飛行機がビルに衝突?
目が覚めて起きてテレビをつけると、ビルから煙が出ていた。
何の映像だろうか?と思っていると、飛行機がビルに衝突しているシーンが流された。
最初は映画か何かだろうか?と思った。
しかし、映画ではなく報道特番の生中継だ。
飛行機がニューヨークの世界貿易センタービルに衝突したというのだ。
何らかの事故が発生したのか・・・と思っていた。
起きた内容とは大きく違う、綺麗な青空を背景にした白い煙が強調されて妙な恐怖があった。
暫くすると、これは事故でない!とでも言うように、もう一つのビルにも飛行機が衝突した。
その瞬間、事故ではないことだけはわかった。
更に約40分後、ワシントン郊外に飛行機が墜落した。
20分後、世界貿易センターの南棟が崩壊していった・・・
国防総省を狙って失敗したということだった。
その後、シャンクスヴィルの野原に4機目の飛行機が墜落。
これは、ワシントンの連邦議会議事堂を狙っての結果だった。
4機全てハイジャックされたということだった。
30分後、世界貿易センタービルの北棟が崩壊した。
アルカイダという組織から自分たちが行ったという発表があったという報道がされていた。
この間、2時間程度で、4機の旅客機がハイジャックされ墜落し、3000人が亡くなった。
死者の中には日本人も24人いた。
旅客機をミサイルにした
ハイジャックした旅客機を目標に乗客・乗務員ごと衝突させることでミサイルのようにしたこれまでにない、信じられないようなテロが米国で起きたのだ。
ハイジャックした人間も当然、命を亡くすことになる。
日本の神風特攻隊を思い出すような、信じられないテロ攻撃。
アメリカは今もこの悲劇に苦しんでいる。
世界貿易センターが崩壊した際に、ダイオキシン、アスベストなど発がん性物質を含む大量の化学物質が放出されたことで、消防士、がれきの除去に当たったボランティア、近隣住民、近隣の学校の生徒が、ガンや心臓疾患で亡くなる方が、20年経った今もいるというのだ。
特攻隊は第二次世界大戦での日本の象徴、化学物質はベトナム戦争の象徴。
まるで、米国に対して自分たちが味わった苦しみをお前たちも味わえと言わんばかりの恨みが込められた攻撃のように感じられた。
日本は罪のない37万人の命が米国に奪われた
日本は米国の原爆実験のために37万人が死亡している。
日本もこの悲劇に苦しんでいるのだ。
修学旅行で長崎の原爆資料館に行った時のことは今でも忘れられない。
全身やけどで、見るに堪えないような子供の写真、被害を受ける前の状態がイメージできないほど変わってしまった顔。
それまで騒いでいたのに言葉が出なくなった。
原爆の熱線による、爆心地での表面の温度は3,000℃から4,000℃、1Km先でも1,800度、1.5Km付近で600度以上だという。
そんな熱線のすさまじさは通常の火傷では考えられない被害をもたらす。
重傷になると表皮は焼けただれてズルズルとはがれ落ち、皮下の組織や骨までが露出する。
1.2Km以内では熱線だけでも致命的であり、爆心地付近では、あまりの高熱に一瞬のうちに身体が炭化し、内臓の水分さえ蒸発したという。
更には放射線による被害もある。
爆発の時に無傷であっても、放射線は人間の細胞を貫き破壊する。
時がたつにつれて様々な症状を呼び起こす。
これが米国兵が死なないために必要なことだというのか?
日本人は、これだけのことをされても、米国の9.11をまるで自分のことのように悲しんでいる。
しかし、自分にはどうしても悲しむことはできない。
米国国民は、自分達だけが被害者のように悲しんでいるが、なぜ、9.11が起きたのかをよく考えてみるべきだ。
そして、9.11のあとに何が起きたのかを知るべきだ。
9.11の前後で失われた命
9.11で失われた3,000人の命の前後には、更に多くの命が失われている。
悲しみが死者の数に比例するなら日本は米国の100倍以上になる。
米国民のためなら他国の人間はどうでもいい?
以前、テレビが米国人に日本への原爆投下の事についてインタビューをしていた。
返ってきた答えは、原爆を落とさなければ、米国兵が更に多く死んでいたから、仕方ないというものだった。
アメリカ人というのは、自分達のためなら、他国の人がどうなろうと気にしない人種なんだと思った。
そう思うと、9.11米国同時多発テロも米国で被害に合われた方には、ご冥福をお祈りしたいが、米国に対しては怒りを感じる。
米国の言い分なら、9.11もテロリストが自分達の身を守るために、旅客機をミサイルにしてビルに衝突させたのも仕方ないということになる。
結局は因果応報、自業自得だと言いたくなる。
9.11で亡くなられた方、家族、関係者には罪はなくても、米国という国には罪が沢山あるはずだ。
8月のアフガニスタンからの米国撤退にしても、9.11に絡んだことであり、3,000人が亡くなったことで、なぜ、アフガニスタンの人達が苦しまなければいけないのだろうか?
9.11からの20年間で、対テロ戦争により亡くなった人の数は約90万人。その内、市民は約40万人。
米国の3,000人のために、なぜこれだけの命が奪われないといけないのだろうか?
それでも、米国の人の中には、9.11で米国3,000人の命が失われたから、必要なことだと言う者もいるのだろう。
そんな国のことを毎年、9月11日が近づくと日本では報道しているが、米国では広島、長崎の原爆投下のことを報道してくれているのだろうか?
米国の9.11の後に90万人も亡くなっていると思うと、9.11を悲しむ気持ちはなくなるはずだ。