給食のトマトが苦手
子供の頃に給食で出される、丸ごとトマトが苦手でした。
青臭い味が耐えられませんでした。
なぜ、美味しくない青臭いトマトを、しかも丸ごと1個生で食べないといけないんだろう?と思っていると、給食の時間に先生が巡回してきて僕がトマトを残しているのでトマトが嫌いなの?と聞いてきました。
- このトマトは生で食べるものじゃないからです。
と答えました。
先生は、「みんな食べているんだから」、「あなただけ食べないのは、おかしい」、「好き嫌いは良くない」、「健康に良いから」、「早く食べなさい」と色々と言われました。
その後も僕は、このトマトは生で食べるものじゃないと言い続けましたが、先生に受け入れられるはずもなく、居残りにされて、トマトを食べるまで返さないと言われてしまったんです。
今なら虐待だと言われても不思議じゃないような内容だと思っています(笑)
まぁ6歳の子供が偉そうに、先生も含め、みんなが生で食べているものを、生で食べるものじゃないと完全否定されたら、先生が感情的になっても不思議ではありません。
しかし、当時は何でカットもされていないトマトを生で丸ごと食べる理由がわからず、真剣に悩んだものです。
悩んでいるところに、スーパーマンが現れました!
こっそりと教室に入ってきてたのは、僕の友人K君です。
K君:「トマト食べないの?」
自分:「うん」
K君:「食べないと帰れないよ?」
自分:「うん」
K君:「食べてあげようか?」
自分:「ありがとう、でも自分で食べないといけないから」
K君は、僕の返事を待たずに、トマトを手に取ると、あっという間に食べてしまいました。
そして、トマトを食べるとスーパーマンのように教室から出ていきました。
僕は、スーパーマンに助けられたのです(笑)
でも、自分で食べていないので、先生に何て言えばいいだろうと、また悩むことになりました。(笑)
色々と考えた結果、先生に「頑張りました」と伝えました。
先生は、「食べたら美味しいだろ?」と言ってましたが、僕は食べていないので「はい、頑張りました」とだけ答えました。
ずっと、居残りで「頑張って」いたので、嘘ではありません(笑)
先生は満足そうに帰してくれました。
スーパーマンこと、K君には、今でも感謝しています。
トマトは野菜?
今はトマトってフルーツだと思っている人が多いのかもしれませんが、生だと青臭くて美味しくない野菜でした。
そんなトマトはナス科です。
じゃがいも、ピーマンもナス科なので仲間だということになります。
しかし野菜の中でも更に、葉茎菜類、根菜類、果菜類という分類に分かれます。
果菜類には、
- トマト、スイカ、かぼちゃ、トウモロコシ
トマトはスイカと同じなんですから、果物に近い野菜だと言えますよね。
葉茎菜類には、
- キャベツ、たまねぎ、はくさい
根菜類には、
- にんじん、ごぼう、大根
といったものがあります。
トマトは嫌いでもトマトケチャップは好き
トマトは嫌いでも、トマトケチャップを使ったオムライスは子供に人気です。
トマトは本来、熱を加えたりして加工することで美味しくなる食材だと僕は思っています。
生で食べない方が良い場合もある
トマトには、抗酸化作用のあるリコピンが多く含まれています。トマトを少量の油で調理すると生のまま食べるよりもリコピンの量が増え、吸収率が増します。
何でも生で食べれば良いというものではないんです。
しかし、もちろん、生のまま食べたほうが良い場合もあります。
玉ねぎは、調理していしまうと、アリシンというビタミンB1の吸収を助け、新陳代謝をよくする効果がある成分が逃げてしまうのでスライスしたりして生で食べた方が良い場合もあります。
逆に調理するとフラボノイドという抗酸化作用、デトックス効果がある成分が増加します。同じ玉ねぎでも生の場合と料理した場合で成分が減ったり増えたりします。
好きな野菜ランキング
最近の子供が好きな野菜ランキングでは、
- トマト(果菜類)
- じゃがいも(根菜類)
- とうもろこし(果菜類)
- さつまいも(根菜類)
- スイカ(果菜類)
- メロン(果菜類)
- 枝豆(果菜類)
- かぼちゃ(果菜類)
- きゅうり(果菜類)
- ブロッコリー(葉茎菜類)
にんじん(根菜類)
トマトは1位なんですね。しかも何年も連続で1位という結果もあります。
そして、ランキングを見ると「果菜類」が好きだという子供が多いようです。
ちなみに大人でも4位と人気の野菜です。
しかし、子供が嫌いな野菜ランキングでも、トマトは10位なので嫌いな子供も多いってことですね。
大人でも、嫌いな野菜では7位なので、トマトは好き嫌いが多いって事になります。
【出典】好きな野菜&嫌いな野菜ランキング2020/大人と子どもの調査結果は? | よろず堂通信
日本はトマトをずっと生で食べているので、甘くて程よい酸味のある瑞々しい果物のように品種改良を加えていったのだと思います。
その結果、大人も子供も7割が好きだと答えるフルーツのような人気野菜になったのです。
今の日本のトマトは生で食べても美味しい素晴らしいものが多くなっていると思います。
野菜の栄養価が落ちている
今と昔を比べると野菜の栄養価が落ちているということです。
今、野菜に異変が起きています。それは野菜を食べる最大の理由ともいえる野菜の栄養価が、昔よりも、ずいぶん減ってしまっているという問題です。
1960年頃の野菜の栄養価と、2010年頃の栄養価を比べてみると、現在の野菜は昔の野菜に比べたらビタミンやミネラルなどの栄養価が半分くらいになってしまっています。
野菜や果物は「旬」のものが一番良いと言われてきました。
旬に収穫されたものは、美味しいだけではなく栄養価も最も高くなります。
しかし、現在は、ハウス栽培などで1年中収穫できるようになっています。
あと、海外からの輸入品が増えたことで収穫してから手元に届くまで時間を要してしまうので時間と共に栄養価が落ちてしまっているということもあります。
品種改良で、美味しいけど栄養価が落ちた、病気には強いが栄養価が落ちたということもあると思います。
人が食べるのは生きていくためなので、栄養価は重要です。でも、食べることができなければ意味がありません。
僕は生だと美味しくないトマトを学校の先生に無理やり食べさせられことになりましたが、それでトマトが嫌いになって食べなくなってしまうのでは意味がありません。僕は先生が力を使って無理やり食べさせるというのは今でも間違っていると思います。
みんなが食べてるから僕も食べないといけない?この理屈も理解できません。
そもそも、トマトをスライスもしないで丸ごと出して食べろというのが、おかしいんです。じゃあ、ピーマンを生のまま丸ごと出して食べられる人は、どれだけいるでしょうか?
ピーマンも調理することで美味しくなる野菜だと思います。
同じ野菜でもピーマンは生で出さないで、トマトは生で出す理由はあるのでしょうか?
以前に書いた、ゲームセンターからの卒業での「補導員」、トマトを食べないと居残りにした「先生」この二人のことを思い出すと今でも腹立たしくなります。
どちらも、暴力をふるったわけではありませんが、僕の心には、何かが「グサリ」と刺さってしまったのです。
そして、今でもトマトを見ると居残りのことを思い出しますし、ゲームセンターの映像を見るだけで「補導員」のことを思い出します。
それは僕にとっての「トラウマ」のような出来事になっています。
補導員にしても、先生にしても間違ったことをしていないと確信しているのが危険なんです。子供を注意した時に自分自身が納得できていない点が一つでもあれば、そこを子供は聞いてくるものです。それで、適切な回答ができないなら間違っている可能性があるんです。
世の中の常識、慣習、みんながやってるから正しいなんていうのは僕には納得できる理由ではありません。
自分が納得できていて、ちゃんと子供にも説明できる状態になっていて初めて注意することができると思います。