手術失敗?
今年の夏ごろに友人が心臓の手術を行った。
かなりの名医だということだったが、手術後の状態はというと不整脈が治まらない。
他にも、息苦しいといった症状が頻繁に出るので病院に行って相談しても術後数か月は、よく見られる症状なので大丈夫だと言われたらしい。
しかし、数か月経過しても一向に良くならないので、再度、病院に行くと、検査をしてみないとわからないと言われた。
友人は「心づけ」を渡さなかったので、ダメだったのだろうか?と聞いてきた。
何故かと理由を聞いてみると、手術前、手術後共に助手の女医からストレスを強く感じるような酷いことを言われたのは実は、心づけを渡さなかったので、気づかせようとして意図的に酷いことを言ったのではないか?というのだ。
感謝の気持ち
心づけといえば、一般的には旅館を利用した時に仲居さんに渡す場合が多いのではないかと思う。
仲居さんは旅館に到着すると、部屋まで案内してくれ、部屋に入ればお茶やお菓子を用意してくれる。
夕食の時間になると部屋まで食事を運んでくれて、夜になれば布団を敷いてくれる。
そして、朝になると布団を片付けてくれる。
そんな仲居さんに感謝の気持ちを伝えたいということで心づけを渡す。
海外のホテルだとチップになる。
社長に同行して中国に行った時のことで、中国で配るはずのお土産が1つ余ってしまった。中国でずっと、送迎・移動を行ってくれた現地の会社の運転手の方に感謝の気持ちもあったので、余ったお土産を渡した。
それを見ていた社長が自分に言われた言葉が今でも記憶に残っている。
運転は彼の仕事で、仕事に対してお土産を渡せば、彼は次からお土産をもらえると思ってしまう。
自分は、「ハッ」とした。
確かにその通りで、仕事に対する報酬は給与として支払われている。
それ以来、心づけ、チップについて自分なりに基準を設けるようになった。
海外では当然、文化が違うので郷に入れば郷に従えということで従うようにしているが、日本に関しては、自分の基準で行うように決めた。
サービスを受けた際に、仕事の範囲内と思う内容については何もしない。
仕事の範囲を超えたサービスを受けた場合については、心づけ、チップを渡すというものだ。
心づけは減っている
しかし、日本では宿泊料とは別にサービス料が別に払うようになっているので心づけを渡す人は、わずかだと言われている。
自分も日本でサービス料が含まれている場合には、渡していない。
しかし、お世話になったと感じた時には、感謝の気持ちから心づけを渡したいと思うのではないだろうか?
医者や看護師への心づけ
本来、心づけというのは感謝の気持ちから行うものだと思うが、病院の場合は、もちろん、完治して退院したあとに、お礼として渡すという場合もあるが、普通は、事前に渡すのではないだろうか?
特に入院したらすぐに医者や看護師への心づけを行なっている人は多いと聞いている。
自分は入院の経験がないが、入院した家族・親戚や身の回りの人の話を聞いていると、入院したら心づけは当たり前のように言っている(笑)
心づけ禁止とは言うもの・・・
病院の中には「職員へのお心づけは一切なさらぬようお願いします」といった張り紙をしているところもある。
このため、人目のあるところで手渡すと受け取れませんと言われてしまうが、人のいないところで、サッとポケットに入れてしまうと受け入れたりする。
ポケットに入れらた方は当然、気が付いているが、気づかないふりをしてそのまま何も言わずに立ち去ってしまう。
いくら張り紙をしても、医者や看護師も人なので税金のかからない金銭というのはありがたいのではないだろうか?
そして受け取れば、自然と扱いも変わってくる。
こういった話が口コミで広がれば、医師や看護師への心づけは必要なものだということになる。
実際、心付けを渡す前は病室に顔を殆ど出さなかったのが、毎日、確認しに来るようになったとか、3日後に退院してくださいと言われていたが、心付けで延ばしてくれたという話を実際に聞いている。
結局は人の子なので、税金の発生しない金銭というのは有難いものだと思う。(※)
※一切、受け取らないという方もいらっしゃるということなので、医師・看護師全員に言えることではありません。
当たり前が行われないと?
中国で社長に言われたように、心づけ・チップが当たり前になっていることが、行われないと、何となくモヤモヤした感じになるのではないだろうか?
自分は普段、心付けを頂くような仕事をしていないものの、友人や会社の部下などの結婚式には出席した経験が何度もある。
友人の場合だと、受付を頼まれることがあり、部下だと乾杯の挨拶を頼まれたりする。
随分前になるが受付を頼まれた時に、友人の家族の方から心付けを頂いたことがある。
自分としては、友人のために行なったことなので心付けなんて受け取れないと何度も断ったが、それでは気が済まないと結局、受け取ることになってしまった。
その時は受け取ってしまった、受付で心付けは、当たり前なのか?
少し気になったので調べてみた。
すると、受付だけではなく、挨拶やスピーチを頼まれた時にも心付けを渡すのはマナーだと書かれていた。
最近は受付を頼まれることは無くなったが、挨拶やスピーチは頼まれたりする。
今でも受付、挨拶に心付けは不要だという考えに変わりはないが、マナーだと知ってしまうと、何もなかった時には、少し複雑な気持ちになる。(笑)
これは医療従事者の場合も同じなのではないだろうか?
心付けを別に期待していなくても渡されるのが当たり前だったのに、渡されないと何となく複雑な感情が芽生えるのではないだろうか?
そして、渡されたら、やはり見合ったことをしないといけないと考えて、態度が自然と変わるのが人間だと思う。
心付けを頂いて、冷たくしたり、対応が悪くなるというのは考えにくい。
病院は宿泊施設とは異なりサービス料なんていう設定はないはずなので、あとは気持ち次第になる。
友人は結局、検査の結果、再手術ということになった。
1回目が本当に失敗だとすれば、2回続けての失敗は許されないので、心づけは不要なのではないか?と言って見たが、本人にすると辛い思いはしたくないので今回の手術ではどうしても手術前に渡したいという。
これで、前回と態度が違ってくれば地獄の沙汰も金次第ということになるが、そうでないことを祈りたい。