最近は、ガソリンスタンドというと、セルフ式の方が多くなってきたように思います。
セルフ式が認められたのは、1998年に消防法が改正された時からです。
そんなセルフスタンドに関する記事で不思議な内容を見つけたので紹介します。
総務省消防庁は、セルフ式のガソリンスタンド(GS)で、従業員がタブレット端末を使って客の車に給油許可を出せるよう規制を緩和するといった記事です。
これが、どういうことかわかりましたか?
セルフ式ガソリンスタンドで従業員がタブレット端末で客の車に給油許可を出せるように緩和する?
最初、意味がわかりませんでしたが、上記の記事を読んでいくと、ようやく理解できました。上記の記事の中に以下の内容が記載されています。
現在セルフ式のGSでは、従業員が店舗内で客の車を監視し、安全が確認された場合に、備え付けの装置から給油許可を出している。店舗内に常駐する必要があるため、従業員はそれ以外の業務を行うことができない。
セルフスタンドって、操作パネルで支払い方法や油種や給油量を指定すれば給油できるというものではなく、スタンド内に関ししている方がいて、安全が確保できれば、専用の装置から給油許可を出して給油ができるようになっていたんですね。
つまりセルフスタンドだからと24時間無人で営業できるわけではなく必ず、店舗内に安全を確認する人を配置する必要があるということです。
確かにセルフスタンドの中には、小さな小屋のような施設があって、そこには人がいるのは知ってました。
単に、使い方がわからなかったりした時に教えてくれる人だと思っていましたが、安全確認を行い給油の許可を行なうための人だったんですね。
総務省消防庁に、以下のような注意事項が公開されています。
セルフスタンドを利用する場合には読んでおいた方が良さそうな、読みやすい内容なので是非、一読されることをお勧めします。
セルフスタンドでの給油に関する注意事項
上記によると、給油に使われるガソリンは、気温が-40℃でも気化して爆発性の蒸気と
なる物質です。また、ガソリンの蒸気は、空気より重いため、穴やくぼみなどに溜まりやすく、離れたところにある思わぬ火源(ライター等の裸火に限らず、静電気、衝撃の火花等)によって引火する可能性があります。
-40℃でも爆発性の蒸気になる?そんな危険なものだとは思っていませんでした。
そんな危険なガソリンをセルフで給油できるようにしたものだと思います。
実はセルフで給油できるようにするためには以下の条件が定められているんですね。
- 給油量と給油時間
給油量はガソリン・ハイオクが100L、軽油が200Lまで。速度は、毎分30〜35L(軽油の高速型は毎分35〜70L)で、時間は4分までと決められています。(ただし大型トラックなどが利用するスタンドの場合は、軽油のみ4分以上になっている給油機があります) - 給油ノズルのオートストップ機構
- 静電気対策
セルフスタンドの給油設備は上記のような安全装置が備えられているのでガソリンに関する知識のない人でも安全に給油できるということなんですね。
そして給油ノズル等に色をつける場合には、以下のように決まっています。
- 赤:レギュラー
- 黄:ハイオク
- 緑:軽油
詳細は以下に記載されています。
- 危険物の規制に関する規則 第二十八条の二の四~二の九
【参照元】
以下は、豆知識です。
車の給油口が左側だったり、右側だったりするのはなぜでしょうか?日本と海外の車であれば異なるのはわかりますが、同じ日本の車なのにバラバラというのは日本らしくないですよね。
これも、ガソリンの危険性からという説があります。
車の後部下にはマフラー(排気ガスの温度と圧力を下げて排気音を抑制)がありますよね。これが車によって右側にあったり、左側にあったりします。
そしてマフラーは高温になります。
給油の際に万が一、ガソリンが飛び散って高温のマフラーにかかると危険なので給油口はマフラーとは反対の位置に設置していると言われています。
自分の車であれば給油口の位置を覚えているのでガソリンスタンに行った時でも困りませんが、初めて乗る車だと給油口がどっちだったかと覚えていませんよね。そんな時に車から降りなくても給油口の位置がどちらなのかを知る方法があります。
車には、給油残量がわかるように給油ランプが必ずありますが、給油ポンプの絵も一緒に表示されているはずです。これは給油ランプだと知らせる意味もありますが、もう一つ給油口の位置を示してくれています。
給油ポンプの表示の左右どちらかに三角のマークが表示されています。左側の場合は「◀」、右側の場合は「▶」です。(上図は右側です)
この三角の位置が給油口の位置になります。
右側に表示されていれば給油口は右側、左側であれば左側ということになります。
最後は余計な話になりましたが、長く使っていることでも知らないことがあるということですね。