政治家の税制
今は、政治資金パーティに関する不正について連日、報道されている。
岸田さんは、国民の信頼を回復するために、「火だるま」、いや、「火の玉」となって自民党の先頭に立って取り組むと言ってるがどういういみなのだろうか?
記者が「火の玉」という言葉に込めた思いを確認すると「強い危機感を私こそ最も強く感じている」という思いからだと答えている。
それでも火の玉と思いが繋がらない。
むしろ、ネットで揶揄されている「火だるま」になって取り組むと言われた方が必死さが伝わってくる気がするのは自分だけだろうか?
政治資金パーティで政治資金を集めること自体は否定はしないがチェック機能がないことが問題。
政治家といえど、何であれ収入と支出は無条件で明細の作成を義務付けるべき。
重要なのは非課税を廃止すること。
課税対象でなければ政治家の収支のチェックが十分にできないからだ。
百歩譲って非課税でも構わないが公正なチェック機能が働く仕組みに変わるのであればという条件付き。
課税対象でないから適当に帳簿をつけて都合の良いことだけを重視報告書に差し障りのない内容で書いてしまう。
課税対象になれば調査が入るので適当なことができなくなる。
税金については国民全員不満を抱いている。
政治家だけが満足できる仕組みにする意味はない。
全ての収支の記録を残す。
国民に公開するかどうかは別にして第三者が確認できるようにするのは税収で活動する政治家の最低限の務めだと思う。
これに対して、会社員はどうだろうか?
会社員の税制
通勤で毎日、使用している車は資産となるので経費にはならないが、資産計上することで、減価償却費は、仕事と個人の使用割合で経費計上ができたり、カーリース等にして所有者がリース会社になれば、毎月のリース料金も使用割合で計上できる。
車検、保険料など車にかかる費用は全て同様に計上できる。
使用割合は運行記録等で仕事でどれだけ使用したのかがわかるようにしておく必要があるし、資産計上、減価償却費に関しても、それなりの知識が必要になってくるので、営業マンの人で自分の車を仕事で使用している場合には手間と時間をかけると節税対策になる。
随分前はスーツは必要経費として認められていなかった。
理由はおそらく仕事と個人使用割合を証明できる記録がなかったからではないだろうか?
普通、スーツを私服で使用することなんてないと思うかもしれないが例えば出張に行って仕事が終わって、スーツのまま食事や飲みに出かける時は個人使用になる。
スーツの着用履歴なんてつける人はいない。
実際にスーツを必要経費として認めて欲しいと裁判で争ったが判決は認められず家事費と判断されたという事例もあるようだ。
しかし、今は、そんな馬鹿げたことをしなくても、特定支出控除の中にスーツは含まれているので会社でスーツ着用が必要な場合には経費計上ができるようになっている。
会社員は、源泉徴収で有無を言わさずキッチリと所得税や住民税として税金を取られてしまう。
年末調整は納め過ぎた税金を返してもらうための仕組みで、個人で支払っている保険料、家のローンや配偶者、扶養者がいる場合には一定の割合で控除しますよって仕組み。
保険に入っている人だと毎年、10月を過ぎると保険会社から控除証明書が送られてくる。
会社員は領収書の保管や公私分離を証明するための記録をつけるなんてことをしない人が大半だと思うが、控除証明書だけは保管して年末調整の社会保険控除の書類を作成する際に使用してしているはず。
確定申告をしなければ、会社員の節税なんて、年末調整だけ。
会社員は確定申告は不要とか言っているが、必要経費などは考慮せずに、有無を言わさず給料から天引きしているのだから毎月、支払う必要のない分の税金まで支払っていることになる。
企業や個人事業主は売上全てに対してではなく、利益だけに税金が発生するが会社員は所得全てに対して発生する。
何とも不公平な仕組みだ。
また、所得税は当月分の所得で支払っているが、住民税は前年所得分で決まった額で支払われる。
このため、例えば、6月に会社を辞めて収入がなくなっても住民税は、やめる前と同じ額を毎月12月まで支払わないといけなくなる。
なぜ、こんな面倒な仕組みを取っているのか理解できない。
政治家は領収書さえ貰わずに非課税分として計上できる場合もあるのに、会社員だけは有無を言わさず源泉徴収。
会社員の節税の逃げ道が封鎖されているかのように感じる。
会社員には基本的に必要経費は認めないようにすれば、確定申告なんてしなくなり、本来、返却しないといけない分が、会社員の多くが確定申告をしないために、そのまま税収になってしまう。
間違いだらけの世の中を是正するのは、会社員が確定申告をしっかりと行って国や地方自治体に適切な税金しか渡さないようにする。
これは、国民が税金についてしっかりと現在の税制を理解するということであり、理解することで問題意識が自然と芽生える。
そうすると、いかに会社員だけが異常なほど税金を搾取されやすい仕組みになっていて、政治家や企業が優遇されているかが頭ではなく体感できるはず。
すると、政治資金パーティのキックバックなどは可愛いらしく見えてくるだろう。
それくらい政治資金は無駄に使われているはずだ。
日付と金額と簡単な目的、相手だけが書かれた、何もわからないような政治資金報告書でも、これは無駄だと思える内容がいくつも見えてしまうのだから、正確に記載された日にはキッバックなど子供のお小遣い程度に感じられるような事実が隠れている確率は高いと思う。
だから、政治資金に関する法律を変えて隠れるようになっていたものを見えるようする。
見えないから、わからない。
だから、見えるようにする。
そのためには、現状を知る。
政治家に文句を言っても何も変わらない。
今の政治資金パーティの問題も早ければ来年早々には鎮火してしまうかもしれない。
そして、時間が経てば同じことを繰り返す。
今回の件を、これで終わりにしたくなければ、自分が今できることをして少しでも今を変えること。
それしか、ないのではないだろうか?
そのための第一歩が、確定申告をやってみることだと思っている。
確定申告はパソコンがあれば簡単にできるようになってきた。
もちろん、最低限の仕組みは知る必要はあるが、そんなに時間がかかるものではない。
そして良くも悪くもマイナンバーカードを持っていれば更に楽にできるようになっている。
まず、やってみる。
仮に今回、上手くいかなくても次回は今回のことが経験となり間違いなく前進するはず。