ジムで運動しながら本を読む人
ジムでリカンベント・バイクを使い終わり、アルコールシートで清掃していると、隣に大きな身体の人が分厚い資格本(赤色のよく見かけるもの)ともう1冊を抱えて、隣のリカンベント・バイクに置いた。
リカンベント・バイクというのは、通常の自転車のようにサドルに乗って漕ぐのではなく、背もたれの付いたシートに座ってペダルを漕ぐタイプのトレーニング器具になる。
このため、通常の自転車タイプのエルゴメーターと呼ばれるものだと前かがみになるので両手でハンドルを握ることになるが、リカンベントタイプだと、両手があくので本を読もうと思えば読むこともできるので、雑誌を読みながら漕いでいる人を過去に1度だけ見かけたことはある。
しかし、今回は雑誌ではなく資格本だ・・・
変わった人もいるものだ・・・2冊持ってきたということは、相当長く占有するつもりなんだろうなぁと思った。
一時保管棚に本がたくさん?
バイク系の器具は長時間の利用は控えて欲しいと貼り紙もされているが、この時点では誰も注意できないので、自分は清掃を終えて、次のトレッドミルへ向かおうと、一時置き用の棚を見ると、目を疑うような光景が見えた。
なんと、本が大量に並べられていた・・・
こんなにたくさん、本を持ってきてジムで読み切るつもりなのだろうか?
利用者は、自分以外には、2人しかいなかったので、棚に置いてある大量の本は、その人の物で間違いないはずだ。
トレッドミルしながら読書?
20分程度走っていると、リカンベントバイクを終えたのかまた別の本を持ってトレッドミル(屋内でランニングやウォーキングを行う器具)の方にやって来た。
20分で終了?
随分と短いサイクルだと思っていると、その人はトレッドミルの上に上がった。
まさか・・・トレッドミルで、歩きスマホならぬ、歩き読書をするつもりなのだろうか?
リカンベントバイクは両手をフリーにすることもできるので、安全面を含めて問題はないような気がする。
しかし、リカンベントバイクは自分の意志で動く器具ではなく、ベルトが意志とは関係なく設定した速度で動き続けるので、本を読んでいてバランスを崩したりすると自分だけではなく、偶然、後ろを通った人にぶつかる可能性もあるので危険だと思う。
しかし、その人は、予想通り本を持ちながら歩き始めた・・・
その後、10分で自分は、トレッドミルを終えて帰る前に汗を流すためバスルームへ向かった。
シャワーだけだったので、15分もかからなかったと思う。
筋トレしながらでも読書?
バスルームから出てくると、ラットプルダウンで本を読みながら座っている人が見えた。
ラットプルダウンというのは、ウェイトをバー等で上下させることで背中を鍛える器具になる。
筋トレ中で本を読めるとすれば、インターバル中くらいだが、インターバルは通常1分程度なのでその間に本を読めばインターバルが長くなってしまう。
すると、必然的に器具の使用時間が延びるので、その器具を使いたい人に迷惑をかけることになる。
集中力がなく飽きっぽい?
この人は、10分+15分で20分程度で、トレッドミルも止めたのだろうか?
本を2冊持ってきているのに、20分程度で次の器具に移ってしまう時点で、集中力があるようには感じられなかったし、ジムに多数の本を持ってきているのも、それだけ読みたいと思っている本があることになる。
読みたい本が多くあるということは、読み終えるより、買う方が早いということなので、熱しやすく冷めやすい。
つまり、何事も長続きしないタイプなのだろう。
一つだけ、理解できないのが大量の本をなぜ、ジムに持ちこんだのか?という点だ。
ジムは今は原則1時間以内という決まりがあるので、1時間で読めるはずはない。
トレッドミルで本を読んでいるのを壁の時計を見ている感じで、チラチラ見ていたが、ページをめくる速度は速くなかった。
むしろかなり、ゆっくり読んでいる感じだった。
何かを試そうとしている?
もしかして、何かを試そうとしているのでは?という結論に達した。
そう考えると、20分間隔で器具を変えたり、たくさんの本を持ちこんだのも納得できる。
具体的には、ジムで本を読む場合に、どの器具、どんな本が適しているのか?それを確かめるために試し読みをしていた。
そう考えると、シックリ来る。
歩き読書は効果があるのか?
世の中では、ジムで読書が流行りだしたのだろうか?と考えて家に帰ってから検索してみた。
すると意外と多くの人が、歩き読書は良いと推奨していた。
- 時短になる。
- 人にぶつかる心配がない
- 運動しながらだと眠らない。
- 集中できる。
- 有酸素運動は記憶に良い。
その中で「集中できる」という内容については自分は少なくとも違うので賛同できないし、立ったり、歩きながら読むと、その行為に集中してしまい、本の内容は頭に入ってこない。
実際、オーディオブックを歩きながら聞いても、音に集中できないので、なかなか頭に入ってこない。
更に、Amazonで検索していると「世界のエリートはなぜ歩きながら本を読むのか?」という本が2013年に出されていた。
出版社は「個人」ではなく「マガジンハウス」で、雑誌「ターザン」で連載した記事がベースのようだ。
その本によれば、「身体を動かすことは脳に良い」→「脳が良い状態で本を読むと良い」人間は、普段は脳を休ませ、狩りをしたり逃げたりするときに脳を機能させるように生きてきているというのが根拠のようだ。
身体を動かすと脳が活発になるので、この状態の時に何もしないのは、もったいない。
しかし街中を歩いて読書すれば危険だがジムなら安全だということから、ジムで読書をする人も海外でも普通にいるようだ。
今後、日本でも、ジムで本を読む人が増えていくのかもしれない(笑)