2020年2月27日の夕方に、安倍総理から以下のような発表がありました。
- 感染の流行を早期に収束させるためには、患者クラスターが次のクラスターを生み出すことを防止することが極めて重要であり、徹底した対策を講じるべきと考えております。
- ここ1，2週間が極めて重要な時期であります。このため政府といたしましては何よりも、子供たちの健康・安全を第一に考え、多くの子供達や教員が日常的に長時間集まることによる感染リスクにあらかじめ備える観点から、全国すべての小学校、中学校、高等学校、特別支援学校について来週、3月2日から春休みまで、臨時休業を行うよう要請します。なお入試や卒業式などを終えていない学校もあろうかと思いますのでこれらを実施する場合には感染防止のための措置を講じたり、必要最小限の人数に限って開催したりするなど万全の対応をとっていただくようお願いします。
- 行政機関や民間企業におかれては、引き続き休みがとりやすくなる環境を整えていただくとともに子供を持つ保護者の方々への配慮をお願いします。こうした措置にともなって生ずる様々な課題に対しては政府として責任をもって対応してまいります。
安倍総理は、混乱しているのか、臨時休校というべきところを、臨時休業と言っています。春休みまでというと都道府県により異なるかと思いますが、3月17日～3月27日から4月5日までが春休みのようなので4月5日まで休校ということになります。
教員の方も発表があるまで知らされていなかったようで、この対応については賛否両論があるかと思います。
もっと早くから実施するべきだったという方もいるようですし、春休みを含めて、1ヵ月以上も休むことになるので、子供を預けないといけなくなる家庭だと預ける先を見つけないといけませんが、突然、言われても困ります。仕事を休めば収入にも影響し家計を圧迫することにもなります。
このような問題に対して政府はどう責任を持つというのでしょうか？
政府が子供を預かってくれる場所を作ってくれるということでしょうか？
実施の3日前に言われて、どう対処しろというのでしょうか？
夫婦であれば、まだ交互に休んで子供の面倒を見ることもできるかもしれませんが、シングルの場合はどうしろというのでしょうか？
疑問ばかりです。
そんな中、金沢市は勇気を持った決断をしました。３月２日からの休校はしないという決断です。
金沢市市長が決断した理由は以下の通りです。
「経済活動に対しても影響が大きすぎる。総理の危機感は受け止めるが全校休校は政治家として市民に説明できない」
木曜日の夕方に要請し翌週月曜日から休校には無理があるのは明白です。先生は１ヶ月間自習できるだけの資料を準備しないといけません。保護者は子供を日中、どうするのかを考え準備しないといけません。
政府は責任を持つと言うだけで、具体的にどうするかの説明もありませんでした。
金沢市も休校を完全否定してるわけではなく、３月２日からの休校を拒否しただけです。この信念を持った決断を僕は支持します。
石川県も県職員から感染者を出してしまったこともありイベント中止、卒業式縮小と政府の方針通り頑張っていることは伝わってきます。
しかし、金沢市の決断とは、どこか違うんですね。政府の要請に従わず休校にしないことで感染のリスクは高まるかもしれませんが無理をすれば必ず、どこかに弊害が生じます。休校にしたからといって感染しないという保証はありませんからね。
PCR検査が受けられない問題も・・・
そして日本では新型コロナウイルスに感染しているかどうかの検査である、PCR検査が受けられないということで騒がれています。
韓国ではドライブスルーで検査ができるようになっている状況で日本は、何故、検査が受けられないのでしょうか？
PCR検査というのは以下の手順で行われるという事です。
- 粘膜・たんなど検体を採取
- ウイルス特有の遺伝子情報を探す
- 「陽性」「陰性」を判断
日本でのPCR検査は1日約900件に対し、韓国は約6000件です。
なぜ、日本はこんなに少ないのでしょうか？
- 医学的には、ほぼ必要なし
これが、答えのようです。
まだ、新型コロナウイルスに関しては特効薬がないということで、検査をして病名が特定されても対処療法しか治療方法がないため、医学的には病名をする必要がないというのです。そして検査も完全ではないので、陰性と判断されれば大丈夫とは言い切れない場合もあるので症状のない人まで検査を行って陰性だから大丈夫だと判断されてしまうのは混乱を招く危険性もあるということです。
しかし、インターネット上では明らかにコロナウイルスの症状が出ているのに、PCR検査をしてくれないという書き込みが目立ちます。病院によっては新型コロナウイルスの感染症状が出ている場合には、ここでは診療できないからとたらい回しにされていて、それが感染者を増やす原因にもなっています。
治療には関係ないから検査をしないというのは、口実であり、実際には、検査をしなければ集計的には感染者数が増えないので、政府の隠ぺい工作ではないか？と疑ってしまいます。
少なくとも症状が出ている人についてはPCR検査を行い感染者を特定し、隔離していくということは重要なことです。
イベントなどの開催は自粛して欲しいと発表があったばかりなのに、秋葉首相補佐官が宮城県で政治資金パーティを開催したことが報道されています。
実施した理由を秋葉氏は以下のように答えています。
- パーティの延期も検討したが、宮城県をはじめ東北地方では感染者が出ていない状況を踏まえ、感染のリスクは低いと判断した。
- 自粛の判断はそれぞれに任せるものだ。
政府は本当に新型コロナウイルスに対しての危機感を持っているのだろうか？と疑問を感じます。
初期段階での対応の悪さから、中国人が日本でマスクを大量購入したことで、国民にも焦りが生じ、マスク不足に陥りました。その後、政府からは何のアナウンスもなく情報不足による不安も生じました。感染者が増えていく、マスクはない。不安は強まるばかりです。日本政府は新型コロナウイルスをインフルエンザと同じようなものだと考えていたのでしょう。そのため、安倍総理がやたらと使っている、国民の安全第一、子供の健康・安全第一という言葉は頭にはなかったはずです。中国との会談、オリンピック、経済への影響と国民のことではないことばかりが頭にあったのでしょう。
その結果、中国人の入国拒否という判断が行えず、ここまで感染が拡がってしまったのです。
初期段階で適切に対処していれば、こんなことにはならなかったのです。
不安を解消するために情報を公開、感染症状が出ている人には速やかにPCR検査が受けられる仕組み作りと早急に行わないといけないことが沢山あるはずです。
国会で、桜の会などの本題から外れた内容を議論している場合ではないのです。
「日本政府、しっかりしてくれよ！」って感じです。
