Googleがスマホ決済アプリ
米Googleがスマホ決済アプリのpringの全株式を取得すると発表しました。
米グーグルは13日、送金・スマホ決済アプリを運営する「pring(プリン)」(東京都港区)の全株式を取得すると明らかにした。
プリンは、みずほ銀行やメタップスなどが共同出資して2017年5月に設立したスタートアップ。個人間の送金に強みを持ち、ユーザーは数十万人規模とみられる。アプリに銀行口座を登録すると、スマートフォンで送金やQRコード決済ができる仕組みだ。
【出典】https://digital.asahi.com/articles/ASP7F6GJDP7FULFA015.html
僕は、今のスマホ決済サービスのほとんどは、使ってはいけないサービスだと思っています。
その理由は、現金払いとの併用ができないという点です。
最低チャージ金額と、現金化できないことです。
以下はコンビニ大手3社で利用可能なバーコード決済の一覧とバーコード決済毎の現金との併用に関する対応状況です。
ほとんどのサービスで現金との併用払いができなくなっています。
つまり支払額が不足すれば、チャージしないといけなくなります。
しかし、最低チャージ額が1円~というサービスも少ないので1000円単位といった感じでチャージしないといけません。
酷いサービスだと5000円単位というものもあります。
しかも、サービスを解約する時などは、残高を現金化できないので使い切って欲しいというのですが、消費税で1円単位の支払いになるご時世に、1000円単位のチャージで使い切れというのは慈悲がないとしか言えません。
このため、僕は、現金と併用できないのであれば、チャージは1円単位でないスマホ決済サービスは基本的に利用しないことにしています。
このような理由から、今のスマホ決済サービスの大半は、解約時の残高を狙った悪質な詐欺サービスだと思っています。
そこへGoogleが参入してくれて善良なスマホ決済サービスを提供してくれないかな?と期待しています。
Plexも開始
Googleは、更に「Plex」という金融サービスも開始しています。
Plexというのは、普通・当座預金の口座開設、デビットカードの発行、グーグルPay決済、個人間の送金、利用データ分析に基づくサービスなどが、1つのアプリで利用できるというものです。
グーグルが「Plex」と呼ぶ新しい金融サービスを開始した。いずれ日本でも導入されるだろう。これは、「組み込み型金融」と呼ばれるもので、銀行APIを通じてグーグルと既存銀行が共同作業を行う。
家計管理のパーソナル・ファイナンシャル・マネジメント(PFM)機能が付属しており、スマートフォンで撮影した領収書やGmailに送られたレシートを自動的に読み込み、カテゴリー別に家計簿にまとめてくれる。さらに、10万超の飲食店でアプリ経由の注文ができる。3万超のガソリンスタンドで給油が可能だ。毎月の口座手数料などはかからない。
【出典】グーグル銀行がコンビニ銀行を脅かしかねない訳 | 野口悠紀雄「経済最前線の先を見る」 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース
銀行の存在価値
個人にとって銀行の必要な機能は、「現金化」と「入金・振込」の2つだけで、それ以外の機能は個人にとっては、ほぼ必要ないと思われます。
お金を預けても利子はほぼないので、僕にとっての銀行は、この2つの機能を利用するために手数料を支払っているという感覚です。
その銀行口座の保有率ですが、2009年度の、「よりよい銀行づくりのためのアンケート報告書」では、97.6%でした。
しかし、2018年度になると、91.1%に下がっています。
いずれかの銀行で個人口座を持つ人は、合計で91.1%とほとんどの人が所有
最も取引のある金融機関は「都市銀行(30.9%)」、「地方銀行(25.6%)」。「銀行(計)」では68.3%。
銀行口座の利用目的は?
利用目的はどの銀行でも「普通預金」が1位で、個人口座を所有している人の42.1%~94.9%が利用していることになります。「定期預金」も約3割の方が各銀行で利用されているようなので銀行に「預金」している人が多いということです。
今でも普通預金・定期預金を、これだけの方が利用しているというのは驚きでした。
やはり、日本の学校教育で、お金をどのように活用するのか?という点を教えていないので家庭でも教えることができず、今でもお金は「貯金」するものって教える家庭が多いということなのだと思います。
そして、2位は「現金の出し入れ・振込・払込」なので、僕の用途と一致しています。
以上の内容を考えると日本の大半のお金は銀行に預けられていて、普通預金・定期預金となって眠っていることになります。
上記アンケートで、銀行に対して約9割の方が満足していると答えていることからも、日本人はお金の「使い方」に関して勉強不足の方がいかに多いのか?ということを思い知らされます。
Googleの狙いは?
正直、この眠っているお金を活用しない手はないでしょ?と僕も考えたくなります。
まぁGoogleの使命は、「世界中の情報を整理し、世界中の人がアクセスできて使えるようにすることです。」ということなので、金融業に進出というよりは、これまで手が出せなかった金融関係の情報へ進出ということだと思います。
大手銀行にとってATM業務はお荷物とも言えるものなので、お荷物をGoogleが面倒見てくれるのであればウェルカムだと思います。
Amazonやfacebookは、Googleとは異なり、金融業自体に進出したいはずなので、銀行と対立することになるので、Plexに関してはGoogleが有利なはずです。
そうすると、Googleが独占という図式もあり得ます。
どのように金融サービスが便利になっていくのか、期待したいと思います。