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【今週のお題】一気読みした「沈黙の艦隊」

今週のお題「一気読みした漫画」

沈黙の艦隊

一気読みした漫画は?と問われて直ぐに思い出すのは、かわぐちかいじ先生の「沈黙の艦隊」です。

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1巻を購入して読んだところ、次が読みたくなり本屋に全巻、買いに走りました。

なぜ、1巻を買ったのかは忘れました。

おそらく、雑誌かテレビで、沈黙の艦隊が紹介されていて面白そうだと思ったのだと思います。

海上自衛隊の潜水艦「やまなみ」の沈没事故から始まります。

「やまなみ」には主人公の海江田四郎艦長をはじめ70人の乗員が乗り込んでいました。

しかし、これは日本と米国が共同で建造した最新鋭の原子力潜水艦「シーバット」に

搭乗させるための偽装工作でした。

核兵器の犠牲になった日本が、原子力潜水艦を建造するなんてことは許されることではありません。

このため、「シーバット」は米国の第七太平洋艦隊に所属させ、「やまなみ」の乗員を全員、死亡したことにして「シーバット」の搭乗させることにしました。

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しかし、主人公の海江田は「シーバット」の試験航海を利用して、そのまま逃亡します。

米国は、逃亡した「やまと」を艦隊からの脱走艦として撃沈しようとします。

しかし、海江田を国家元首とした独立戦闘国家「やまと」だと宣言します。

「やまと」というのは原子力潜水艦「シーバット」のことです。

海江田の論理では国際法により「やまと」の領海は12海里(1852m×12=約22Km)

領海を侵犯された国には攻撃権があるというのです(笑)

そして、食料や軍事物資の補給はどうするのか?という問いに対しては、補給してもらう代わりに防衛力を提供して友好同盟を締結するというのです。

「やまと」は最大潜航深度1000m、水中速度40ノット(約74Km/h)です。

今でも潜水艦の潜航深度は600m程度ですから、1000mまで潜られるとお手上げです。

そして実際に「やまと」の戦闘能力の高さを米国の原潜艦隊(6艦)との攻防で見せつけます。味方艦同士を衝突させたり、魚雷の特性を利用して自動追尾を無効化したりして沈没させることなく6艦全てを戦闘不能にしてしまったのです。

次はロシア(当時、ソビエト社会主義共和国連邦)の原潜がやってきました。

米軍の原潜が邪魔だったので、通信準備中の事故と見せかけるようにフローティングアンテナを米軍原潜のスクリューに巻き付けたのち、フローティングアンテナを切断します。

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邪魔者がいなくなり、ロシア原潜は次に「やまと」を襲います。

「やまと」はフローティングアンテナを警戒して深度を1000近くまで下げていましたが、ロシア原潜は「やまと」の真下に入り込むことに成功し、フローティングアンテナを「やまと」のスクリューに巻き付けました。

 

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しかし、「やまと」は浮上しようとはしないで、タンクに注水し艦の重さで潜ろうとすると、ロシアの原潜も潜航深度には自信があるので「やまと」に引っ張られるように一緒に沈んでいきます。

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結果は先にロシア原潜が先に根をあげ、フローティングアンテナを切断し浮上します。

「やまと」もロシア原潜を追うかのように浮上。

同時に、スクリューを逆回転させて巻き付いたフローティングアンテナを外すことに成功。

外れた瞬間、「やまと」は魚雷戦に備えてロシア原潜から離れるように前進。

一定の距離が確保できたので、ロシア原潜は、「やまと」に魚雷を発射。

やまとは、何と魚雷に向かって速度を上げ直進します。

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魚雷はやまとに命中しますが爆発しません。

魚雷は通常、発射する際等に誤爆しないように信管が無効になっています。そして爆発するまでの距離を設定します。

やまとは、この仕組みを利用して魚雷に設定したより短い距離で衝突するように猛スピードで直進したことで、信管が無効のままで不発弾にしてしまったのです。

そのまま、「やまと」は、これが20世紀最後の戦闘の姿だとロシア原潜に衝突します。

「やまと」の最大深度、水中速度の性能に驚いたロシア側は亡命でも友好条約の締結でも受け入れると打診してきました。

しかし、「やまと」が友好条約を結びたいのは「日本」だと言って断ります。

先進諸国間の戦争はもうない。

人間が作り出した最高の兵器(核兵器)が戦争を終わらせてしまった。

以後、文明は国家軍備による戦争を必要としない時代になろうとしている。

「やまと」の航海はそれを実証する旅だと。付け加えます。

やまとは、米国の原潜艦隊に続きロシアの最新原潜にも勝利し世界にやまとの攻撃力を知らしめたのです。

ロシア側の打診を拒否した「やまと」を撃沈するためロシア太平洋艦隊に向かわせます。

「やまと」は日本と同盟を結ぶために日本へ向かいます。

日本は「やまと」を擁護するため海上自衛隊を向かわせ、沖縄県沖に日米露が集結します。

沈黙の艦隊は、こんな感じで「やまと」の原子力潜水艦としての優れた性能、海江田の操艦術を駆使して世界を一つの国にしようというストーリーです。

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僕は冷静沈着に相手を分析し、更に何をするのかわからない海江田に対して不思議な期待感を持ってしまって、次はどうなるんだろうか?と気になってしまい、気づいた時には寝てました(笑)

 

核兵器を持たないと宣言する日本

核兵器を持たないと宣言している日本ですから、原子力潜水艦も当然、所有していません。

しかし、沈黙の艦隊で「やまと」は試験航行の前に核を「やまと」に搭載したかも?という可能性を利用して、米国に対して闘いを行っています。

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核兵器を持っているかも?という可能性が、抑止に繋がるのです。

しかし、日本は、核兵器を持たないと明言してしまっているので、核兵器による抑止力がありません。

北朝鮮も、本当に所有しているかどうかわからない核兵器を利用して米国との交渉に利用しています。

日本は、今の時代に最も有効な核兵器という最強のカードを持たないと明言して外交を行っているようなものです。

沈黙の艦隊は随分前の漫画ですが、日米の関係や核兵器というカードを日本は持たなくても良いのか?ということを考えさせられました。

米国は日本を守ると言ってはいますが、どこまで本気なのか?そしてそれが永久に保証されるのか?は疑問です。

海江田が「核兵器が戦争を終わらせた」と言ってますが、「核兵器」を持たない国では侵略される可能性があります。

そう考えると、日本も専守防衛という観点で考えても「核兵器」は準備しておく必要があるのではないかと思ったものです。

沈黙の艦隊」は、今でも時々、読みたくなる漫画です。