セミコロンの入力がわからない
先日、ガラケーを操作することになった。
ガラケーの電話帳にセミコロン「;」を入力したいが、入力方法がわからないという。
確かに、スマホのソフトウェアキーボードでもテンキー配列だとAndroidではキーが用意されているが、iPhoneだとない。
しかも、「セミコロン」で全角文字変換しても候補には表示されない。
仕方なく調べてみると、文字種の変更する際に「⭐︎123」をタップしてからコロン「:」をタップすると、ようやく文字候補が表示される。
そこに、セミコロンが表示される。
ガラケーで、電話番号欄にセミコロンを入力しようとすると、入力文字種が数字に固定されてしまって文字種が変更できなくなる。
色々と試行錯誤していると「#」ボタンを長押しするとセミコロンが表示された。
ちなみに「*」ボタンを長押しすると「+」が表示された。
おそらく、京セラ製のガラケーの場合でメーカーが変わると使えないのかもしれない。
ガラケーを使っていた時にセミコロンを入力することなんてなかったので気にしたことがなかった。
実は最初、電話帳はどうやって編集するんだったかな?というところから始まった。
文字種変更ってどうしていたかな?といった感じで悪戦苦闘した。
今回、久々にガラケーを使ってみるとガラケーというのは、こんなにも、複雑な仕組みだったのかと思い知らされた。
そして今はスマホに変わったが、やっぱりセミコロンのキーボタンが見つからず、苦労した。
ガラケー、スマホは迷路
改めて考えてみると、ガラケーやスマホは、やっぱり難しいということ。
なぜ難しいかというと「複雑」だから。
START地点からGOALまで行くのに迷路だと、START地点からGOALが見えないので、右往左往しながら進んでいかないといけないが、直線であれば、GOALが見えるので迷うことはない。
難しいというのは迷路のようになっていてGOALが見えないもので、簡単だと思えるのはGOALが見えているものといえる。
直感的にわかるというのは、ゴールが見える状態のことだと言える。
世の中には、迷路のような状態で完成品だとリリースされているものが多い。
ガラケーは、今考えると、まさに迷路のような状態で完成品にされていたものといえる。
そしてスマホは、ガラケーまでは複雑ではないが、一直線ではないちょっとだけ複雑な迷路だと言える。
今回、ガラケーの取扱説明書を確認したが、文字入力の場所を見てもセミコロンについては何も書かれてなかった。
iPhoneもオンラインマニュアルを確認してみたが、セミコロンの入力方法は見つけることができなかった。
直感的に使えないし、取説には必要なことが全て書かれていない。
こんな状態でよく、日本のガラケーは世界最先端の携帯電話などといって使っていたものだと呆れてしまった。
世の中は便利になったとはいっても、実は「慣れてしまった」だけで実は複雑だったということが多々あることに気付かされた。
慣れてしまうと、ガラケーより明らかにスマホの方が使い勝手は良いのに、ガラケーからスマホに変えた時は、ガラケーの方が使いやすかったと本気で思っていた。
そして、今、使いやすいと思っていたスマホでもセミコロンを入力することができなかった。
スマホで、世の中はシンプルになったものだと思い込んでいた。
しかし、あの複雑怪奇な操作のガラケーが便利だと思っていたのだから、とんでもないことなのかもしれない。
スマホだってセミコロンを入力するのに検索しなければいけないのだから、決してシンプルになってるわけではない。
スマホも慣れてしまっただけで、実はシンプルになったわけではないのかもしれない。
Simple is best
「Simple is best」自分が仕事をするときに心がけている言葉だ。
シンプルというのは、単純で複雑さや余分な要素が少ない状態で、複雑なものというのは、余分な要素が残っている状態だと思う。
最初の段階は当然、迷路のようになっている。
そこから、少しずつ、余分な部分を乗り除いていき、最終的には直線コースでGOALが見えるようにしないといけない。
この余分な要素を削除していくときの作業が凄く楽しい。
ドンドン削除していって、これ以上、削除するものがないという状態に近づけていく。
そして実際に使ってみて、今度は足りないと感じたものを付加していく。
この方法が、結果的にストレスなくモノを作っていける。
シンプルにしたことで複雑にした例
世の中には、シンプルにしたことで逆に使いにくくした商品を見かける。
例えば、自分が所有している小型暖房機。
電源を入れる時は、電源ボタンをタッチすると電源が入るので問題はない。
問題なのは電源を切るときで、普通は、もう一度、電源ボタンタッチすると切れるもの。
しかし、稼働中に電源ボタンをタッチすると「温度設定」が表示される。
そして、もう一度、電源ボタンをタッチすると30秒のカウントダウン表示に変わり、1秒ずつ、表示が減っていき0になると電源が切れる。
※30秒のカウントダウンは暖房機なので内部をクールダウンしてから電源を切るための時間だと思われる。
これは電源ボタンを稼働中の温度表示ボタンと兼ねたための不具合と言える。
スイッチを少しでも減らそうということで兼ねたのだと思うが、電源スイッチは入れる時は多少、複雑にしても切る時はすぐに行えるようにするべきもの。
ところが、暖房機は2回電源スイッチにタッチしないと電源が切れないというのは、操作性だけでなく、安全面でも間違っているように思う。
スイッチを少しでも少なくしようということで二つの機能を一つのスイッチで兼ねたのだと思うが、これは、シンプルにしたことで逆にわかりにくくしてしまった例になる。
だから、シンプルにした後には、問題がないかを実際に使ってみて確認する必要がある。