみた。

直ぐには、ネットワーク状態インジケーターは接続ありに変わらなかったが、暫くまっていると地球アイコンが消えて、インターネット接続ありに変わった。

この状態で、再度、Adobe製品を起動して、ログインボタンをクリックするとライセンス認証画面が表示された。

これで、Adobe製品は、ネットワーク状態インジケーターを見て、インターネット接続があるかどうかを判定していることがわかった。