肩から背中が硬くなってきた
コロナ渦で通っていた鍼灸院にも行けなくなり、身体、特に肩から背中にかけて硬くなっているのが感じられるようになってきました。
万歳をするように両腕をあげると、肩から背中にかけて痛みを感じます。
鍼灸院の先生には長い時間かけて改善して頂いたのに、これでまた元に戻ってしまったと悲しくなりました。
僕の右側の腿、腰、背中、腕の筋肉は緊張状態で縮んだ状態で無理に伸ばすと痛いんです。なぜ、そんなことになったかというと、若い時に行っていた筋トレ中に怪我をしてしまったためです。
筋トレ中に怪我
ダンベルプレスという、ベンチの上に寝転んでダンベルを上げたり下げたりするというトレーニングを行っていた時です。
片方のダンベルの重さは30Kgでした。
ダンベルを上にあげて、もう限界だ・・・と思った瞬間に右腕がダンベルの重さに負けてしまい、自分の意志とは異なる方向に右腕を持っていかれました。
次の瞬間、右上腕から肩にかけて痛みが走りました。
右肩が脱臼したのか?と思ったほどの激痛でした。
右手に持っていたダンベルは床に落ちてしまいました。
左側は何とか持ちこたえましたが、右上腕から右背中にかけて痛くて左側のダンベルも直ぐに降ろしました。
その日は、1日冷やして寝ました。
翌日朝、起きると多少の痛みはありますが右手は普通に動きます。
しかし腕を上に上げようとすると痛くて上がりません。
結局、会社を休んで整形外科に行きレントゲンなどの検査を受けました。
結果、骨などに異常はないということで、暫く、安静にしていれば治るだろうということでした。
右腕が普通に上がるようになるまでは筋トレは休むことにしました。1ヶ月くらいで右腕は普通に上がるようになったので筋トレを再開しましたが、ダンベルなどのウエイトは使用しないで自重トレーニングばかりを行なっていました。
ギックリ腰???
怪我をして1年くらいした経った頃です。
会社でパソコンに向かっての作業中でした。突然、右側の腰に激痛が走りました。
痛くて、座っていることができなくなりました。
腰に負担をかけないように机の上に身体を伏せました。フロアには誰もいなかったので、暫くそのまま、安静にしていました。
30分くらいして身体を起こそうとすると痛くて起き上がることができません。
これは、まずいなぁ〜と思いながら机で、うつ伏せになっていました。
救世主か悪魔か?
更に10分程すると「悪友」が僕に用事があったようで来てくれました。
「悪友」と言ってますが、中途入社なので会社では僕が先輩ですが、歳は、悪友の方がかなり上なんです。
机の上に伏せている僕の姿を見て、笑いながら「どうした?」と声を掛けてきました。
「腰が痛くて起き上がれない」と伝えると、「大丈夫か?立てるか?」と言いながら、ゆっくり起こしてくれました。
やはり自力で座っていることはできないようで、悪友は肩を貸してくれてエレベーターまで連れて行ってくれました。エレベーターの中で車は運転できるか?と聞かれたのですが、一人で座ることができなかったので無理だと伝えると俺の車で家まで送ってくれると言ってくれました。
友人が車を取りに行っている間、僕は、柱に寄りかかり待っていました。
車の後部座席で横にさせてもらい家までは口頭で誘導し何とか、家に帰ることができました。
悪友のおかげで、何とか家に帰ることができました。
悪友とは言っても、いざという時には、必ず助けてくれる頼れる先輩なんです。
この時のことは今でも、とても感謝しています。
それまで、入院とか一人で動けなくなったという経験が一度もなかったのですが、今回ばかりは、一晩寝ただけではベッドから起き上がることもできません。
寝返りをするだけでも、ゆっくりと時間をかけて少しずつ向きを変えることになり、ちょっと油断して動きが大きくなると激痛が走ります。
こんな状態なので立ち上がることもできません。
しかし、こういう時って何故か、トイレに行きたくなることがないんですね。
あと、食欲もなかったので、ベッドでおにぎりを食べる程度でした。
昨日の夜から一切、トイレに行っていないのですが、不思議と何の問題もありませんでした。
病院に行こうにも立てないので、これは安静にしているしかありませんでした。
まぁギックリ腰だといっても筋肉痛のようなものだろうから、1日寝ていれば治るだろうと軽く考えていました。
しかし、次の日になっても症状はあまり変わりません。
トイレには相変わらず行くことはありませんでした。
鍼灸との出会い
3日目になると、ようやく、少しは痛みが軽くなったのか、慣れたのかは、わかりませんが、杖を伝いながら動けるようになりました。
杖といっても登山の時に使う、トレッキングポールです。
過去に買って1回使っただけのものです。
不思議なもので一人で移動できるようになると、トイレにも行きたくなるんですね。
心配した家族が鍼灸院に出張施術の依頼をしてくれました。
それまで、鍼灸なんて経験はありません。
鍼を体に刺して痛みがなくなるのだろうか?と、正直、期待はしていませんでしたが、まだ病院に行ける状態ではなかったので何もしないよりかは、良いのかな?と思いました。
鍼灸師の方が家に来られて、鍼を身体に刺しているようでしたが、痛みは感じず、少しチクッとする程度でした。
足から肩まで鍼が刺されたのですが、その時は、腰が痛いのになぜなんだろう?と疑問を感じました
この時は、鍼だけでお灸については使用されていませんでした。
あとから調べて、わかったのですが、「鍼」は鎮痛作用が強く急性疾患に効果があり、「灸」は冷えを伴う症状や慢性疾患に効果があるということで、その時の自分には灸は不要だったということです。
一人で歩けるようになったら鍼灸院に来てくださいということでした。
特に予約などは不要だとのこと。
杖無しで歩けるようになった
直ぐには効果は感じられなかったのですが、一晩寝て起きると、痛みがかなり減り杖無しで歩けるようになっていました。この日は4日目で土曜日。
この感じなら月曜日からは出社できそうでした。
ただ、腰の当たりが頼りない感じで、また痛みが走るのではないかと心配だったので近くのドラックストアに行って腰痛ベルトを買ってきました。
ゴム製のものもありましたが、何となくたゴムだけでサポートできるのだろうか?と不安になったので、硬さのあるしっかりしたものにしました。
家に帰って早速巻いてみると、これがかなり楽です。
腰の不安がなくなりました。
月曜日は出社し、3日間休んでいたので、色んなことを言われました。
助けてくれた、悪友からは、「ギックリ腰か?じじいがw」と馬鹿にされ、普通に心配してくれた人、まだ若いのに、運動不足だねとか言われたり、3日間何故、休んでいたのか知らずに聞いてくる人、色々でした。
ちなみに、ギックリ腰の正式名称は、「急性腰痛症」だそうです。
午後になると、そういうのも落ち着いて仕事に集中できるかと思ったのですが、次はずっと座っていると腰の当たりが重く感じ、なかなか集中はできませんでした。
鍼灸院へ
まぁ、何とか、定時まで無事終えることができ、出張施術で来て頂いた鍼灸院に行きました。
予約は不要だと言われていましたが、結構、混んでいたので1時間程度待たされ、診療室へ入ると、まず電気治療だということで施術別途にうつ伏せにされて、パッドのようなものを4か所くらい背中を中心に貼られました。
電気治療も、その時が初めてで、最初はビリビリするのかと心配でしたが、実際は筋肉が勝手に動く感じが気持ち良かったです。
電気治療が終わると、鍼治療で、鍼治療のあと初めて「灸」を経験しました。「お灸を据える」という言葉があるように、熱いのかと思っていましたが、実際は徐々に暖かくなっていき、暫くすると熱さではなく痛さが続きました。
お灸が終わると、先生がマッサージとストレッチのような運動をしてくれました。
電気治療・鍼・お灸・マッサージ・ストレッチというのがルーティンでした。
鍼灸院へは、その週に数回通い完治しました。
僕はこの時、「腰痛」との付き合いが長く続くとは夢にも思っていませんでした。