ジェンダーとは?
ジェンダーという言葉をよく耳にするようになってきた。
何となく、男女差別のことを指しているのかと思ったが、調べてみると生物学的な性別に対して、社会的・文化的、物や色などで決められてしまう性別だと理解した。
ズボンは男で、スカートは女。
料理は女で、天皇は男。
ランドセルの色は、黒が男で赤は女。
とまぁ、こんな感じだ。
これらはジェンダーで、男女差別だという。
つまり、ジェンダー=男女差別という自分の認識は結果的に間違いなかったのだと理解している。
ジェンダーレスだと、今、学校の制服は希望があれば女がスカートではなく、ズボンを選ぶことができるのが当たり前になってきている。
まぁ、女だからスカート、ランドセルの黒は男というのは、納得できる。
ジェンダーの体験談
実際、自分も子供の頃に、家庭科の授業で裁縫セットを買う必要があり、注文書が配られ、家に持ち帰り書いてもらってくるように言われた。
裁縫セットには男子用と女子用があり、注文書には男子用・女子用の欄があって丸を付けるようになっていた。
2週間くらいで、裁縫セットが届いた。
先生は、前に置いておくので、取りに来てくださいと言ってたが、自分は友達と話していて、取りに行くのが最後になってしまった。
そして箱の中をのぞくと男子用の裁縫セットがなく、女子用だけが1つ残っていた。
先生に女子用しか残っていないと伝えると、先生が間違って持って行った人はいませんか?と確認をするが誰も反応しない。
先生が一人一人の机の上を見ていくと、ひとりの女子の机で立ち止まった。
xxxさん、それ男子用ですよね?
その子は、「はい」私、男子用を注文しましたと言った。
先生は、交換してあげてくれない?とその子に言うと、これ私が使ったあと、弟も使うので男子用にしましたという答えが返ってきた。
最初、女子なんだから、なぜ男子用を持っているんだろう?と思っていたが、それを聞いたら、交換してなんてことは言えなくなってしまった。
今、考えると先生が注文書を集計する際に、全員の注文書が出されているのを確認して、男子用と女子用の〇は確認せずに、教室内の男子と女子の数の合計で注文してしまったのではないかと思う。
男子用と女子用は模様の色が緑色か桃色か?の違いだけだったので蓋を開けてしまえば違いはわからない。
まぁ、その頃、裁縫は「女子」がすることだからと思っていたので、先生、これで良いですと女子用を使うことにした。
その日は裁縫セットの中身に欠品がないかどうかの確認だけで使うことはなかった。
授業が終わって、片づけていると、男子用を注文した女子が近づいてきて、交換しよう?と机の上に置いてくれた。
いいの?と聞き返すと、頷いてくれたので、片づけた女子用の裁縫セットを渡した。
今、考えると、これが、初めてのジェンダー体験だったのではないかと思う。
予想ではあるが、先生が思い込みで男は男子用、女は女子用を注文すると決めつけていた。
裁縫セットも男女で分ける必要なんて本来ないはずだが、メーカーは男子用、女子用で分けて作っている。
そのために、弟のために姉が男子用と言われるものを注文することになり、何らかの手違いで、納品ミスが発生してしまい、本来なら、離さなくても良い事を女子児童は話さないといけなくなった。
裁縫箱にジェンダーがあるために起きたことになる。
以前、NHKの番組、「チコちゃんに叱られる」でカスタネットの色はなぜ、赤と青の2色なのか?といった内容が取り上げられていた。
元々は、青一色のものと、赤一色のものがあり、青は男子用、赤は女子用として学校などに販売していた。しかし、数が多く男女の数も異なるので販売する側としては在庫を2種類持たないといけなくなる。
これが、面倒だからと赤と青を組み合わせた一種類だけにしたというものだ。
これもジェンダーにより、赤は女子、青は男子という決めつけになる。
しかし、この青と赤を一緒にしたカスタネットの考え方は、ジェンダー対策としては良い例なのかもしれない。
ジェンダーレスだからと、男子高生がスカートで歩いているのを見たらどう思うだろうか?
多くの人は違和感を感じるはずだ。
女子高生がズボンというのも、男子高生のスカートほどではないが、多少は違和感を感じるのではないだろうか?
これが、男女差別と言えるのか?というと正直、自分は差別だとは思わないが、ジェンダーを無くそうという人に言わせれば、それこそが、ジェンダーだという指摘を受けそうな気がする。
裁縫セットの件では確かに、男女で分ける必要がないことまで分けてしまうことによる、被害が出てしまうことがあることを再認識したが、男子生徒がスカートというのは、どうにも受け入れることができないが、今は、男性だってスカートということで、メンズスカートというジャンルも出来ているようなので、メンズスカートはいている人を見かける機会が増えていけば、慣れていくのかもしれない・・・