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もっと早く教えてくれよって思った内容を書いていきたいと思います。

日本のガラケーはなぜ世界標準になれなかったか?

日本の携帯電話

日本で携帯電話と言えば、二つ折り携帯です。

画面部分と操作ボタン部分の境目で折りたためるるようになっていたものです。

今では、「ガラケー」と呼ばれています。

日本仕様で独特の進化を遂げたということで、ガラパゴス諸島の生物が外部から隔離されて育ち独自の進化を遂げたのと同じだということで、ガラパゴス・ケータイ、略して「ガラケー」呼ばれるようになりました。

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ガラケー終了?

日本で、一世を風靡した折りたたみ携帯電話の3G通信サービスを終了するという案内が携帯電話のキャリア3社から発表されています。

www.itmedia.co.jp 

最近のガラケーは見た目は、ガラケーなのですが中身はAndroid OSだということで、Androidのアプリが実行できたりします。

LINEは標準で使えるようになっていました。

日本の携帯電話は、iPhoneが発売されるまでは世界一便利な携帯電話だと思っていました。

高機能・高価格な日本のガラケー

防水で、ワンセグテレビが見れる、カメラ撮影もできて、ガラケー専用ではありますがインターネット回線に接続できる、GPSが付いているのでカーナビのように道案内をしてくれる。おサイフ携帯機能で電子マネーが利用できるので、Suicaで電車に乗れたり、コンビニで買い物したりすることができ、ガラケーで閲覧できる電子ブックまでありました。よくもあんな小さなものに、これだけのものを詰め込んだものだと驚いていました。

このため、僕はiPhoneが発売されても、乗り換えることができませんでした。iPhoneは防水未対応、電子マネーに対応しておらず、ワンセグも見れなかったからです。

2011年になって、Androidスマホで、ワンセグ・防水・おサイフケータイに対応したスマホが発売されたので僕は翌年の2012年の夏ごろにスマホデビューしました。

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iPhoneが発売された2007年にはガラケーは既に技術的には完成されていてこれ以上の画期的な進化は期待ができませんでした。おまけに、1機種あたりの開発コストは100億円を超えるといわれ、開発期間も1年~1.5年もかかります。

世界では日本のガラケーは不人気

日本では主流だった二つ折り携帯は海外では人気がありませんでした。

更に、当時携帯電話の需要が伸びてきた中国やインドでは安価な携帯電話、つまり電話とメールができるだけのものが人気でしたが、日本の携帯メーカーは、そういった機種を開発しておらず、日本という小さなマーケット限定の高機能高価格機種だけしかなかったので世界のニーズを満たすことができませんでした。

そこへ、更に2007年には、iPhone、翌年はAndroidスマホが販売されます。

Androidの方が先に開発をしていたのですが、iPhoneに先を越されてしまったことでAndroidが真似をしてきたと思っていました。

ガラケースマホのOSの違い

日本の携帯電話のOSは携帯専用の特殊なものでした。1年以上かけて開発しているので、安心・安全に考慮されたものになっています。これに対して、iPhoneやAndoroidはパソコンに電話の機能を付加したという仕様で作られているので、OSはパソコンがベースになっています。このため既存のOSをスマホ用に修正するだけなので日本のガラケーより開発期間は短くて済みます。そして操作は基本、タッチだけでキー入力がガラケーと比較すると格段に減ります。

しかし、僕がAndoroidスマホを始めて使用した感想は電池が1日持たず、知らない間に電源が入らなくなっていました。ガラケーの頃は、そんなことがなかったので、充電器を持ち歩くことはありません。どうしても電話をしないといけなかったので一旦、自宅に帰り、充電器を取ってきたことは今も忘れません。

iPhoneの方がセキュリティ的にも安心できて、操作性も良かったので本当はiPhoneにしたかったのですが、iPhoneがおサイフ携帯に対応したのはつい最近です。長年、AndoroidスマホiPod Tuochの二刀流で過ごしてきたので、今となっては、iPhoneに変える理由もなくなりました。

ガラケースマホに負けたのか?

日本は、携帯電話の技術的には、AppleGoogleよりも先を行ってたにも関わらず、

狭い市場に合わせた仕様で進化させてしまい先を越されてしまいました。

日本のガラケーは、本当に素晴らしい出来栄えだったので世界標準になれなかったのは残念です。

日本は市場を日本だけに絞ったことで、世界のニーズを考えずに日本人にだけあった携帯電話にしてきました。その結果、高機能、高価格のものになってしまい、世界の多くの国が望むものとはかけ離れたものになりました。

特にインターフェースの部分がパソコンベースではなく、日本独自の仕様になったのは致命的だったと思います。

iPhoneを作る際に、スティージョブズは日本の携帯電話の高性能には驚いていたようです。半面、日本の携帯電話の弱点についても気が付いていたので、日本の携帯電話とパソコンを合わせてiPhoneを作ったことが大成功に繋がったのでしょう。

価格は日本のガラケーより高いものになったかもしれませんが、それでも欲しいと思わせる完成度から爆発的なヒットとなったのです。

携帯電話に関しては日本の完敗でした。

しかし、今になって世界でガラケーの良さに注目する人が増えてきたようです。

  • 2017年のフィーチャーフォン出荷台数は前年比5%増の4億5000万台で、2018年第3四半期には携帯電話の全世界出荷台数の23%をフィーチャーフォンが占めたという。
  • 9月5日、独ベルリンで開催された欧州最大の家電見本市IFA 2019で、ノキアブランドを運営するHMD Globalはフィーチャーフォンの新機種「Nokia 2720 Flip」を発表した。中国市場では年内に700元(約1万円)で販売される予定で、4Gに対応するほか、DSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)、連続待ち受け時間は670時間、フェイスブックやグーグルマップをプリインストールしているという。つまり、一部スマートフォンの機能を有したフィーチャーフォンガラホ)だ。この発表に対して、ノキアファンに限らず、一般ユーザーからもこうした「ガラホがほしい」との反応が多くみられた。

【出典】ガラケー需要が世界で静かに再燃、その理由は意外と深い | 36Kr Japan | 最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア

正確にはガラケーではなくてガラホですね。

基本機能だけに絞り電池の持ちをよくしたガラホ(見た目はガラケー、中身はスマホ)で十分だという人が増えてきたということでしょう。

しかし、日本はガラケーを終わらせようとしています。

日本はまた、日本国内にしか目を向けずに顧客を取られてしまうことになりそうです。