週刊コミック誌
最近、週刊少年漫画を読まなくなった。
今は、週刊コミック誌と呼ばれているようだ。
書店で見かけるのは、週刊少年ジャンプくらいで、他の週刊コミック誌も置いてあるのはみかけるが、雑誌名までは見ていない。
以下は、「自分が読んだことがある」週刊コミック誌の平均発行部数になる。
- 週刊少年ジャンプ 264円 1,670,245 部
- 週刊少年マガジン 273円 704,177 部
- 週刊少年サンデー 309円 272,396 部
- 週刊少年チャンピオン 300円 250,000 部
- 部数算定期間 : 2018年10月1日~2019年9月30日
【出典】部数:一般社団法人 日本雑誌協会
週刊コミック誌は明暗がハッキリと別れているようだ。
週刊少年ジャンプだけが一人勝ちのような発行部数で、紙媒体でAmazonで販売されているのもこの1誌だけだった。
あとの3誌は、電子版のみで、紙媒体のものを手に入れるのは発行部数が少ないこともあり難しいようだ。
週刊サンデーなのに発売日は水曜日
ちなみに、週刊少年サンデーは毎週水曜日、つまり、「Wednesday」に発売されているにも関わらず、なぜ、「Sunday」なのだろうか?という疑問を持つ人がいると思う。
「サンデー」というのは、発売日を示しているわけではなく、初代編集長が、以下のような思いから名付けたそうだ。
- まるで日曜日のように楽しい気分になれるように
確かに、週刊毎日、サンデー毎日という名前が発売日に由来するものだとすると、どっちなんだ?という感じになる(笑)
週刊誌の話が出たので、週刊誌で最も発行部数が多いのは、週刊文春で、以下の通り。
- 週刊文春 400円 578,414 部
- 部数算定期間 : 2018年10月1日~2019年9月30日
【出典】部数:一般社団法人 日本雑誌協会
少年とは?
こうしてみると、週刊コミック誌のタイトルには、「少年」という文字が付加されている。
「少年」というのは、法律的には以下のように定められている。
- この法律で「少年」とは、二十歳に満たない者をいい、「成人」とは、満二十歳以上の者をいう。
【出典】少年法 | e-Gov法令検索
しかし、令和4年4月1日からは、18歳~19歳は少年法の適用対象ではあるが、「特定少年」となり17歳以下とは異なる取扱いになる。
【出典】法務省:少年法が変わります!
「少年誌」というと「男子向け」「少女誌」は「女子向け」のイメージを持っていたが、「少年」という言葉には性別は関係がない。
ジェンダーだと騒がれている時代なので、その内、「週刊少女」・・・というタイトルがジェンダーだと騒がれて「週刊少年」・・・に変わる時代も来るのかもしれない。
しかし、「少年」と言われると、法律から離れると、「男子」だと認識している人は多いと思う。
美少年と聞いてイメージするのは男子ではないだろうか?
しかし、世の中には「少年男子」という言葉がスポーツ等の大会で使われている。
「男子」という言葉だけで若い者というのは伝わると思う・・・
小学館では、「学習まんが少年少女 日本の歴史」という本が出版されている。
反面、「少女」という言葉には「女」という文字が含まれてしまっているので、「男」が入る余地はない。
昔は「少年」=「男子」としていた男女差別時代の名残だという説明がネットでは記載されているが、正式な文献がないので憶測になる。
男女差別だというのであれば、「少年」ではなく、「少男」と表記すると思う。
「少年」としたのは性別のことは考えておらず、年齢のことだけを考えた結果だったのだろうか?
日本最初の少年雑誌
日本で最初の少年雑誌は「少年園」で西暦だと1888年で、和暦だと明治21年になる。
女子の進学率が高くなったのは明治時代後期からで、それと共に少女向けの雑誌、「少女界」「少女世界」「少女の友」「少女画報」「少女倶楽部」などが創刊されている。
つまり「少年園」が創刊された時代には、女子の進学率は高くなく女子が大学に初めて入学したのが大正2年(1913年)になる。
「少年園」は子供向け雑誌とはなっているが、読めるのは男子になってしまうので、実質は男子をターゲットにしているのではないかと思われる。
差別用語
日本で男女差別があった時代に少年=男子が定着してしまったので、子供に対しても男女を区別する必要が生じ男子は少年、女子は「少女」としたのだろう。
本当は男子は少男、女子は少女にするべきだと思う。
しかし、あまりにも少年=男子が定着してしまったため、「少男」には移行することは非現実的だと判断したのだろう。
このため「少年」というのは日本の失敗により出来上がってしまった言葉だと思う。
日本語というのは若い人の呼称が実に色々な呼び方がある。
青年 少年 少女 男子 女子 幼児 生徒 児童 子供・・・
同じように「青年」も男性という印象があるのではないだろうか?
しかし、「青年」の女性に対応する言葉というのは、思いつくものがない。
そう考えると、「少年」「青年」というのは言葉の意味としては性別は関係ないのかもしれないが、日本人が実際にイメージするのは、男子、男性なので差別用語なのかもしれない。