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もっと早く教えてくれよって思った内容を書いていきたいと思います。

日米首脳のハンバーガー昼食会談

バイデン大統領と最初に会談した日本

菅義偉首相は、ホワイトハウスでバイデン大統領を訪問した最初の外国首脳だとか。

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【ワシントン=藤原健作】16日午後(日本時間17日未明)の日米首脳会談の冒頭、両首脳に通訳だけを交えた1対1の会談で、昼食としてハンバーガーが用意された。会談後、菅首相が記者団に明らかにした。
 1対1の会談は約20分間行われ、家族や人生経験などプライベートの話題が中心となったという。ただ、首相は「(ハンバーガーに)全く手をつけないで終わってしまった。そのぐらい熱中していた」と記者団に語った。両政府は新型コロナウイルスの感染防止のために関連行事を限定しているが、両首脳だけの短時間の食事なら問題ないと判断した模様だ。

【出典】昼食のハンバーガー、菅首相「全く手をつけず終わった」…家族や人生経験など語り合う : 政治 : ニュース : 読売新聞オンライン

日本は相変わらず、親しくなったアピールで、会談後の共同記者会見で両首脳は互いにファーストネームで「ヨシ」「ジョー」と呼び合ったと語っています。

菅総理は何をしたかったのか?

しかし、新型コロナの感染者が今はインドが一番多いものの、2月までは断トツだった米国に、わざわざ出向いて何をしたかったのでしょうか?

日本にとって「米国大統領との最初の面会」というのは、米国が日本を最も重視しているという証になります。米国にとっては、それほど重要視していなくてもです。

日本政府はこのため、今回、バイデン大統領、ハリス副大統領との食事会にこだわっていたそうです。

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まぁ、遠路遥々、米国まで、やってきて夕食会もなく帰されたら、いくら最初の面会とはいっても日本は軽い扱いだと思われますからね。

最低でも大統領との夕食会だけは実現したかったのでしょう。

しかし、米国側にとってコロナ感染者は減ったとは言っても万が一、海外の首脳と会食を行なって感染者が出てしまうと国内外、特に中国の批判を浴びることになるので、不用意に会食はできません。(これは建前だと思います)

それでも、日本政府は大統領との夕食会だけは実現したいと粘り強く交渉しましたが結果はNoでした。

バイデン大統領は78歳、菅総理も72歳と高齢なので、感染のリスクがあるのに、わざわざ、このタイミングで会談を行う理由が米国側にあったということになります。

会談は何故、実現したのか?

では、何故、会談は実現したのでしょうか?

今回の会談は菅総理が米国に出向いているので、日本側から会談を持ち掛けているはずです。

米国にとって一番の脅威は中国です。

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その中国が台湾海峡で軍事訓練を繰り返しています。

2020年9月には、米国務次官の訪台をけん制するかのように実践演習を行っています。

そして2021年3月に入ってから、ここ数週間、中国は空母を使用した軍事訓練や台湾の防空識別圏への侵入を繰り返してます。

日本に対しても2021年4月3日に中国の空母が沖縄、宮古島間を通峡して太平洋に抜けています。

米国としてはこれは中国からの挑発だと受け取っているはずです。

台湾、日本でのことなので、米国が直接、関与することはできません。

このため、台湾海峡尖閣諸島を初めとした東シナ海問題は当事国である日本に主導で対処させたいというのが米国の本心だと思います。

今回の日米首脳会談が遅れたのは、この東シナ海問題についての事前協議が難航したためだと言われています。

米国対中国

結局、今回は「日本と最初に会ってあげるよ」という餌で、日本を米国に呼んで、中国に対しての共同声明を出すことに成功しました。

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内容は当然、対中国に向けての内容が中心でオリンピック、パラリンピック菅総理の努力をバイデン大統領は支持するとだけで、米国が参加するとまでは言ってません。拉致問題についても即時解決の米国のコミットメントを再確認しただけです。ワクチン供給についても日本にとっては有益な内容ではありませんでした。

その結果、共同声明の内容についてバイデン大統領と菅総理で対中国に関する内容のニュアンスが違っています。

バイデン大統領は以下の内容をあげていますが、

  • 国からの挑戦や、東シナ海南シナ海などの問題、北朝鮮の問題に対処し、自由で開かれたインド太平洋の将来を確実にすることに自分と菅首相はコミットしている

菅総理は以下の内容をあげています。

  • 台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに、両岸問題の平和的解決を促す。

日本も会談が餌だということは当然、周知していたはずです。日本としては、最初にバイデン大統領と会談という証が得られれば良かった。

しかし、中国との関係も悪くしたくなかったので中国の名前は直接、出したくない。

ということで、バイデン大統領と菅総理でニュアンスが違っていたのでしょう。

中国は当然、この共同声明は内政干渉だと強い反発を示しています。

1つ理解できなかったのがテタテの際に昼食として出されたハンバーガーでした。

テタテというのは通訳だけを介した1対1の会議のことです。

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ハンバーガーは米国にとっての国民食

日本の「寿司」と同じなのかもしれませんが、小さな国とは言え、一国の首相がそれでも遠路はるばるやってきたのに、ハンバーガだけをテーブルに出すというのは、どういう意図があったのでしょうか?

米国にすれば、バイデン大統領との最初の会談は外交上の切り札だったはずです。

そんなカードを日本に使ったのでは、勿体ない。考えたのが夕食での会食はしない。

そして、昼に行うテタテでハンバーガーを出して日本のことは重要視していないとアピールすることです。バイデン大統領も菅総理も高齢者であり、ハンバーガーが好物だとは聞いたことがありません。

そんな2人にテタテでハンバーガーを出してもか会話が盛り上がるはずはありません。

しかも、その時の写真をTwitterでバイデン大統領が公開することで、世界に対して日本への扱いを知らしめたのです。

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日本には、対中国への共同声明だけを出すためだけに来てもらっただけ。

次に会談する国が米国にとっての本命なのだと。

おそらく、次に会談する国の首脳とは夜の会食は当然、行うはずですし、ハンバーガーを出すということもしないはずです。

会談の内容も日本にとってメリットがあるような内容もありません。

日本は、バイデン大統領との最初の会談という餌に釣られ、世界に対して無様な姿を世界に晒しただけかもしれません。

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【出典】https://twitter.com/POTUS/status/1383228979415437312/photo/2