昭和を代表するメディア
昭和を代表するメディアと言えばテレビと新聞だと思う。
どちらも、家に居ながらにして色々な情報が届けられるので、インターネットという世界をつなぐネットワークがなかった頃には欠かせない情報源だった。
しかし、テレビはインターネットの普及に加えて、放送倫理委員会などによる規制により番組自体がつまらなくなり、テレビ離れが進んだ。
新聞離れは深刻
新聞も、どこでも手軽にしかも無料で読めてしまうインターネットニュースにより、新聞を購読しない人が増えたのではないかと思う。
しかし、中には新聞の記事には興味はないが野球のチケットを優先的に販売してくれるからという理由で新聞を購読している人もいるようだ。
そんなことを考えていると、新聞の発行部数に関するニュースが目に入って来た。
日本新聞協会が2021年12月下旬に公表した同年10月時点のデータによれば、スポーツ紙を除く一般の日刊紙97紙の総発行部数は、前年比5.5%(179万7643部)減の3065万7153部だった。20年前の2001年には4700万部、10年前の2011年には4400万部を数えたものの、今や3000万部割れが目前である。
【出典】昨年も180万部減、全然止まらぬ「新聞」衰退の末路 | メディア業界 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース
特に夕刊離れが加速していて、朝夕刊セット部数の合計は648万4982部(10.6%減)、夕刊単独は62万8129部に対して、朝刊単独の部数は2591万4024部(4.2%減)ということだ。
夕刊離れは、読者が減るより先に、新聞社側のコストが合わず、「夕刊廃止」となっている場合も少なくないようだ。
確かに、自分も夕刊は購読していない。
それに最近は夕方の新聞配達というのを見かけなくなった。
あと、電車などで新聞紙を広げて読んでいる人も見かけなくなった。
飛行機では新聞を提供している場合もあるので広げている人をまだ見かけたが、昨年からANAは機内誌や新聞をデジタル化している。
新聞紙面の広告が増え過ぎ
新聞紙に関する不満としては、紙面の広告が増えているのかストレスになっている。
個人的なイメージでは紙面の半分は広告ではないのか?と思えるほど多い。
酷い場合には、見開き一面が全て広告というのが何回も出てくる時がある。
チラシ広告であれば、仕方ないと思えるが、新聞のメインである紙面が広告ばかりでは広告を見るために新聞を購読しているように思えてしまう。
それが、理由で夕刊をやめている。
同じような不満を持っている人は少なくないと思う。
まぁ新聞社も採算が合わないので、仕方なく紙面広告を増やしているのだと思うが、それが逆に購読する人を減らしてしまったのでは、本末転倒になってしまう。
新聞をやめられない理由
更に紙面の広告が更に増えていけば、朝刊もやめたいのだが、折込チラシが必要だということなので、紙面より折込チラシに毎月3千円以上払っていることになる(笑)
スーパーや家電量販店はホームページで毎日チラシを公開しているが、それだと一つずつ調べないといけないので面倒だという。
新聞の折込チラシというのは購読者の引き留めにかなり役にたっているようだ。
以上から新聞は折込チラシで保たれていると言っても過言ではない(笑)
とは言っても、売上は落ちているのだから新聞社各社は苦戦を強いられている。
そんな中、日経新聞が売上高で2019年に業界2位だった朝日新聞を抜いた。
更に2020年には発行部数世界一と言われている読売新聞さえも抜いてしまった。
日経新聞は紙面広告が1番少ないと思っている。このため、他の新聞より紙面広告に対する不満がない。
紙面広告だけではなく、住んでいる場所にもよるが折込チラシさえ入らない場合がある。
これが理由で日経新聞を購読することができない(笑)
日経新聞も折込チラシを入れてくれれば・・・という感じがする。
しかし、今回調べてみると、日経新聞の専売販売店があれば折込チラシが入るようだ。
しかし、地方の場合など、他社の販売店が掛け持ちで行なっている場合だと入らない。
販売店によっては、折込チラシを入れて欲しいと依頼すれば対応してもらえる場合もあるようだ。
日経新聞の一人勝ち
日経新聞の購読料は読売、朝日と比較しても高い。紙だけではなく電子版も高い。
それでも、日経新聞が売り上げを伸ばしている。
何故だろうか?
結局、折込チラシ抜きで新聞を読みたいのはビジネスマンで、ビジネスマンが読みたい新聞は日経新聞だということではないだろうか?
ビジネスマンには芸能界ネタや、YouTube動画が炎上したといった情報は不要になる。
そんな情報を速報で報じられても困る。速報で知りたいのは企業の人事情報だ。
日経新聞の内容はテレビやネットニュースでは報じてくれない内容がビッシリ詰まっているので、お金を出しても見たいと思う。
これに折込チラシだけは紙で配達してくれれば、今の新聞は解約して日経新聞に切り替えたいと思う。
読売や朝日の内容ではビジネスマンがお金を出しても読みたいとは思わない。
結局、新聞は記事がメインなので、読者が読みたいと思える必要な情報を掲載できるのか?ということになると思う。
他の新聞はどうする?
読売、朝日は誰をターゲットにするのかを決めてターゲットに合った記事をいかに掲載するのか?が課題だと思う。
ビジネスマン(経済情報)向け、主婦・主夫(買い物情報)向け、学生(受験情報)向けと絞ると共に、スマホ等で閲覧できるようにすることで需要はあると思う。
この場合、共同通信に依存することができないので独自の取材網を構築する必要がある。
また、新聞紙の購読はネットでクリックするだけではなく販売店が関与してくるので購読するにしても解約するにしても販売店とのやり取りが生じるので面倒だと思う。
記事だけでなく、購読方法や解約も今にあった方法に変えていかないと取り残されてしまう。
いや、新聞は根本的に見直しが必要になっている。
テレビより、かなり深刻な状態だと思う。
40代以下の新聞購読率30%以下
2020年時点の新聞の購読率は61.3%
しかし年代別だと40代以下は紙の新聞を30%〜20%程度しか購読していない。
これが年と共にシフトしていけば、購読率は30%以下になるのは間違いない。
さすがに発行部数が今の半分以下になれば多くの新聞社は採算が合わず夕刊のように廃刊せざるを得ない状態になると思われる。
20年後、テレビは残っているかもしれないが、紙の新聞は高い確率で残っていないような気がする。