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日本はなぜ、環境後進国だと言われているのか?

日本は環境後進国

そんなことを言われているから、菅総理も、2020年10月26日に「わが国は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする」なんてことを言いだしました。

菅総理大臣は、G20サミットの首脳会議の一環として開かれた会合で「温暖化への対応は、大きな経済成長につながるという発想の転換が必要だ」と指摘し、2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにする脱炭素社会の実現を目指す考えを強調しました。

【出典】菅首相 G20サミット環境問題会合で脱炭素社会実現の考え強調 | G20 | NHKニュース

では、日本は現在、世界的にはどんなポジションにいるのでしょうか?

世界各国の二酸化炭素排出量は、2019年のデータで比較すると、以下のような結果です。

  1. 中国 9,825.80(百万トン)
  2. アメリカ 4,964.69(百万トン)
  3. インド 2,480.35(百万トン)
  4. ロシア 1,532.56(百万トン)
  5. 日本 1,123.12(百万トン)

【出典】世界の二酸化炭素(CO2)排出量 国別ランキング・推移(BP) – Global Note

小さな島国である、日本が、広大な面積を持つ国と肩を並べて5位だというのです。

 大気中の二酸化炭素濃度の増加の内、4分の3以上は、石炭・石油など化石燃料の燃焼によるものです

そして、日本の電力源ですが80.9%が石油・石炭などの化石燃料です。

水力と再生エネルギーを併せても16%に過ぎず海外の主要国と比べて低い数字です。

日本が環境後進国だと言われているのは化石燃料の使用量が高いからです。

 そして、もう一つはプラスチックごみです。

ここでも、日本は世界で5番目に多い国になっています。

  1. 中国
  2. アメリ
  3. ドイツ
  4. ブラジル
  5. 日本

世界のプラスチックごみ排出量ランキング | グラフストック

しかし、日本はプラスチックごみの84%を再利用しています。(2018年のデータ)

だったら、問題ないのでは?と考えてしまうのですが、これが、そうではありませんでした。

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再利用というのは、どのように利用しているのか?というと、固形燃料にしたり、燃やして発電するという方法が多く占めているのです。

石炭や石油を使わないというだけで、燃やして電力にするという点では同じですから、日本のリサイクル率が高いというのは、CO2排出の削減という意味では何の意味もないことになります。

ペットボトルについては、繊維・シート等の原料となるフレークやペレットにしているということなので、リサイクルしていると言えますが、ペットボトルに戻るのは10%未満です。

レジ袋を有料化にすることで、レジ袋を削減する作戦は、確かにレジでレジ袋を買う人は減っているようですが、その裏では、小売店で束になったレジ袋を購入する人が増えているそうです。

レジ袋はゴミ袋として利用する人が多かったので、レジ袋だけを捨てるということは僕もほぼ、ありませんでした。

レジ袋よりも、うんざりするのは、プラスチックトレイのゴミが増えてることです。

テイクアウトで持ち帰る時には、プラスチックトレイに入っている場合が大半です。

捨てる場合でも洗わないといけません。

日本が環境後進国から脱却するには?

菅総理は、2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにする脱炭素社会の実現を目指すと言ってますが、具体的な施策は既にあるのでしょうか?

欧州連合(EU)をはじめ世界122の国と地域(経済産業省)が「50年実質ゼロ」を目標に掲げています。

菅総理としては日本も宣言だけはしないといけないと考えて宣言をしてしまったのでしょう。2050年ですから、30年後です。その頃は別の方が総理になっているはずです。

日本とすればやはり電力源を石油・石炭から別のエネルギーに変えることになります。

しかし、日本の電力源の比率は以下の通りです。

【出典】【エネルギー】日本の発電力の供給量割合[2019年版](火力・水力・原子力・風力・地熱・太陽光等) | Sustainable Japan

LNG、石油、石炭といった「燃焼系」のエネルギーの比率が8割を超えています。

そして、「燃焼系」から脱却するために移行していくべき新エネの比率は10%にも満たない状態です。

新エネ発電の比率が低い日本

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なぜ、新エネが普及しないのでしょうか?

再エネには、ほかの電源よりも発電コストが高いという問題があります。

例えば太陽光発電では・・・

・資材の大量調達ができない(小規模なものが多い)

地震や台風といった避けられない地理的な要因でコストアップ

・日本は労働力が高い

・日照時間が短い

・発電量が天候に左右されてしまい、発電量の予想が難しい

これらの問題を解決できたのが、アラブ首長国連邦UAE)です。

UAEでは、太陽光発電の入札案件で、入札価格は2.42セント/kWh、日本円で1kWhあたり3円と凄く安いです。

【出典】資源エネルギー庁がお答えします!~再エネについてよくある3つの質問|スペシャルコンテンツ|資源エネルギー庁

日本に適した発電方式は?

日本では、地理的な事情で太陽光・風力といったエネルギーを安定した電力を供給する用途では使えないのですから、日本の地理にあった新エネを進めるべきだと思うんです。原子力発電も地震が多い日本では安全面で問題が生じるので脱原発は仕方ないことだと思います。

日本は海に囲まれた国なので、海を利用するというのが真っ先に思い付くはずです。

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海には水圧という凄いエネルギがー存在しているんですよね。

水力発電は水を高い位置から低い位置に流した時の位置エネルギーを利用して発電を行うので、これを海の水圧に変えて行えるような気がするんですよね。

こういった研究こそ、真剣に取り組むべきだと思うんですよね。

もう一つは水素発電です。

水素は燃焼させても排出されるのは水(H2O)だけです。

しかし、水素発電もコストが高いということが課題になっています。

新エネを電力会社や民間企業に任せていますが、国がプロジェクトとして立ち上げて進めるべきことなのではないでしょうか?