加賀料理とは?
京都の料理のことを確認したときに、金沢の郷土料理である「加賀料理」のことが気になった。
加賀料理の特徴を説明しろと言われて、説明する自信は正直なかった。
料理名でいうと、真っ先に出てくるのは「治部煮」「かぶら寿し」「鯛の唐蒸し(たいのからむし)」・・・
しかし、家で治部煮とか、かぶら寿し、鯛の唐蒸しなんてものは、ほぼ食べない。
加賀料理というか、郷土料理と言われる類で家で食べるのは、ぶり大根、めった汁(一般的には豚汁)、茄子を入れた素麺、車麩の卵とじくらいしか思い浮かばない。
金城楼
金沢の有名な加賀料理の店で最初に出てきたのは、「金城樓(きんじょうろう)」
金沢を代表する老舗の懐石料理の店で、2021年にはミシュランの5つ星を獲得している。
まずは、ここからだと考えてホームページを見てみたが、加賀料理について記載されている箇所は見つからなかった・・・
大友楼
次に出てきたのは、「大友楼(おおともろう)」
初代大友儀左衛門は前田家三代利常の頃、加賀藩の御膳所御料理方を務め、それ以後、代々加賀藩の料理人として勤めていた。
そして、以下のようなことが書かれてあった。
- 加賀料理は海、山の鮮度の高い食材や郷土料理とともに加賀藩の料理文化、そして藩が築き上げてきた数々の工芸品との総合演出による料理芸術、食文化なのです。
「治部」
- 四季を通じて楽しめる庶民的なお惣菜。煮物ではあるが「煮」と言わず「治部(じぶ)」と呼ぶ。旬の野菜、きのこ、すだれ麩など四季折々の食材を色々取り合わせ、肉に小麦粉をまぶしてできる独特のあんを絡ませて食す。
「かぶら寿し」
- 上等な大かぶに寒ぶりをはさんで、麹に漬け成熟させた一品
「鯛の唐蒸し」
- 鯛の中に銀杏、きくらげ百合根、麻の実と卯の花が入った季節の味覚満載のおからが詰まった独特の料理、
鮮度の高い食材
海産物はもちろんあるが、それは人の手で作り上げたというものではなく、自然の産物。人の手で作り上げたものとなると、加賀野菜。
加賀野菜と言われるのは、昭和20年以前から現在まで、金沢で栽培されている15品種
工芸文化
工芸文化といえば、九谷焼や輪島塗がある。
しかし、京料理のように長い歴史によって、築き上げられた
金沢は、東と西の文化が合流する土地だと言われているので、日本の東西から入ってきた素材や、調理法が伝わっていることになる。
そう考えると、加賀料理とは、東西から入ってきた鮮度の高い素材や調理法に加えて伝統工芸を取り入れた、総合的な演出がされた、郷土料理ということになる。