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もっと早く教えてくれよって思った内容を書いていきたいと思います。

大塚家具とジャニーズ事務所

「大塚家具」の名前が消える

大塚家具が2022年5月1日に、ヤマダ電機に吸収合併されて名前も失うことになった。

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大塚家具と言えば、匠の職人が作った高級家具を扱っていた。

更に会員制を導入して店に入ると案内スタッフが顧客と一緒に回ってくれるサービスが売りだった。

服を買う時など、店員さんが話しかけてくるのが嫌だという人が増えているので、今の日本には合わないスタイルかもしれないが、買うと決めている場合には商品に関する専門知識が豊富な店員さんが一緒に回ってくれるというのは安心だと思う。

実際、ネットで買った方が安い時代であっても、家電量販店で買うというのは、実際にモノを見たり触れたりしたいということ以外に「専門知識」のある店舗スタッフに話を聞いてみたいということもある。

但し、一緒に回ってくれる店員さんへの信頼関係がなければ話は違ってくる。

専門知識がなければ意味がないし、客の立場で考えて一緒に探してくれずに、とにかく売ろう、しかも不要なものまで勧めてきたら信頼関係はなくなる。

大塚家具の場合は、ここが取り扱っている家具なら間違いなく良いものだという安心感があった。

それに加えて専門知識のある人が一緒に回ってくれるのだから鬼に金棒だ。

時代は変わった

しかし、IKEAニトリといった安くて、値段以上と感じられる物が売れる時代に変わった。

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高級家具は元々富裕層の人や、高級を売りにした店舗等が顧客だったと思うが景気が悪くなり、高級家具を買い求める顧客が減ったことで大塚家具のビジネスモデルは需要が減った。

大塚家具の親子の対立

そのような背景から大塚家具の、お家騒動は従来のやり方を継続する創業者の父と、新しい路線へ変更すべきだと主張した娘との対立が起きた。

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その際、どちらが正しいか?と問われたら、従来のやり方で売り上げが落ちているのは事実なので、父より娘の主張が正しいと思う人が多くても不思議ではない。

反面、大塚家具のこれまでのやり方を捨てて、安くて良い物へ路線変更してもIKEAニトリに肩を並べるのは難しいので失敗するという予想もできた。

大塚家具のお家騒動の結果は、株主総会で決まり、創業者の父が出て行くことで決着している。

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つまり、娘の主張が正しいと考えた株主が多かったということになる。

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今のままでは、ダメだという主張は正しくても、どう変えるのか?が間違っていては意味がない。

大塚家具は、そこを間違ってしまったのだと思う。

大塚家具の後継者だった男

大塚家具には、父の後継者と言われていた長男がいた。

しかし、2008年に突然、辞めている。

なぜ、突然、辞めたのか?

長男が結婚したいと考えていた相手を母や家族に反対された。

反対の理由は「大塚家の後を継ぐものが一般家庭から妻をもらうのは、ふさわしくない」というものだった。

その時に、結婚を諦めるか?後継者を諦めるか?の選択を迫られて、「ひとりの女を幸せにできない男が、1700人いる大塚家具の社員と、その家族を守ることができるか」と言って辞めている。

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長男が大塚家具を辞めたことで、長女が後を継ぐことになった。

父は、それでも長男に大塚家具に戻るように説得をしていたが、母親は一流大学卒で、コンサルタントを行っていた長女に期待していた。

このため、母は長女の大塚家具社長就任に協力し、長女が社長に就任した。

こうして考えると、大塚家というのは女性が主導権を持っていたようだ。

その判断の積み重ねが大塚家具の名前を失うという結果へ導いてしまったように思う。

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大塚家具の子供達

長男の結婚の時に反対していたのは母と「きょうだい」

大塚家には二男三女の子供がいる。

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結婚の反対の理由が「一般家庭から妻をもらう」というのは、随分と器が小さいように感じた。

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「人」ではなく「家庭」を見て判断してしまう人間に「心眼」があるはずがない。

このような「小さな器」の判断というのは、「論理」より「感情」が占める割合が高いので、感情的な判断になりがちなので良い結果になることは少ない。

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父は匠大塚を設立

大塚家具を出た「父」は大塚家具を出た年に「匠大塚」を設立した。

出て行く際に所有していた株を大塚家具に売却したのだろう。

匠大塚の社長には大塚家具の後継者になるはずだった「長男」が就任し、会長には父が就任した。

長女は主張した通り、大塚家具の会員制を廃止して気軽に足を運べる店へと方向転換した。

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匠大塚は、従来通り店に入ると案内スタッフをつけてくれて一緒に回ってくれるスタイルを残した。

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「大塚家具」と「匠大塚」という形で、どちらの主張が正しいのか?を確かめることができることになった。

「匠大塚」になって変わったのは、「空気を読む接客」で、一緒に回ることを望む客とそうではない客に応じて接客を変えるようにしたこと。

これは今の時代には必要なことだと思う。

そして実際に店舗に足を運んで欲しいということから「インテリアのテーマパーク」というキャッチコピーを用いている。

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しかし、「大塚家具」の方はというと、社長だった長女は経営を立て直すことができずに辞任。

更には、ヤマダ電機へ合併吸収され長年続いた「大塚家具」という名前を失った。

反対に「匠大塚」はテレビ番組等でも紹介されるようになり順調に伸びている。

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この段階で勝負はついてしまった・・・

長女が、もし良いものを一部の人だけではなく、大勢の人に使って欲しいという思いで「新しい路線」に切り替えようとしていれば、違った結果になったかもしれない。

長女は、古い考えを切り捨てて、新しい考えを取り入れていくというもので、結果的に、大塚家具の象徴だった父を切り捨てることになった。

大塚家具にとって父の存在というのは、大きなものであり、それを切り捨てたことで父を慕っていた社員、顧客も一緒に切り捨てることになった。

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ジャニーズ事務所も大塚家具と同じ道を?

そんなことを考えていると、「ジャニーズ事務所」の「今」の姿と重なって見えてきた。

ジャニーズ事務所の象徴だった、SMAPは解散、嵐も活動休止という名で、事実上の解散状態。

2020年からは、一世を風靡していたジャニーズ所属のタレントが次々に退所していった。

SMAPの中居さん、元NEWSの手越さん、山下さん、少年隊の錦織さんに植草さん、TOKIOの長瀬さん、最近ではV6が解散し森田さんが退所。

これまでのジャニーズの「顔と」言われたグループのメンバーが次々といなくなっている。

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これは大塚家具の顔だった「父」を切り捨てたことで、慕っていた人やファンを失うことに繋がると思う。

ベテランタレントを失うことは「母娘」で一緒にジャニーズを応援するというスタイルも失うことになる。

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母がキッカケで存在を知っていた娘がジャニーズを知るキッカケを失うことになるのでジャニーズは他のタレント・アーチストと同じ条件で知ってもらうことになるので、大きなアドバンテージを失う。

ジャニーズは過去のものへ

ジャニーズというブランドは「過去」になりつつある。

一度、光を失ったブランドというのは、並大抵の努力では光を戻すことはない。

おニャン子クラブモーニング娘AKB48と一世を風靡した女性アイドルグループも、一度、光を失えば、過去の存在になっていく。

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ジャニーズという大きなブランドが逆に復活を邪魔することになる。

今のままではジャニーズは大塚家具と同じで名前を失うことになり兼ねない。

ジャニー喜多川さんが作り上げたジャニーズブランドを簡単に失って欲しくないので、経営陣にはジャニーズを思う気持ちがあれば、勇気ある決断をして欲しいと思う。

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