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もっと早く教えてくれよって思った内容を書いていきたいと思います。

気持ちがない環境省

水俣病患者団体との懇談会

2024年5月1日に環境省水俣病患者団体との懇談会が行われた。

これは、水俣病患者団体と伊藤環境大臣が、水俣病問題について意見交換を行う場として設けられたもの。

水俣病とは?

水俣病は、新日本窒素水俣工場のアセトアルデヒド酢酸設備内で生成されたメチル水銀化合物が工場廃水に含まれて排出され、水俣湾内の魚介類を汚染し、その体内で濃縮されたメチル水銀化合物を保有する魚介類を地域住民が長期かつ大量に摂食することによって生じたもの。

1956年5月1日に初めて確認されたことから、この日が水俣病公式確認の日となった。

水俣病患者と認められると、一時金のほか、医療費全額、各種手当が支払われる。

認定は、公害健康被害の補償等に関する法律に基づき関係各県の知事及び国によって行われるが、症状が出ているにもかかわらず、家族内に患者がいないという理由で、症状があっても認定されない人もいる。

その後、毎年、5月1日に水俣病の犠牲者を追悼する慰霊式が行われるようになった。

そして、懇談会は慰霊式の後に行われる。

懇談会は、被害者の人たちが直接、国に対して訴えることができる重要な場になる。

 

その懇談会の中で、水俣病被害者の方の発言中に環境省職員がマイクの音が切れることが続いた。

これが環境省の職員が、発言時間を過ぎたので、わざとマイクの音を切ったのではないか?と問題になった。

今月1日、水俣病の犠牲者を追悼する慰霊式のあと、患者や被害者でつくる8つの団体の代表が伊藤大臣と懇談する場で、団体のメンバーが国への要望などをマイクで発言している途中、環境省の職員がマイクを切ったということです。

【出典】水俣病患者団体など発言中にマイクの音切り 伊藤信太郎環境相 現地で直接謝罪 | NHK | 環境省

懇談会での経緯

懇談会は伊東環境大臣の以下の挨拶から始まった。

  • 今回は、水俣を訪れて、皆様のお話を伺える重要な機会だと考えております。

そして各団体からの発言の前に、司会者の方より以下のような説明があった。

  • はい、それでは一団体3分程度でですね、ご発言を順番にお願いしたいと存じます。失礼とは存じますが、あの長くなる場合にはですね途中でお声がけさせて頂きます。すべての団体の方からのご発言を頂くためご了承頂きたいと存じます。

話していた方の時間をざっくりと計測してみた。

1人目:1分5秒

2人目:55秒

3人目:1分51秒

4人目:46秒

5人目:2分20秒で「お話をおまとめくださいと声かけされる、その後、30秒後に再度声掛けされる。その後、10秒後にマイクを切られる。

6・7人目(2人で6分):1人目:16秒、2人目:5分40秒で「すいません、お時間でございます」更に6秒後にマイクを切られる。

8人目:53秒

9人目・10人目:5分55秒で「すいません、お話をおまとめください」その後12秒後にマイクを切られる。

ちょうど、奥さんが水俣病と認定されずに、苦しんで苦しんで亡くなられたときの話をしていたときに、司会者が声掛けをしてきたのだ。

会場内からは、さすがに、聞いてやれよ大臣という声も出てきた。

11人目:1分59秒

ここで、「ちょっと、あの・・・お早めに頂ければと思います」

12人目:1分22秒

【出典】https://www.youtube.com/watch?v=lAKmIOES4W4

なぜ、そんなに急いだのだろうか?

マイクをわざと切ったのでは?という疑惑が解消されないまま、司会者は最後の大臣の話が終わると、懇談会を終わらせようとしたので、マイクの音量を調整したのか?していないのか?と司会者を問い詰める場面があった。

司会者はなぜ、そんなに侵攻を急がなければいけなかったのだろうか?

2024年5月8日に、伊藤大臣が謝罪のために熊本へ行った際に、伊藤大臣が自ら以下の発言をしている。

  • 最終の飛行機に乗るには、たぶん、あれがリミットだったと思う

つまり、帰りの飛行機に間に合わせるために、終わりの時間をキッチリとコントロールしないといけなかったことになる。

夕方の5時に出たとして、仮に空港まで2時間かかったとしても、7時には到着する。

熊本から羽田の最終便は20時35分なので何の問題もないはずなので疑問が残る。

翌日の5月9日には、環境省が司会者が当日に使用していた「水俣病関係団体との懇談シナリオ」を公表した。

シナリオを見ると、最初に2024年5月1日(水)16:00~16:40(情報センター)と記載されていた。

情報センターというのは、水俣病情報センター(熊本県水俣市神町55-10)のことだろうか?

水俣病情報センターは、水俣病及び水銀についての一層の理解の促進、水俣病の教訓の伝達、水俣病及び水銀に関する研究の発展への貢献を目指した展示施設だ。

水俣病犠牲者の追悼慰霊式が水俣病の原因物質、有機水銀を含むヘドロなどを埋め立てた熊本県水俣市の広場「エコパーク水俣」(熊本県水俣市汐見町1丁目231−12)で行われたということ、その後に、懇談会となれば、位置的には丁度いい。

また、懇談会が行われていた部屋が水俣病情報センターの講堂の壁の色、床の色が一致しているので間違いなさそうだ。

シナリオではなくマニュアル?

そしてシナリオの内容を見ると、以下の文書が書かれている。

16:08 木内室長 それでは、1団体3分程度でご発言をお願いします。なお、長くなるようでしたら、失礼とは存じますが、途中でお声かけし、「当方でマイクをオフにさせていただくこともあるかもしれません。」あらかじめご了承ください。

マイクをオフにする可能性を示唆している内容がしっかりと記載されている。

しかし、当日、司会者はこの部分を読み上げていなかった。

また、マニュアルのように色々な場面を想定して対応方法が書かれている。

例えば、以下のような感じだ。

途中(発言中)、大臣にコメントを求めるようなことがあった場合

  • 冒頭申し上げましたように、皆様の声を限られた時間でお聞きする場でございますので、後ほど大臣からまとめて発言すること、ご理解いただきたく存じます。では、ご意見を続けてください。

時間を短くしたからあとからしゃべらせろと言われた場合

  • 各団体のご発言の後に、大臣から発言することとしておりますので、その後にと言うのは、進行上、時間を見つつ対応させてください。

持ち時間が近づいた場合

  • お話し中、申し訳ありませんが、他の団体様のお時間もございますので手短にお願いいたします<3分でマイクオフ>

文章の中に、「あとから、しゃべらせろ」という文があるが、これは明らかに環境省側の悪意を感じる。

つまり、大臣のスケジュールの都合もあると思うが、それ以前に、最初から「懇談会」を短い時間で終わらせようという意図が感じられる。

以上から、環境省は、水俣病被害者の方達から話を真摯に聞く気持ちがないと受け取れる。

また、水俣病情報センターの開館時間はAM9:00~PM5:00(入館はPM4:30)までとなっているので、これも理由の一つかもしれない。

最初は無礼なだけだと思っていたが、大きな間違いだった。

悪意によるシナリオまで作って、懇談会を手短に、さっさと終わらせて東京に帰ろうという気持ちで仕組まれたと考えるのが妥当なのではないだろうか?