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もっと早く教えてくれよって思った内容を書いていきたいと思います。

防衛白書 令和版

北朝鮮が連日、日本の防衛白書を批判しているそうです。 
これまで読んだことがなかったのですが、どんなことが書かれているのか読んでみようと思ったのですが、これが何と、600頁近いボリュームです。

17頁から22ページに渡り防衛白書の要約をが書かれたダイジェストがあるので、全部は読めないという方は、特集ページとダイジェストだけを読むのもありかと思います。

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あと、平成30年度版になりますが、漫画版の防衛白書も公開されています。

www.mod.go.jp

それさえ、面倒だという方は、概要説明動画もありますが、流石にこれだけだと内容はほとんどわからないでしょうから、本ブログで超ダイジェスト版として紹介します。

 【参照元

 
目次が終わると、いきなり特集です。
なんだか、雑誌のような構成になっています・・・

特集ページ

  1.  新たな防衛計画の大綱
  2.  防衛この1年
  3.  平成の防衛省自衛隊 ~30年の歩み~

特集1

政府の最も重大な責務は、わが国の平和と安全を維持し、その存立を全うするとともに、国民の生命・身体・財産、そして、領土・領海・領空を守り抜くことです。これは、独立国家として第一義的に果たすべき責任であり、わが国が自らの主体的・自主的な努力によってかかる責任を果たしていくことが、安全保障の根幹です。わが国の防衛力は、これを最終的に担保するものであり、平和国家であるわが国の揺るぎない意思と能力を明確に示すものです。そして、わが国の平和と安全が維持されることは、わが国の繁栄の不可欠の前提です。

【引用元】

特集2

中国は、軍事力の質・量を引き続き強化しています。わが国固有の領土である尖閣諸島を含む東シナ海南シナ海において現状変更の試みを継続しつつ、太平洋や日本海などにおける活動も活発化させています。

【引用元】

特集2では書かれていませんが、警戒しないといけないのは、中国だけではありません。北方領土を火事場泥棒で持っていたロシア、同じく竹島を持っていこうとした韓国、ミサイルばかり撃ちまくる北朝鮮と日本の隣国は全て危険な国なのです。


最後の特集3は、平成の自衛隊防衛省について書かれています。

平成元年、ベルリンの壁が崩壊し、40年以上続いた
冷戦は終結しました。それまでの米ソ両国を中心と
した東西間の軍事的対峙の構造は消滅し、国際情勢
が大きく変化する中で、自衛隊は、阪神・淡路大震
災など大規模な災害への対応、カンボジアでのPKO
活動など国際平和協力活動にも取り組みました。
自衛隊に対する内外からの評価が高まり、防衛力の
役割が広がりました。

【引用元】

平成7年地下鉄サリン事件阪神淡路大震災、平成11年の能登半島沖不審船事案は北朝鮮工作船でした。そしてその北朝鮮は平成18年に核実験を決行します。平成23年には東日本大震災が発生。平成24年以降、震災に便乗するかのように中国公船が尖閣諸島周辺の領海へ断続的に侵入する活動が活発になり現在も続いています。

北方領土では、平成28年にロシアが択捉島及び国後島への地対艦ミサイルの配備を公表し、平成30年には択捉島への戦闘機の配備が伝えられるなど軍備を強化しています。
韓国との関係が悪化している関係で、韓国の竹島に関する実効支配に関する内容などはあまり記載されていませんね。

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そして本編は、Ⅰ~Ⅳ部に分かれています。

第Ⅰ部は我が国を取り巻く安全保障です。

日本の現在の安全保障環境は以下のようになっています。

  1. 既存の秩序をめぐる不確実性が増大し、政治・経済・軍事にわたる国家間の競争が顕在化している。グレーゾーンの事態が長期化、軍事と非軍事の境界を意図的に曖昧にする「ハイブリッド戦」の手法も。
  2. テクノロジーの進化が安全保障の在り方を根本的に変えようとしている。宇宙・サイバー・電磁波領域の重要性、戦闘様相を一変させるゲーム・チェンジャー技術。
  3. 一国のみでの対応が困難な安全保障上の課題が顕在化している。海上交通の安全確保、宇宙及びサイバーなどの新たな領域の安定的利用の確保、大量破壊兵器の拡散への対応、地域紛争・国際テロへの対応。

【引用元】

この中で、聞きなれないのが「ハイブリッド戦」と「ゲーム・チェンジャー技術」でしょうか?まず、ハイブリッド戦とは以下のような内容です。

ハイブリッド戦争(hybrid war/warfare)」とは、軍事力と、情報操作や政治工作、経済的圧力など非軍事的手段を組み合わせておこなわれる戦争のことです。2014年にロシアがウクライナに軍事介入してクリミア半島を併合した際に、この手法が用いられました。

参照元

ゲームチェンジャー技術とは以下のような内容です。

もともとは野球などのスポーツにおいて、試合の流れを一気に変えてしまう選手のことをいいました。 しかしビジネスの分野では、これが転じて市場の状況やルールを急激に変えてしまう製品や企業のことを指します

防衛の観点だと、個々の装備品の性能を飛躍的に向上させるのみならず、既存の装備体系による対処を無効化することなどにより、将来の軍事バランスをも一変する可能性を秘めているものです。日本では、高出力レーザや EMP 弾、各種無人機、高速滑空弾といったさまざまなゲームチェンジャー技術の獲得のための研究事業を鋭意進めています。

【引用元】

 

第Ⅱ部は、わが国の安全保障・防衛政策です。
以下のような内容が書かれています。

国家安全保障戦略

  • 外交政策及び防衛政策を中心とした国家安全保障の基本方針

新たな防衛計画の大綱

  • 防衛力のあり方と保有すべき防衛力の水準を規定

新中期防衛力整備計画

  • 5年間の経費の総額(の限度)と主要装備の整備数量を明示

防衛関係費

  • 情勢などを踏まえて精査のうえ、各年度毎に必要な経費を計上

【引用元】

本音があまり見えないので、説得力が感じられない内容でした。
スキップしても良いのではないかと思います。

第Ⅲ部は、わが国防衛の三つの柱 です。

わが国自身の防衛体制

  • 平時からグレーゾーンの事態への対応
  • 領空侵犯に備えた警戒と緊急発進
  • 島嶼部を含むわが国に対する攻撃への対応
  • 宇宙・サイバー・電磁波の領域での対応
  • 大規模災害などへの対応

日米同盟

  • 日米同盟の抑止力及び対処力の強化
  • 幅広い分野における協力の強化・拡大
  • 沖縄における在日米軍の駐留
  • 沖縄を除く地域における在日米軍の駐留
  • 在日米軍施設・区域がもたらす影響の緩和に関する施策

安全保障協力

  • 多角的・多層的な安全保障協力の戦略的な推進に向けて
  • 海洋安全保障の確保
  • 宇宙領域及びサイバー領域の利用にかかる協力
  • 国際平和協力活動への取組

【引用元】

自助、他助、他国との協力とバランスよく行っていますよということですね。

 

第Ⅳ部は防衛力を構成する中心的な要素など

防衛力を支える人的基盤及び衛生機能

防衛装備・技術に関する諸施策

  • 技術基盤の強化
  • 装備調達の最適化
  • 産業基盤の強靭化
  • 防衛装備・技術協力

地域社会・国民との関わり

  • 地域コミュニティーとの連携
  • 防衛施設と周辺地域との調和を図るための施策
  • 公文書管理・情報公開に関する取組

【引用元】

人口減少と少子高齢化の急速な進展によって自衛隊員の人数が年々減少しているようです。人的基盤の強化ということで、採用年齢を27歳未満から33歳未満に引き上げたり、環境改善ということで隊舎・宿舎の確保及び建て替えを加速しているようです。

プロジェクト管理重点対象装備品17種と、準重点管理対象装備品を20種選定し、装備品の効果的・効率的な取得を推進するとともに、長期契約を活用した装備品などの一括調達により、調達コストの縮減に取り組んでいるということです。

プロジェクト管理重点対象装備品

  1. 陸上配備型イージス・システム
  2. 16式機動戦闘車
  3. 新空中給油・輸送機
  4. 新早期警戒機
  5. SM-3ブロックⅡ
  6. A 03式中距離地対空誘導弾
  7. 滞空型無人
  8. 水陸両用車
  9. 新艦艇
  10. 新多用途ヘリコプター
  11. ティルト・ローター機
  12. 新哨戒ヘリコプター
  13. 固定翼哨戒機
  14. 輸送機
  15. 戦闘機
  16. 将来戦闘機
  17. 29年度型潜水艦

【引用元】

準重点管理対象装備品

  1. 新艦対空誘導弾
  2. 12式地対艦誘導弾(改)哨戒機用新空対艦誘導弾
  3. 宇宙状況監視(SSA)システム

【引用元】

新空中給油・輸送機は、長距離飛行の際に必要なものだと思うのですが、平和安全法制が成立したことで諸外国の軍隊等に対する協力支援活動で必要になるものという回答になるのでしょうね。

以上が、防衛白書の超ダイジェスト版ということになりますが、

中国の防衛費が約20兆円に対して、日本は約5兆円と四分の一程度です。
そして中国の人民解放軍が約230万人(世界一位)に対して、日本の自衛隊員は約25万人で約十分の一です。中国は核兵器保有しています。
これだけを見ても、もし中国が日本に攻めて来たときに守り抜けるとは思えません。そうすると、自衛隊だけではなく、米軍の力を借りないといけなくなります。
これが日本の実情ということです。

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それで、北朝鮮が何を批判しているのかというと、以下の4点です。

  1. 日本の防衛白書について「周辺の脅威」を理由に軍事力の強化を正当化している
  2. 日本が米国からステルス戦闘機F35を購入したことや8月に自衛隊が実弾を使用する大規模訓練「富士総合火力演習」を行ったことを取り上げ、脅威を生み出しているのは日本だと主張
  3.  安倍政権は、周辺の脅威を自らが最大の政治的課題に掲げる憲法改正の口実にしている。海外侵略の策動を直ちに中止すべきだ。
  4. 日本が今年の防衛白書で独島領有権の主張をさらに強化した点を批判

参照元

北朝鮮がミサイルを再三、日本に向けて撃っている行為を棚に上げて、ミサイルの脅威に対して自国を守ろうとすることのどこが脅威なのでしょうか?そして、そんな脅威から自国を守るために自衛隊があるのですから訓練を行うことも当然のことです。そうすると、今のままでは自国を守ることができないような憲法になっているのであれば、憲法を改正しても日本を守らないといけません。そして竹島については日本所有であることは間違いないので、不正占拠されている竹島を自国の領土だと主張することのどこが問題なのでしょうか?むしろ、話し合いをしようともせず強制的に占拠している韓国に問題があります。

以上から、北朝鮮が批判していることは、単なる言いがかりだといえます。
他国の人間を拉致して連れ去るとか、サイバーテロのようなことをして資金を確保しているような国なのでテロ集団が国になっているようなものです。