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もっと早く教えてくれよって思った内容を書いていきたいと思います。

一本遅れていたら、早く乗っていたら

あの日、乗らなかった私

朝日新聞デジタルを見ていると、「捨てられない「ひとつ前」の搭乗券 あの日123便に乗らなかった私」というタイトルが目に入った。

123便」ということから日航機墜落事故の便名だと思った。

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その方は、偶々、羽田空港に早く到着して一つ前の便に空席があったので1便早めたことで事故を免れることができたということだ。

検査場の列で一つ前にいた家族が子供が抱えていた水槽を機内に持ち込もうということで係員が機内持ち込みが可能か調べるのに時間がかかるので次の便にしてはどうか?ということで手間取っていたので、その家族を追い越してゲートをくぐった。

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その時のやり取りで同じ121便に乗ることが聞こえたのだろう。

その家族が次の便に変更していると123便に乗ったことになるが、その家族が、どちらの便に乗ったのかは、わからない。

電車や飛行機に乗っていると誰でもトラブルに巻き込まれた経験はあると思う。

そして、一つ早めた、遅らせたことでトラブルを回避できたり、巻き込まれたりした経験もあるのではないだろうか?

自分も何度かあった。

回避できたケース

2017年9月12日午後2時15分頃、昭和島―整備場間で送電ができなくなるトラブルが発生してモノレールが立ち往生するということがあった。

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自分はその一つ前のモノレールに乗ることができて羽田空港に向かったため、事故に巻き込まれることなく無事に家に帰り、事故のニュースを自宅で見ることになった。

浜松町駅に到着するのが遅れていたら、事故にあったモノレールに乗っていたかもしれない。

回避できなかったケース

リムジンバスで空港に向かって、ギリギリ間に合ったという時があった。

急いで搭乗口に向かうと行先が小松空港になっておらず、検査場でもらった搭乗券を見ると、搭乗口が変わっていた。

以前は、よく利用していたバスで滑走路内まで移動してタラップで搭乗する時の搭乗口だった。

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最近は小松空港も利用者が増えたためか、搭乗口から直接機内に入れるようになっていたが、昔は、バスで移動していた。

どうやら、小松空港の雪が強く降っていて天候が悪く小松発の便の出発が遅れており急遽、羽田空港で便を用意したために、搭乗口が変わったようだ。

変わった搭乗口で待っていると、用意した飛行機の確認に手間取っているためか、出発が30分程度遅れるとのアナウンスが流れた。

多少遅れていても間に合っていたのかと、バスの中で間に合うかとヒヤヒヤしていたことが無駄なことだったと思うと、何となく損をした気分になったが、小松からの便を待たずに出発できるのだから幸運だと思った。

無事、搭乗し羽田を飛び立つことができた。

羽田は曇りだったので、小松空港がそんなに酷い状態になっているように感じなかったが小松空港に使づくにつれて窓から見える景色は雪に変わっていき、間もなく着陸だという頃には、外は真っ白で何も見えなかった。

これで着陸できるのだろうか?と不安を感じた。

いつもなら、地上の景色が見えるはずなのに、高さが変わっていないように思えた。

暫くすると機内アナウンスが「小松空港、滑走路の除雪のため着陸を1時間遅らせます」

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除雪待ちで飛行機は1時間、小松空港上空を巡回していた。

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除雪が終わったということで離陸を行うというアナウンスがあったのは1時間以上経過してからだった。

離陸を始めたが窓の外を見る限り真っ白で何も見えない。

再度、機内アナウンスがあった。

「強風と視界不良で一旦、離陸を中止して様子を見るということ」

20分程度して再度、離陸を行うというアナウンスがあった。

既に羽田空港を離陸して2時間30分程度経過していた。

2回目の着陸が始まった。

窓の景色を見る限り変化はない。

再度、機内アナウンスがあり、着陸を断念し羽田空港に戻るという。

正直、この段階で、熱が出てしまったようで、寒気や身体が異常に怠くなっていた。

既に20時を過ぎており、羽田空港に着くのは21時過ぎになる。

新幹線の最終にも間に合わないので、東京でもう一泊することは決定となった。

東京駅から夜行列車で帰る方法はあったがこれから更に朝まで電車に乗る元気はなかった。

体調が悪い状態ではあったが、直ぐに宿の予約を行なった。

機内で電話は使えないのでネット予約しかない。

こんな時間で、ネットで当日宿泊予約は可能なのか?とふと思ったが何の問題もなく予約は完了した。

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これで、暫く休もうと考えてスマホ片付け目を閉じた。

眠りたいはずだが、どこかでまだ寝てはいけないという気持ちがあるからか、うとうとするが、直ぐに目を覚ますということを繰り返していた。

そんな中、モノレールの最終の時間が気になった。スマホを取り出し、もう一度ネットでモノレールの最終を確認しようとしたがネットに繋がらない。まだ着陸のアナウンスは流れていなかったので人工衛星からの電波は届くはずだ。

機内でのWi-Fiは3000フィートの高さに達すると自動的に人工衛星からの電波を受信するようにできているので、3000フィートより低くなるとWi-Fiが使えなくなる。

更に言うと飛行機は高速で移動しているため、人工衛星からの電波を受信する為に飛行機後方上部に取り付けられている受信アンテナが自動で向きを変える仕組みになっている。

おそらく、乗客の大半が時刻表や宿の予約のためにネットに接続していていて、機内Wi-Fiへのアクセスが集中しているのだろう。

自分は既に宿の予約は終わっていたので邪魔をしてはいけないと思って窓の外を眺めていた。

すると雲の切れ目から微かに明かりが見えるようになってきた。

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また、東京に戻ってしまったのかと、何とも言えない気持ちになった。

着陸前の景色は圧巻だった。

照明が煌びやかに点灯している横浜の夜景、何より空からの東京の夜景が実に美しかった。

着陸できるのか心配しながら雪景色ばかり2時間近くみていたので、晴れている東京の夜景は一際美しく感じた。

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この時だけは、体調が悪かったことを忘れて景色に見入ってしまった。

そして、今でも忘れられない美しい景色の一つになっている。

吹雪の景色から一気にキラキラした明るい景色に変わったことが、強いインパクトを与えたのだと思う。

空港に到着して到着ゲートを抜けても航空会社の係員もおらず、何のアナウンスもなかった。

まぁ夜9時を過ぎているので職員も帰宅したのだろうと思いつつ東京モノレールで宿に向かった。

京急線だと移動距離が長い。体調が悪い状態ではキツかったので東京モノレール沿線で宿を探していた。

モノレールでの移動中に前後の便はどうだったのかを確認すると、共に無事到着になっていた。

なぜ、搭乗便が引き返したのに、後からの便が空港に着陸できたのかが不明だった。

宿に向かう途中で食欲はなかったが風邪薬を飲む為に何か食べておく必要があると思ってコンビニで食べやすい麺類と栄養ドリンク、水、朝食も部屋から出なくても良いように朝食用のおにぎり等も買ってホテルのフロントに向かった。

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風邪薬といった薬品類は普段から鞄に入れてあるのでドラッグストアに行く必要はなかった。

正直、もう身体中が怠く、痛みも出てきたので早くベッドに横になりたいという状態だった。

部屋に入るとコンビニで買ってきたものを食べて風邪薬と栄養ドリンクを飲んで直ぐに寝た。

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一晩寝れば治るだろうと思っていたが、あまり症状は改善されなかった。

やはり、寝る時間が、結局、夜10過ぎとなってしまったことで睡眠時間が短くなってしまったのが良くなかった。

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会社に電話をし事情を説明して、今日は体調が回復しなかったので休むことを伝えた。

帰りの便の空き状況を見ていると午前中は満席で予約は難しかった。

とりあえず、航空会社に電話をして状況を確認してみた。

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午前中はやはり満席で午後以降の便になるとのこと。空席待ちをする体力もなく、午後の便だとホテルを出たあと、出発時刻までの時間、どうするか?という問題もあり返金で対応してもらうことにした。

飛行機がダメならあとは新幹線になるので新幹線を予約した。

予約した後で小松空港に車を停めていたのを思い出した。

金沢駅から小松空港に車を回収しに行かないといけない。しかし、もう考える気力もなくキャンセルしないで新幹線で帰ることに決めた。

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その結果、金沢駅には12時過ぎに到着した。

今日は車を置いて帰ろうかとも思ったが、明日、会社に行くにしても、病院に行くにしても車は必要だ。

小松空港まで電車やタクシーを乗り継いで向かう体力はなかったので、小松空港行きのリムジンバスで行くことにしたが、1時間に1本程度しか運行しておらず、1.5時間程度待つことになった。

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あとから考えたらタクシーという手段があったが、金沢駅から小松空港までだと1万円以上になるので、普段なら論外の選択だった。

このため、体調が悪くてもタクシーという選択肢は出てこなかった(笑)

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バス停後ろの待合室で、何とかバスが来るまで耐えることができた。

家に戻ったら結局、15時30分で、午後の便で帰るより早く帰れたのではないかと思う。

これまで、1日が、こんなに長く感じたことはなかった。

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この時の苦しさは今でも忘れられない。