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お笑い芸人が競馬の「税金」で破産?

競馬で6400万円勝っても破産?

お笑いトリオ、インスタントジョンソンの「じゃい」が、2020年12月15日、川崎競馬で発売されたトリプル馬単(1口50円)を1200点購入して、見事的中させて、6410万6465円獲得した。

ここまでなら、「凄い!」「おめでとう!」で終わる話だが、その後、2021年の秋に税務署から2名が「調べさせて欲しい」ということで家を訪ねて来た。

税金は支払っているし、競馬で勝った分も申告しているので疚しい点はないと話していた。

確かに勝った分の申告を行なっているなら税務署が調べに来る理由はない。

税務署の人は、調べさせて欲しいということで通帳や過去の資料を持ち帰った。

調べた結果、マンションが買えるほどの金額の請求があったという。

何が問題だったのか?

「じゃい」氏は「外れ馬券」を経費として認められなかったと話していた。

7年前では競馬での所得を「一時所得」として申告していたので、外れ馬券は経費として計上していなかったが、周囲の人間から仕事で競馬に関わっているので「雑所得」でいけると言われて、その後は「雑所得」として申告していたという。

これは、外れ馬券が経費として認められなかったのではなく、これまでに競馬で勝った分が雑所得として認められなかったということなので、競馬の二重課税の問題ではなく所得の区分分けの認識に誤りがあったのだろう。

仕事で競馬に関わっていれば、雑所得になるという単純なものではない。

営利目的で買っていないものにより一時的に得られた所得だから一時所得なのであって、営利目的で買ったものにより得られた所得なら雑所得として扱える。

「じゃい」氏の場合は「営利目的」「継続的」という点で税務署は一時所得だと判断したのだろう。

裁判で競馬の払戻金が雑所得として認められた判例では、以下に該当する場合が雑所得だとしている。(下記以外は一時所得)

  • 馬券を自動的に購入するソフトウエアを使用して定めた独自の条件設定と計算式に基づき、又は予想の確度の高低と予想が的中した際の配当率の大小の組合せにより定めた購入パターンに従って、偶然性の影響を減殺するために、年間を通じてほぼ全てのレースで馬券を購入するなど、年間を通じての収支で利益が得られるように工夫しながら多数の馬券を購入し続けることにより、年間を通じての収支で多額の利益を上げ、これらの事実により、回収率が馬券の当該購入行為の期間総体として100%を超えるように馬券を購入し続けてきたことが客観的に明らかな場合は、雑所得に該当すると考えます。

【出典】競馬の馬券の払戻金に係る課税について|国税庁

今回の件、競馬の馬券と払戻金に対して課税を行う二重課税と払戻金から外れ馬券を差し引いた額で課税されないという点に対しては、自分もおかしいと思う。

しかし、申告時に安易に「雑所得」として申告してしまった点については「じゃい」氏に非があると言わざる得ない。

ギャンブルの勝ち方は知っているのに?

「じゃい」氏は競馬を始めとしたギャンブルでの勝ち方を知っていると話している。

ギャンブルで勝つには、「頭の良さ」と「メンタル」数字を見る力や分析できる力だけではなく、「感覚」も兼ね備えていないと一流にはなれないと話していた。

気になったのが、自分は凄いんだということを、話したがる傾向が強いという点。

ギャンブルで勝には、最終的には「才能」が必要だとか、自分は中学まで「数学」は学年トップだったとか、自分は特別な存在なんだということを強調していた。

「中学まで」というのがポイントで、高校に入ってからは学年トップではなかったということになる。

自分の経験では、自分を大きく見せようとする話をする人というのは、自分自身で小さいと感じているからなので、承認欲求が強すぎる人だと言える。

以下のようなことも話していた。

ギャンブルをやる前に、システムをどれだけ理解できるか?それでどれだけ攻略できるか?適当に賭けているだけでは絶対に勝てない。

本当に、システムを理解することの重要性を感じているのであれば、なぜ税務申告のことは理解しないで、周囲の人から言われただけで「一時所得」から「雑所得」に変えたのだろうか?

話していることが本心であれば、税務申告のことを事前に調べもしないで、競馬に仕事で関わっているからという理由だけで「雑所得」にしないはずだ。

今回の場合は、「外れ馬券が経費として認められなかった」ことが問題なのではなく、自分勝手な判断で、「一時所得」から「雑所得」にしてしまい、外れ馬券を勝手に経費扱いして申告した点にある。

税務署に問い合わせれば、自分の場合は「雑所得」に該当するのかを教えてくれる。

ちゃんと調べもしないで、申告内容に問題がないと思っていた時点で賢いやり方だとは思えないので、残念ながら「じゃい」氏が自分で話しているような、ギャンブルの勝ち方を知っている賢い人だとは思えない。