電車の待ち時間、移動中、多くの人がスマホを持って画面を見ている。
休憩時間も、スマホの画面を見ている人が多い。
朝早くから営業開始時間前のショッピングセンターの駐車場に車を停めてスマホを見ている人、病院の待合室、今は寒くなっていなくなったが、ベンチでも見かける。深夜3時過ぎに1人ベンチに薄暗い場所でスマホをしている姿は怖かった。
次の日の午前9時頃にも同じ場所で同じ人がスマホをしていたので、もしかして、前日からずっとそこにいたの?かと思ってしまった。
ジムで、筋トレのインターバル中にスマホを見ている人もいるが、そんな人は筋トレしてる時間よりインターバルの方が長い。こっちは待っていて器具を使いたいので、まだ空かないのか?とインターバル中についつい見てしまう。
驚いたのは、夕食時にホテルのレストランに入り席を案内される時に、男女それぞれ20代位の2人が同じテーブルに向かい合わせに座っていて何も話さずに互いにスマホ画面を見ていた。
暫くするといなくなっていたので、食事が終わったあとだったのかもしれないが、何があったのだろうか?と少し気になった。
こんな感じで、みんなスマホで何を見ているのだろうか?と、たまに気になることがある。
明らかにわかるのは、イヤホンをしながらスマホを両手で持って指を動かしている人で、これはゲームで間違いない(笑)
ネットでアンケート結果を調べてみると、電車通勤中にスマホを使用している人は9割を超えていて、何を見ているのかというと、SNSの閲覧、書き込み、ニュース・天気のチェック、ゲームという内容が多い。
いくつかの調査結果を調べてみたが、同じだった。
意外だったのが、お小遣い稼ぎ・副業がどの調査でもランクインしている。
電車通勤中に使用しているアプリのランキングにクラウドワークスが8位で、フェースブック、Yahooニュースアプリよりも上位だった。
SNSのアプリだと、ツイッター、インスタグラム、ニュースは SmartNews、検索はyahoo!、Google、動画はYouTube、メッセージのやり取りはLINEといった感じだ。
世界のアプリダウンロードランキングでは、TikTokがダントツで1位なのに電車通勤中に使用するアプリのランキングの10位以内には入っていないのも意外だった。
通勤中ではなく、単純に使用しているアプリのランキングを調べてみたが、2016年時点のものしか見つからなかった。
仕方ないので、現在のダウンロードランキングを見てみると、LINE、ツイッター、Youtube、TikTok、コロナ渦ということから、電車通勤中には利用されない、Zoom、UberEats、出前館といったアプリもあった。
トリマ?
その中で1位だったのが、「トリマ」移動するだけでポイントが貯まるというものだ。
移動距離や歩数によりポイント(マイル)が貯まる、お手軽ポイ活アプリ?
最初、何のことか、分からなかった。
「ポイ活」?ポイントが貯まる・・・あっ!ポイント活動でポイ活だと理解した。
貯まったポイントは、Amazon、Tポイントといった色々なサービスのギフト券やポイントに交換ができる。
これが、本当ならお手軽にポイントが貯まる。
移動したり歩いたり、普通に生活をしていれば貯まっていく。
しかし、移動距離や歩数という情報は運営側にどのようなメリットがあるのだろうか?
国が行っているなら、信用できるが民間企業が行う以上は、金銭面でメリットがなければビジネスとして成り立たない。
どんな会社が、どのような目的で「トリマ」を開発し運営しているのかを確認してみた。
運営会社は?
インクリメントP株式会社という、地図サービスでは以前よく利用していた「MapFan」の会社だった。
行先のルートを事前に調べておく時に利用していた。
GoogleMapが登場してからは利用することはなくなったが、現在もカーナビゲーション用の地図を提供しているようだ。
トリマの目的は、地図データの情報収集のようで、以下のようなことがホームページに書かれていた。
インクリメントPは、25年以上デジタル地図を作り続けています。日々、道路開通情報やスポット開店閉店情報を行政の道路設計資料や新聞媒体、インターネットから情報収集をして整備に活用しておりますが、より詳細な地図整備やリアルタイム更新、また新たなロケーションビジネスを創出するため、ユーザー様へマイルを還元する形で位置情報データを収集しています。本アプリを通じて収集させて頂いたデータは、アプリ内のライフログページ及び、個人が特定できない形に匿名化処理した上で活用させていただきます。
移動と獲得金額の関係は?
1:10Km移動するとタンクが満タンになる。
2:タンク1本で25マイルに交換できる。
※タンクが全て満タンになってしまうと、移動しても溜まらないので、時々満タンになったタンクを25マイルに交換する必要がある。最初は3本のタンクが利用でき、タンクは貯めたマイル(8000マイル)と交換することが可能
つまり、320本(3200Km)移動して8000マイルのタンク1本と交換することができる計算になる。
そして30,000マイルでAmazon300円分のギフト券と交換できる。
12,000Km移動して30,000マイルになる計算だ。
歩数と獲得金額の関係は?
1:1000歩で15マイル獲得できて、最初は1万歩までマイルが獲得加能
2:1万歩を超えると「歩数上限+5000歩」をマイルと交換しないといけない。
※1万マイルで交換可能なので、約66.7万歩歩いてようやく交換が可能になる。
計算してみると、12,000Km移動して300円にしかならない。
仮に1日に20Km移動する場合で計算してみると、300円貯めるのに、19か月以上もかかる計算になる。
時給で300円にもならないどころか、19か月で300円。
動画を見たりすることでポイントが加算されたりするようだが、それにしてもあまり効率の良い内容とは思えないので、個人的には魅力は感じられなかった。
位置情報を常時、発信することになるのでバッテリーの消耗も早くなることが予想される。
何より、放置しておけば貯まるのかと思っていたが、実際には満タンになったタンクを定期的にマイルに交換したり、歩数についても最大歩数の延長といった作業が必要になるので、お手軽とは言えなかった。
これなら、確かにビジネスとして成り立つかもしれないが、アプリを利用する側としてはメリットがあるとは思えない。
しかし、スマホアプリ「トリマ」の考え方は斬新で面白いと思う。